スーパーフォーミュラ・ライツ 2021年 第1大会(第1,2,3戦)富士第2戦でスポット参戦の野中誠太が3位初表彰台獲得
今季よりシリーズ参戦の平良響は第1戦、第3戦で4位入賞

2021.04.04(日)- 21:15配信

 スーパーフォーミュラ・ライツの開幕大会(第1,2,3戦)が富士スピードウェイで行われ、TGR-DCレーシングスクールの支援ドライバーで、今大会スポットで初めて同シリーズに出場した野中誠太(TOM'S)が第2戦で3位表彰台を獲得。TGR-DC支援ドライバーとして今季よりシリーズにフル参戦する平良響(TOM'S)は第1戦、第3戦で4位フィニッシュを果たしました。

スポット参戦ながら第2戦で3位フィニッシュし初表彰台を獲得した野中誠太(TOM'S #1)
スポット参戦ながら第2戦で3位フィニッシュし初表彰台を獲得した野中誠太(TOM'S #1)

 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の第1大会(第1戦、第2戦、第3戦)が4月3日(土)と4日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。
 同シリーズはトップドライバーへの登竜門として若手ドライバーが競い合うミドルフォーミュラシリーズとして、全日本F3選手権からスーパーフォーミュラ・ライツへと名称を変更して2年目のシーズンとなります。
 昨年はTGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)支援ドライバーの宮田莉朋がシリーズ初年度のチャンピオンに輝き、宮田は今季スーパーフォーミュラへとステップアップ。今季の同シリーズには、TGR-DCドライバーの小高一斗が引き続き参戦するのに加え、昨年FIA-F4でチャンピオンを獲得した平良がTGR-DCドライバーとして参戦します。
 今大会は、スーパーフォーミュラを欠場する小林可夢偉の代役として、小高一斗がスーパーフォーミュラにスポット参戦するため、スーパーフォーミュラ・ライツには今季TGR-DCレーシングスクールの支援ドライバーとしてFIA-F4を戦う野中が代わりに出場することとなりました。

予選

 好天に恵まれた3日(土)、午後12時15分より30分間の予選が行われました。このセッションでのベストタイムで第1戦のスターティンググリッド、セカンドベストタイムで第2戦のグリッドが決定されます。ほとんどの車両がセッション開始と共にコースインしていき、タイヤを暖めながらタイムを更新していきました。
 平良、野中ともに初めてのスーパーフォーミュラ・ライツでの予選セッションとなりましたが、1セット目のアタックでは平良が3番手、野中が5番手につけました。
 全車1セット目のアタックを終えたところで一旦ピットへと戻り、タイヤを交換、平良、野中ともにセッティングも調整して2セット目のアタックへ。ここでは野中がタイムを伸ばし、3番手に浮上。第1戦は野中が3番手、平良が5番手。第2戦は野中4番手、平良は5番手のグリッドを獲得しました。

第1戦決勝

 予選の後、スーパーフォーミュラの予選などを経た午後4時25分、第1戦の決勝レース(21周)が行われました。スタートでは、5番手グリッドの平良が好ダッシュを決め、3番手に並びかけながらTGRコーナー(1コーナー)へと進入。惜しくも3位浮上は叶いませんでしたが、4位へとひとつポジションを上げました。一方で3番手グリッドの野中はスタートでやや出遅れ、6位へと後退。
 4位の平良はその後単独走行が続きましたが、6位の野中は一旦離された前車との差をじりじりと詰めていき、18周目のTGRコーナーで並びかけると、コカ・コーラコーナーでパス。5位へとポジションを上げました。しかし、その直後にダンロップコーナーでバトル中のライバルと接触。大きく順位を落とすこととなってしまいました。
 平良はそのまま4位でフィニッシュ。表彰台には届きませんでしたが、スーパーフォーミュラ・ライツのデビュー戦で入賞、ポイント獲得を果たしました。野中はほぼ最後尾まで落ちてから9位まで順位を取り戻しましたが、レース後、接触に対する裁定で30秒のペナルティが科され、10位フィニッシュとなりました。

第2戦決勝

 第2戦は4日(日)朝8時25分より行われました。空は雲が多いもののドライコンディション。5番手グリッドの平良は、ウォームアップでコースへ一旦出て行きましたが、車両のトラブルに見舞われすぐにピットイン。スタートまでに修復は叶わず、第2戦は無念の欠場となってしまいました。
 野中は2列目4番手グリッドからまずまずなスタートを決め、4位をキープ。後続から終始激しい追撃を受ける展開となりました。しかし、野中はポジションを堅守。11周目に3位の車両がスピンを喫したことで3位へとひとつ順位を上げると、ファイナルラップまでそのポジションを守り切り、3位でチェッカー。スポットで今大会初のスーパーフォーミュラ・ライツに参戦した野中が、2戦目にして表彰台獲得を果たしました。

