スーパーフォーミュラ・ライツ 2020年 第6大会(第15,16,17戦)富士第16戦でTGR-DCドライバーの小高一斗が初優勝!
新チャンピオン宮田莉朋は第15戦、第17戦を制し、
17戦中12勝でシーズンを終える

2020.12.20(日)- 20:00配信

 スーパーフォーミュラ・ライツの第6大会が富士スピードウェイで行われ、TGR-DCドライバーの小高一斗(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)が第16戦で初優勝。前大会でチャンピオンを決めていた宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)は、第15戦、第17戦でポール・トゥ・ウィン。今季の勝利数を12へと伸ばしてシーズンを締めくくりました。

第16戦で初優勝を飾った小高一斗(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S:中央)と3位に入った宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S:右)
第16戦で初優勝を飾った小高一斗(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S:中央)と3位に入った宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S:右)

 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の第6大会(第15戦、第16戦、第17戦)が12月19日(土)と20日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。 今季よりスーパーフォーミュラ・ライツという新たな名称で行われている同シリーズには、TOYOTA GAZOO Racing ドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)の支援ドライバーとして、宮田と小高の2名がフル参戦しています。昨年までの全日本F3時代を含めると、4年目の参戦となる宮田は、開幕からの4連勝を含め、前戦までの14戦で10勝を挙げており、最終大会となる今大会を待たずしてスーパーフォーミュラ・ライツの初代シリーズチャンピオンを決定しています。 真冬の寒さの中での戦いが予想される今大会、宮田の優勝記録がさらに伸びるのか、小高が初優勝を飾ることができるかにも期待がかかりました。

予選

 19日(土)朝9時20分、気温3度、路面温度2度という厳しい寒さの中で30分間の予選が開始されました。 宮田、小高共にセッション開始と共にコースイン。周回を重ねるごとにタイムを更新していき、上位を争いました。8周目に宮田が1分31秒台に入れてトップタイムをさらに更新。2台共に9周を終えたところで一旦ピットへと戻りました。 タイヤを交換し、残り11分を切ったあたりで再びコースへ。さらにタイムを刻みながらのポールポジション争いが繰り広げられましたが、宮田が終盤に出したベストタイムで第15戦のポールポジションを獲得。第16戦のグリッドを決めるセカンドベストタイムは100分の1秒台という僅差の争いとなり、惜しくも宮田は2番手。小高は第15戦、第16戦共に3番手となりました。

第15戦決勝

 予選の後、午後1時45分より第15戦の決勝(21周)が行われました。このインターバルの間には軽く雪がちらつくなど、気温は上がらず、ドライコンディションながら気温3度、路面温度5度という寒さでの決勝レースとなりました。 予選で2番手だった車両がエンジン交換によるグリッド降格で、小高が2番手グリッドへと繰り上がり、TGR-DCドライバー2名が最前列グリッドに並んでのスタート。2番手の小高が好スタートを切りましたが、ポールポジションの宮田はなんとか小高を抑え、首位を維持。1周目終了で1.3秒の差をつけました。 小高は3周目に他車にかわされ3位へと後退。宮田はこの間に2位以下との差を3秒ほどに拡げると、その後もファステストラップを更新しながら独走を続けました。 宮田はファイナルラップでもファステストラップを更新し、最終的に2位に6.6秒の差をつけてポール・トゥ・ウィン。今季11勝目を挙げました。 小高は3位のポジションを守ってフィニッシュ。今季9度目の表彰台獲得となりました。

第16戦決勝

 20日(日)、天気は良いものの気温は2度、路面温度は氷点下を示す寒さとなった朝早く、第16戦の決勝が開始されました。午前8時10分に予定通りのフォーメーションラップが開始されましたが、このラップ中にスピンした車両がスタート手順を誤り、スタートはディレイ。15分遅れで、予定よりも2周減算の13周としてレースが開始されました。 2番手グリッドの宮田が好スタートを切り、ポールポジションの車両と並んでTGRコーナー(1コーナー)へと進入。3番手グリッドからやはり好ダッシュを決めた小高がこのバトルの隙を突き、3台が横並びとなった2コーナーの立ち上がりで、一番イン側の小高が首位に立ちました。 宮田は3位へとポジションを落とし、前の車両と2位争いを展開。その間に首位の小高は2位以下に2秒以上の差をつけました。 中盤戦では宮田らの2位争いがペースで勝り、首位小高との差をじりじりと詰めていきましたが、8周目を過ぎたあたりから小高も自己ベストを更新し、後続との差をキープ。そのまま逃げ切り、念願の初優勝を飾りました。 宮田は終始1秒以内の差で2位争いを繰り広げましたが逆転には至らず、3位でチェッカーを受けました。

