全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の第5大会(第13戦、第14戦、第9戦)が8月28日(土)と29日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎで開催されました。
　前大会より2か月ぶりの開催となった今大会では、第3大会オートポリスで悪天候のため中止となった第9戦を追加開催することとなり、1大会3レース制で実施されます。
　今季の同シリーズには、TOYOTA GAZOO Racing ドライバー・チャレンジ・プログラム（TGR-DC）の支援ドライバーとして小高一斗と平良響（TOM'S）がシリーズエントリーしていますが、小高はスーパーフォーミュラに小林可夢偉の代役として出場するため、今大会も引き続き、TOM'Sの1号車はTGR-DCレーシングスクールのスカラシップドライバーとして今季FIA-F4に参戦している野中がドライブ。平良は体調不良により今大会は欠場となります。

　28日（土）午前11時より30分間の予選が行われました。天候は晴れ、気温32度と暑くなる中、前日の専有走行では2番手につけるなど速さを見せていた野中は思うようにタイムをのばすことができず、第13戦のスターティンググリッドを決定するベストタイムでは6番手。第14戦のグリッドを決めるセカンドベストタイムでは4番手に留まる結果となりました。

　予選の後、スーパーフォーミュラの予選などを経て、午後4時30分、雲がやや多くなったもののまだ気温は30度と蒸し暑さを感じる中で第13戦の決勝レース（14周）が行われました。
　3列目6番手グリッドの野中は、得意のスタートで1台をかわし5位へとポジションアップ。レース中盤までは4位の車両から1秒ほどの差で追走を続けていましたが、逆転には至らず。終盤には後続の追撃を受ける形となりましたが逃げ切り、野中は5位でフィニッシュしました。

　29日（日）、決勝前に行われたスーパーフォーミュラのフリー走行終盤に弱い雨が落ちてきたものの、路面を完全に濡らすまでには到らず。曇り空の下、気温26度と過ごしやすいコンディションで、全車スリックタイヤを装着して、午前10時15分に第14戦決勝レース（14周）のスタートが切られました。
　2列目4番手グリッドの野中は、スタートダッシュで3位へと上がって1コーナーへと進入しましたが、負けじと並びかけるライバルとの抜きつ抜かれつの3位争いを展開。しかし、野中はサイド・バイ・サイドで進入した5コーナー立ち上がりでアウト側に僅かにはみ出す形となり、ポジションダウン。一旦は6位までポジションを落としたものの抜き返し、5位で追い上げを目指しました。
　野中は前車との差を1秒ほどに保って周回を重ねる中で、終盤には3位の車両にも追いつき、3台が連なっての3位争いになるかと思われましたが、既に残り周回は少なく、追い抜きの難しいもてぎで順位の変動は無いまま、野中は2戦連続となる5位でチェッカーを受けました。

　スーパーフォーミュラの決勝を経た午後4時15分、20周で争われる第9戦のスタートが切られました。
　第13戦の結果によりスターティンググリッドが決定され、野中は5番手からスタート。好スタートで4位に並びかけると、サイド・バイ・サイドでのバトルの末に4位へと浮上。また、2位走行中の車両が1周目にコースオフしたため、野中は3位へとポジションを上げました。
　4周目までに開いた前車との差は、折り返しの頃には3秒ほどに広がりましたが、前との差が開いたことで野中は自己ベストタイムを更新して行きました。しかし、前を行く2台も野中と変わらないペースで周回を重ね、3台は単独走行のままチェッカー。野中は第2戦、第4戦に続く今季3度目の表彰台獲得を果たしました。