第3戦決勝

 直前まで行われていたスーパーフォーミュラの決勝中に、雨が僅かに降ってきましたが、そこまで路面は濡れておらず、第3戦へ向けてコースインしたスーパーフォーミュラ・ライツの車両は大半がスリックタイヤを装着。しかし、グリッドでのスタート待機中にやや雨脚が強まり、全車レインタイヤへと交換して午後4時20分に第3戦(15周)のスタートが切られました。
 最前列2番手グリッドの車両がエンジンストールを喫しましたが、その真後ろ4番手グリッドの平良はこれをうまく避け、3位へとポジションアップ。10番手グリッドからスタートした野中は1周目で2つポジションアップ。3周目には6位へと順位を上げました。
 レース序盤はほとんど降っていなかった雨でしたが、中盤から雨脚がやや強まり各車ペースダウン。そんな中で平良は3位争いのバトルを繰り広げました。
 平良は最後まで前車を攻め続け、最後はほぼ並んでチェッカーを受けましたが、僅か1000分の6秒届かず、4位でフィニッシュ。表彰台獲得はなりませんでした。野中もその後方でバトルを繰り広げ、6位でチェッカーを受けました。

第1戦、第3戦で4位入賞を果たした平良響(TOM'S #37)
第1戦、第3戦で4位入賞を果たした平良響(TOM'S #37)
平良響(TOM'S #37)
平良響(TOM'S #37)

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第1戦 結果表

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
150名取 鉄平B-MAX RACING TEAM2132'59.57811'33.517SPIESS A41
22佐藤 蓮TODA RACING210.62221'33.597SPIESS A41
336ジュリアーノ・アレジTOM'S217.35341'33.737TOM'S TAZ31
437平良 響TOM'S2117.74451'33.886TOM'S TAZ31
535河野 駿佑RS FINE2120.96161'34.061TOM'S TAZ31
610三宅 淳詞ルーニースポーツ2122.12971'34.185SPIESS A41
751小山 美姫B-MAX ENGINEERING2124.93591'34.580SPIESS A41
84今田 信宏B-MAX ENGINEERING2137.265101'34.780SPIESS A41
930DRAGONB-MAX ENGINEERING2150.88111'35.065SPIESS A41
101野中 誠太TOM'S211'14.49731'33.688TOM'S TAZ31
1111植田 正幸ルーニースポーツ211'22.914121'36.920SPIESS A41
125神 晴也ALBIREX RACING TEAM201Lap81'34.251TOMEI TB14F3 2020

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第2戦 結果表

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
12佐藤 蓮TODA RACING1523'37.43821'33.671SPIESS A41
250名取 鉄平B-MAX RACING TEAM151.90311'33.654SPIESS A41
31野中 誠太TOM'S157.01241'34.043TOM'S TAZ31
45神 晴也ALBIREX RACING TEAM157.55281'34.306TOMEI TB14F3 2020
510三宅 淳詞ルーニースポーツ1514.54671'34.244SPIESS A41
636ジュリアーノ・アレジTOM'S1515.43431'33.834TOM'S TAZ31
735河野 駿佑RS FINE1517.37161'34.194TOM'S TAZ31
851小山 美姫B-MAX ENGINEERING1518.44191'34.745SPIESS A41
930DRAGONB-MAX ENGINEERING1527.568111'35.172SPIESS A41
104今田 信宏B-MAX ENGINEERING1528.078101'34.861SPIESS A41
1111植田 正幸ルーニースポーツ1553.014121'36.975SPIESS A41
37平良 響TOM'S未出走51'34.069TOM'S TAZ31

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第3戦 結果表

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差グリッドエンジン
110三宅 淳詞ルーニースポーツ1527'24.1156SPIESS A41
250名取 鉄平B-MAX RACING TEAM151.0181SPIESS A41
336ジュリアーノ・アレジTOM'S157.5063TOM'S TAZ31
437平良 響TOM'S157.5124TOM'S TAZ31
55神 晴也ALBIREX RACING TEAM158.50412TOMEI TB14F3 2020
61野中 誠太TOM'S1511.91310TOM'S TAZ31
751小山 美姫B-MAX ENGINEERING1530.1267SPIESS A41
830DRAGONB-MAX ENGINEERING1534.0099SPIESS A41
92佐藤 蓮TODA RACING1548.5472SPIESS A41
1011植田 正幸ルーニースポーツ151'00.42111SPIESS A41
114今田 信宏B-MAX ENGINEERING132Laps8SPIESS A41
35河野 駿佑RS FINE69Laps5TOM'S TAZ31

ドライバーズポイント

順位ドライバー名エンジンポイント
1名取鉄平SPIESS A4127
2佐藤蓮SPIESS A4119
3三宅淳詞SPIESS A4113
5野中誠太TOM'S TAZ316
6平良響TOM'S TAZ316