スーパーフォーミュラ・ライツの第4大会(第10戦、第11戦、第12戦)がスポーツランドSUGOで行われ、TOYOTA GAZOO Racing ドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)支援ドライバーの平良響(TOM'S)が3戦連続で3位表彰台を獲得しました。
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の第4大会(第10戦、第11戦、第12戦)が6月19日(土)と20日(日)の両日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催されました。
今季の同シリーズには、TOYOTA GAZOO Racing ドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)の支援ドライバーとして小高一斗と平良がシリーズエントリーしていますが、小高はスーパーフォーミュラに小林可夢偉の代役として出場するため、今大会も引き続き、TOM'Sの1号車はTGR-DCレーシングスクールのスカラシップドライバーとして今季FIA-F4に参戦している野中誠太がドライブします。
予選
19日(土)は朝から雨模様となり、ウェットコンディションで午前11時5分から30分間の予選が行われました。この予選セッションでのベストタイムで第10戦、セカンドベストタイムで第11戦のスターティンググリッドが決定されます。
セッション開始と同時にほとんどの車両がコースイン。周回を重ねてタイヤを暖め、タイムを更新していきますが、平良はトップ3には届かず4番手。野中は6番手につけます。
7周を終えて平良らは一旦ピットイン。タイヤを交換して再びアタックに出ますが、野中はピットインせず、1セットのタイヤでのアタックを続けました。
再アタックで平良は、セクター2での全体ベストをマークする速さを見せ、自己ベストタイムは更新したものの、上位勢もタイムを伸ばし、4番手は変わらず。野中も6番手で、第10戦、第11戦ともに4,6番手グリッドからスタートすることとなりました。
第10戦決勝
予選の後、スーパーフォーミュラの予選を経て、予定よりも15分遅れの午後4時40分に、第10戦の決勝レース(26周or40分)が行われました。
相変わらずのウェットコンディションでしたが、セーフティカー先導ではなく、通常通りのスタンディングスタートでレースが開始されました。4番手グリッドの平良はやや出遅れたものの、3番手グリッドの車両がエンジンストールを喫し、後方から来た車両とのポジション争いとなりましたが、これをなんとか制して3位へ。一方で野中は前の車両に詰まる形で1台にかわされ、6位をキープ。
3位の平良は、前を行く2台からは大きく引き離されますが、後方も引き離して行き単独走行に。6位の野中は水煙を浴びながら前の車両をテール・トゥ・ノーズで攻め続けました。
レースは10周目にクラッシュした車両があり、セーフティカーが導入。16周目にレース再開。この再スタート時には、平良は前に周回遅れ車両がいた関係で加速できず、後続からの猛追を受けましたが、ポジションを守り切り、3位で終盤戦へ。その後方では野中が3台になった5位争いを展開しました。
レースは規定の最大延長時間40分に達したため、24周でチェッカー。平良は自己最高位タイとなる、2度目の3位表彰台フィニッシュ。野中は最後までバトルを繰り広げましたが逆転には至らず、6位でチェッカーを受けました。
第11戦決勝
20日(日)は雨が止み、午前10時20分からの第11戦決勝(19周)は、ストレート上などが若干湿っているものの、他はほぼ乾き、全車スリックタイヤでスタートが切られました。
2列目4番手グリッドの平良は好スタートを切り、3位へと浮上。その後方では、6番手スタートの野中が5位を争う中で、並びながら進入していった1コーナーで接触。野中は車両にダメージを負い戦線離脱。レースは1周目からセーフティカーが導入されました。
5周目にセーフティカーが退去しレースが再開されると、平良は再スタートで後続からの猛追を受けるも3位を堅守。その後も平良は1秒以内で後続からの追撃を受け、最後までテール・トゥ・ノーズでの争いが続きましたが、ポジションを守り切った平良が3位でフィニッシュ。連続表彰台獲得となりました。
第12戦決勝
第11戦決勝のあと、スーパーフォーミュラの決勝レースを経て、この大会最後のレースとなる第12戦の決勝(19周)が午後3時45分にスタートしました。この頃には天候は完全に回復し、気温は25度、路面温度も33度まで上昇。
第10戦の結果でスターティンググリッドが決定され、3番手グリッドとなった平良は、またも好スタートを決め2位へ。しかし、2周目のストレートから1コーナー進入でかわされ、3位へと順位を落とすこととなりました。
野中は6番手グリッドからスタートで1台に先行され7位に後退。
3位の平良は、前の2台から離されていき、後方から追い上げられるも、後半に入ると後方の4位争いが激しくなり、一旦は単独走行に。終盤には再度後続に詰められたものの逃げ切り、今大会3戦連続での3位表彰台フィニッシュを果たしました。
野中は最後まで前の4位、5位争いについていきましたが、順位は変わらず、7位でチェッカーを受けました。
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第10戦 結果表
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/差 | 予選 | 予選タイム | エンジン |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 36 | ジュリアーノ・アレジ | TOM'S | 24 | 41'22.237 | 1 | 1'30.045 | TOM'S TAZ31 |
2 | 50 | 名取 鉄平 | B-MAX RACING TEAM | 24 | 1.161 | 2 | 1'30.054 | SPIESS A41 |
3 | 37 | 平良 響 | TOM'S | 24 | 16.531 | 4 | 1'30.491 | TOM'S TAZ31 |
4 | 35 | 河野 駿佑 | RS FINE | 24 | 22.291 | 5 | 1'31.377 | TOM'S TAZ31 |
5 | 10 | 三宅 淳詞 | ルーニースポーツ | 24 | 33.371 | 8 | 1'33.651 | SPIESS A41 |