第17戦決勝

 第16戦の後、スーパーフォーミュラの予選を経て、午後12時40分に今季最終戦となる第17戦決勝レース(15周)のスタートが切られました。 第15戦の決勝結果によりスターティンググリッドが決定され、宮田がポールポジション、小高が3番手からスタート。小高が好スタートを決め、2番手の車両と3台が並びながらTGRコーナーへと進入していきましたが、インを取った宮田が落ち着いて立ち上がりでは首位をキープ。 その後、前半戦は首位を行く宮田に対し2位の車両が離されることなく、1-2位が3位以下を引き離していく展開となりましたが、中盤以降は宮田がペースを上げ、独走態勢に。終盤はそれぞれが単独走となり、宮田は最終的に4.6秒差をつけてトップチェッカー。今季全17戦中12勝目を挙げました。 小高は3位フィニッシュ。今大会の小高は、第16戦での初優勝を含め、3レース全てで表彰台に上り、シーズンフィナーレを締めくくりました。

シリーズチャンピオンに輝いた宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S:左)とランキング3位となった小高一斗(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S:右)
シリーズチャンピオンに輝いた宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S:左)とランキング3位となった小高一斗(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S:右)
第15戦、第17戦を制し今季12勝を挙げた宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S #36)
第15戦、第17戦を制し今季12勝を挙げた宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S #36)
第16戦で初優勝を飾った小高一斗(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S #37)
第16戦で初優勝を飾った小高一斗(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S #37)

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第15戦 結果表

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
136宮田 莉朋カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S2132'30.17211'31.370TOYOTA TOM'S TAZ31
250阪口 晴南B-MAX RACING TEAM216.60421'31.542SPIESS A41
337小高 一斗カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S2118.35431'32.073TOYOTA TOM'S TAZ31
42名取 鉄平TODA RACING2121.79261'32.847TODA TR-F301
535河野 駿佑RS FINE2122.6141'32.423TOYOTA TOM'S TAZ31
63ルッカ・アレンALBIREX RACING TEAM2143.51971'33.169TOMEI TB14F3 2020
713本山 哲B-MAX ENGINEERING2145.354101'33.662SPIESS A41
85入山 翔ALBIREX RACING TEAM2152.43951'32.774TOMEI TB14F3 2020
930DRAGONB-MAX ENGINEERING2158.823121'34.343SPIESS A41
1051今田 信宏B-MAX RACING TEAM2159.36681'33.496SPIESS A41
1110植田 正幸Rn-sports211'11.222111'34.249SPIESS A41
1252山本 左近B-MAX RACING TEAM211'14.70191'33.538SPIESS A41

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第16戦 結果表

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
137小高 一斗カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S1320'08.07131'32.294TOYOTA TOM'S TAZ31
250阪口 晴南B-MAX RACING TEAM131.71311'31.543SPIESS A41
336宮田 莉朋カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S132.29721'31.564TOYOTA TOM'S TAZ31
42名取 鉄平TODA RACING1316.55451'32.926TODA TR-F301
535河野 駿佑RS FINE1317.31341'32.638TOYOTA TOM'S TAZ31
65入山 翔ALBIREX RACING TEAM1321.61871'33.221TOMEI TB14F3 2020
73ルッカ・アレンALBIREX RACING TEAM1328.48861'33.200TOMEI TB14F3 2020
852山本 左近B-MAX RACING TEAM1340.26181'33.801SPIESS A41
951今田 信宏B-MAX RACING TEAM1346.215101'34.207SPIESS A41
1010植田 正幸Rn-sports131'02.384111'34.268SPIESS A41
1130DRAGONB-MAX ENGINEERING131'02.762121'34.479SPIESS A41
013本山 哲B-MAX ENGINEERING0091'33.992SPIESS A41

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第17戦 結果表

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差グリッドエンジン
136宮田 莉朋カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S1523'15.3341TOYOTA TOM'S TAZ31
250阪口 晴南B-MAX RACING TEAM154.6612SPIESS A41
337小高 一斗カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S158.5153TOYOTA TOM'S TAZ31
42名取 鉄平TODA RACING1516.9484TODA TR-F301
535河野 駿佑RS FINE1517.2925TOYOTA TOM'S TAZ31
65入山 翔ALBIREX RACING TEAM1519.278TOMEI TB14F3 2020
752山本 左近B-MAX RACING TEAM1530.93912SPIESS A41
83ルッカ・アレンALBIREX RACING TEAM1531.2466TOMEI TB14F3 2020
930DRAGONB-MAX ENGINEERING1541.4049SPIESS A41
1051今田 信宏B-MAX RACING TEAM1541.90310SPIESS A41
013本山 哲B-MAX ENGINEERING78Laps7SPIESS A41
010植田 正幸Rn-sports114Laps11SPIESS A41

ドライバーズポイント

順位ドライバー名エンジンポイント
1宮田 莉朋TOYOTA TOM'S TAZ31153
2阪口 晴南SPIESS A41116
3小高 一斗TOYOTA TOM'S TAZ3173