平川/キャシディの23歳コンビが2位フィニッシュ
史上最年少で2017年シリーズチャンピオンを獲得!
SUPER GTの2017年最終戦となる第8戦がツインリンクもてぎで開催され、平川亮/ニック・キャシディ組のKeePer TOM'S LC500 37号車が2位フィニッシュ。ポイントランキングで逃げ切り、23歳同士の若いコンビが、2017年シーズンのシリーズチャンピオンを勝ち取った。LEXUS LC500はデビューイヤーでのタイトル獲得となった。
12日(日)は朝から好天に恵まれ、ほとんど雲の無い快晴の空の下、気温15度、路面温度22度という最終戦を戦うには絶好のコンディション。航空自衛隊のF2戦闘機によるデモフライト、地元栃木県警の白バイ、パトカーに続き、ドイツツーリングカー選手権(DTM)車両も連なってのパレードラップなど最終戦ならではの豪華なオープニングを経て、午後1時半、53周で争われる決勝レースのスタートが切られた。
ローリングでのスタートが切られる直前、フォーメーションラップ中に、2番手につけていたアンドレア・カルダレッリのWAKO'S 4CR LC500 6号車が、ブレーキングでタイミングを計っていた前車に追突、車体右前部を破損するアクシデント。そのままレースをスタートしたが、6号車は若干ペースが落ち、4周目に3番手スタートの37号車が6号車をパス。37号車は自力チャンピオン獲得圏内である2位に浮上した。
その後方では、逆転タイトルの可能性を残すau TOM'S LC500 36号車のジェームス・ロシターが7番手スタートから猛烈な追い上げを見せ、6号車もかわし3位へ。6号車は6周目に他車に追突されてスピンを喫し、ほぼ最後尾までポジションを落とすこととなってしまった。
3位へと浮上した36号車だったが、GT300クラス車両をかわす際に接触し、ダメージを負った箇所の修復で長いピットインを余儀なくされ、こちらも優勝争いから脱落。
序盤からアクシデントの連発する荒れた展開となったが、37号車は着実に2位を走行。後続との間隔も大きく保ったまま、21周目にピットインし、キャシディから平川へとドライバー交代を行った。その後、他の車両も次々にピットインしていき、35周目に最後の車両がピットを終えた時点で、37号車は再び2位へと復帰した。
後半戦、上位の3台はそれぞれ大きく間隔が開いた単独走となったが、次々に現れる周回遅れをかわしながら、一瞬も気を抜けない状況下で周回が重ねられていった。
37号車の平川はのしかかるプレッシャーの中で健闘。チャンピオン獲得条件である2位を守って30周以上を走り切りチェッカー。37号車の平川/キャシディ組、そしてLEXUS TEAM KeePer TOM'Sがドライバーとチームの両チャンピオンに輝いた。3位に立川祐路/石浦宏明組のZENT CERUMO LC500 38号車が入り、今季3度目の表彰台獲得となった。
SUPER GTのGT500クラスにフル参戦して3年目、23歳の平川と、同じく23歳でGTフル参戦2年目のキャシディという若いコンビが初の戴冠。日本のGTシリーズにおいて、23歳同士のコンビ、そしてキャシディの23歳85日はシリーズ最年少タイトル記録を更新した。
チーム・トムスとしては2009年以来8年ぶりのGTタイトル。37号車としては初のタイトル獲得となった。
KeePer TOM'S LC500 37号車 平川亮
何と言って良いか、言葉が出ない。今日のレースは、2位でバトンを受け取って、その順位をキープすればチャンピオンが取れるとは分かっていたが、なかなか100%プッシュは出来なかったし、なんとしてでもこの順位で戻ってこなければという状況で30周以上走ることになって、すごいプレッシャーだった。チェッカーを受けて喜ぶのかなと思ったが、どちらかと言えばすごくほっとしたという気分だ。1年間通してチームがミス無く支えてくれて、ニック(キャシディ)もすごく良い仕事をしてくれたし、LC500は常に速くて強いクルマで、タイヤも毎回難しいコンディションの中でも良いパフォーマンスを発揮してくれるなど、完璧なシーズンだった。本当に皆さんに感謝している。
KeePer TOM'S LC500 37号車 ニック・キャシディ
夢のようだ!支えてくれたLEXUSとチーム、TRDに本当に感謝している。GT500に参戦して2年目で(平川)亮と共にタイトルを獲得出来るなんて信じられない。彼と組んだ初日から、2人共に速さがあると言うことは分かっていた。そのためプッシュするよりも、ミスを犯すことなく、接触もしないように着実に走ることに心掛けた。特に今日はそれが重要だった。二人の協力態勢はシーズンを通してどんどん良くなっていった。それだけに、彼と共にチャンピオンを獲得出来たのは本当に嬉しいし、チームともこの喜びを分かち合いたい。
RESULT
SUPER GT 2017年 第8戦(最終戦)もてぎ 決勝結果:GT500
順位 | No. | 車名 | ドライバー | 周回 | ベストラップ | 所要時間/差 | タイヤ | ウエイト |
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1 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A | 松田 次生 ロニー・クインタレッリ | 53 | 1'40.077 | 1:31'44.581 | MI | |
2 | 37 | KeePer TOM'S LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | 平川 亮 ニック・キャシディ | 53 | 1'40.483 | 6.263 | BS | |
3 | 38 | ZENT CERUMO LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | 立川 祐路 石浦 宏明 | 53 | 1'40.414 | 13.353 | BS | |
4 | 17 | KEIHIN NSX-GT Honda NSX GT / HR-417E | 塚越 広大 小暮 卓史 | 53 | 1'40.751 | 19.962 | BS | |
5 | 100 | RAYBRIG NSX-GT Honda NSX GT / HR-417E | 山本 尚貴 伊沢 拓也 | 53 | 1'40.723 | 20.537 | BS | |
6 | 46 | S Road CRAFTSPORTS GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A | 本山 哲 千代 勝正 | 53 | 1'40.944 | 20.857 | MI | |
7 | 12 | カルソニック IMPUL GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A | 安田 裕信 ヤン・マーデンボロー | 53 | 1'41.159 | 38.909 | BS | |
8 | 1 | DENSO KOBELCO SARD LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | ヘイキ・コバライネン 平手 晃平 | 53 | 1'41.059 | 46.745 | BS | |
9 | 8 | ARTA NSX-GT Honda NSX GT / HR-417E | 野尻 智紀 小林 崇志 | 53 | 1'40.638 | 1'01.721 | BS | |
10 | 64 | Epson Modulo NSX-GT Honda NSX GT / HR-417E | ベルトラン・バゲット 松浦 孝亮 | 53 | 1'41.190 | 1'28.669 | DL | |
11 | 16 | MOTUL MUGEN NSX-GT Honda NSX GT / HR-417E | 武藤 英紀 中嶋 大祐 | 52 | 1'40.669 | 1 Lap | YH | |
12 | 24 | フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A | 佐々木 大樹 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | 52 | 1'40.740 | 1 Lap | YH | |
13 | 6 | WAKO'S 4CR LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | 大嶋 和也 アンドレア・カルダレッリ | 51 | 1'40.960 | 2 Laps | BS | |
14 | 36 | au TOM'S LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | 中嶋 一貴 ジェームス・ロシター | 42 | 1'40.393 | 11 Laps | BS | |
15 | 19 | WedsSport ADVAN LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | 関口 雄飛 国本 雄資 | 38 | 1'41.399 | 15 Laps | YH |