6 | 1 | 野中 誠太 | TOM'S | 24 | 33.833 | 6 | 1'31.523 | TOM'S TAZ31 |
7 | 2 | 佐藤 蓮 | TODA RACING | 24 | 34.458 | 3 | 1'30.104 | SPIESS A41 |
8 | 51 | 畑 享志 | B-MAX ENGINEERING | 24 | 52.690 | 10 | 1'34.230 | SPIESS A41 |
9 | 4 | 今田 信宏 | B-MAX ENGINEERING | 24 | 1'05.751 | 9 | 1'34.055 | SPIESS A41 |
10 | 11 | 植田 正幸 | ルーニースポーツ | 23 | 1 Lap | 1'39.995 | SPIESS A41 | |
11 | 3 | ルッカ・アレン | ALBIREX RACING TEAM | 21 | 3 Laps | 7 | 1'33.492 | TOMEI TB14F3 2020 |
30 | DRAGON | B-MAX ENGINEERING | 11 | 13 Laps | タイム抹消 | SPIESS A41 |
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第11戦 結果表
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/差 | 予選 | 予選タイム | エンジン |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 50 | 名取 鉄平 | B-MAX RACING TEAM | 19 | 30'06.010 | 1 | 1'30.107 | SPIESS A41 |
2 | 2 | 佐藤 蓮 | TODA RACING | 19 | 2.883 | 2 | 1'30.177 | SPIESS A41 |
3 | 37 | 平良 響 | TOM'S | 19 | 10.023 | 4 | 1'30.779 | TOM'S TAZ31 |
4 | 36 | ジュリアーノ・アレジ | TOM'S | 19 | 10.699 | 3 | 1'30.250 | TOM'S TAZ31 |
5 | 10 | 三宅 淳詞 | ルーニースポーツ | 19 | 12.157 | 8 | 1'34.007 | SPIESS A41 |
6 | 3 | ルッカ・アレン | ALBIREX RACING TEAM | 19 | 22.106 | 7 | 1'33.565 | TOMEI TB14F3 2020 |
7 | 4 | 今田 信宏 | B-MAX ENGINEERING | 19 | 29.684 | 9 | 1'34.334 | SPIESS A41 |
8 | 30 | DRAGON | B-MAX ENGINEERING | 19 | 35.338 | dnq | タイム抹消 | SPIESS A41 |
9 | 51 | 畑 享志 | B-MAX ENGINEERING | 19 | 42.602 | 10 | 1'34.667 | SPIESS A41 |
10 | 11 | 植田 正幸 | ルーニースポーツ | 19 | 45.328 | dnq | 1'40.923 | SPIESS A41 |
35 | 河野 駿佑 | RS FINE | 0 | 19 LAPS | 5 | 1'31.466 | TOM'S TAZ31 | |
1 | 野中 誠太 | TOM'S | 0 | 19 LAPS | 6 | 1'31.546 | TOM'S TAZ31 |
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第12戦 結果表
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/差 | 予選 | エンジン |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 36 | ジュリアーノ・アレジ | TOM'S | 19 | 23'57.208 | 1 | TOM'S TAZ31 |
2 | 50 | 名取 鉄平 | B-MAX RACING TEAM | 19 | 1.858 | 2 | SPIESS A41 |
3 | 37 | 平良 響 | TOM'S | 19 | 13.428 | 3 | TOM'S TAZ31 |
4 | 10 | 三宅 淳詞 | ルーニースポーツ | 19 | 13.647 | 5 | SPIESS A41 |
5 | 35 | 河野 駿佑 | RS FINE | 19 | 18.487 | 4 | TOM'S TAZ31 |
6 | 2 | 佐藤 蓮 | TODA RACING | 19 | 18.809 | 7 | SPIESS A41 |
7 | 1 | 野中 誠太 | TOM'S | 19 | 20.118 | 6 | TOM'S TAZ31 |
8 | 3 | ルッカ・アレン | ALBIREX RACING TEAM | 19 | 26.821 | 11 | TOMEI TB14F3 2020 |
9 | 30 | DRAGON | B-MAX ENGINEERING | 19 | 51.198 | SPIESS A41 | |
10 | 4 | 今田 信宏 | B-MAX ENGINEERING | 19 | 53.577 | 9 | SPIESS A41 |
11 | 11 | 植田 正幸 | ルーニースポーツ | 19 | 1'02.769 | 10 | SPIESS A41 |
12 | 51 | 畑 享志 | B-MAX ENGINEERING | 19 | 1'17.037 | 8 | SPIESS A41 |
ドライバーズポイント
(第12戦終了時)
順位 | ドライバー名 | エンジン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 名取 鉄平 | SPIESS A41 | 95 |
2 | ジュリアーノ・アレジ | TOM'S TAZ31 | 66 |
3 | 三宅 淳詞 | SPIESS A41 | 38.5 |
5 | 平良 響 | TOM'S TAZ31 | 35.5 |
7 | 野中 誠太 | TOM'S TAZ31 | 15 |