スーパーフォーミュラ・ライツの今季最終大会がツインリンクもてぎで開催され、ウェットの難しいコンディションで行われた第16戦、第17戦で、今季初出場となったTGR-DCドライバーの小高一斗(TOM'S)がそれぞれ2位、3位表彰台を獲得しました。
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の今季最終大会となる、第6大会(第15戦、第16戦、第17戦)が10月16日(土)と17日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎで開催されました。
今季の同シリーズには、TOYOTA GAZOO Racing ドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)の支援ドライバーとして小高と平良響(TOM'S)がシリーズエントリー。しかし、小高は開幕よりスーパーフォーミュラに代役として出場してきており、今大会、今季初めて本来の主戦場とも言えるスーパーフォーミュラ・ライツに出場することとなりました。また、平良も体調不良により前大会を欠場したため、約4か月ぶりのスーパーフォーミュラ・ライツ参戦となります。
予選
16日(土)午前10時55分より30分間での予選が行われました。この予選セッションでのベストタイムで第15戦、セカンドベストタイムで第16戦のスターティンググリッドが決定されます。
予選開始直前から霧雨が軽く舞い始めましたが、全車スリックタイヤでアタック開始。じりじりとタイムを上げていき、セッション中盤に一旦ピットへ戻りました。この時点で平良が7番手、小高は8番手タイム。
セッションが残り10分を切ったところで、タイヤを交換しコースイン。再アタックに入って3周ほどで小高、平良共にこれまでのコースレコードを更新するベストラップをマークし、その後もアタックを続けましたが、それ以上のタイム更新はならず。ベストタイム、セカンドベストタイム共に、小高が4番手、平良が8番手。上位車両のグリッド降格があったため、第15戦小高は3番手からのスタートとなります。
第15戦決勝
予選の後、スーパーフォーミュラの予選を経て午後3時半より第15戦の決勝レース(14周)が行われました。スーパーフォーミュラの予選時には若干雨の影響もありましたが、スーパーフォーミュラ・ライツ決勝のスタート時には路面はほぼ乾き、ドライコンディションで争われました。
スタートでは、3番手グリッドの小高が良い反応を見せ、1コーナー進入では2番手の車両に並びかけて、そのままサイド・バイ・サイドで続くコーナーでもバトルを続けましたが、4コーナーの立ち上がりで接触し、5位へとポジションを落としてしまいました。
一方、8番手グリッドの平良はスタートダッシュで6位へとポジションアップ。
5位へと順位を落とした小高は、前で争う2台のライバルを攻め、3台での3位争いを展開。その後方に続く形となった平良は、後続からの追撃を抑えながらの走行となり、一旦は前を行く小高との差が2秒ほどに広がりましたが、その後は差を詰めていき、レース後半には、3位争いに加わりました。
しかし、追い抜きの難しいもてぎではその後の順位変動は無く、小高は5位、平良は6位でチェッカーを受けました。
第16戦決勝
17日(日)は朝からの雨で、フルウェットのコンディション。気温16度、路面温度17度と肌寒い中で午前8時55分に第16戦の決勝レース(14周)が行われました。
水煙を上げてのレースとなる中、4番手スタートの小高は接触によりスローダウンした車両をパスし3位へ。8番手グリッドの平良もスタートでやや遅れたものの7位をキープしました。5周目には6位走行の車両がコースオフ。これで6位に上がった平良はさらに前を攻め、6周目のヘアピンで並びかけるとアウトからパス。5位へ浮上しました。
そして2位走行中の車両が1周目の接触によるドライブスルーペナルティを科されたことで、小高と平良それぞれ2位、4位へとポジションアップ。
その後、レース後半は巻き上げる水煙で視界の悪い中、各車両の間隔も大きく開き、それぞれが単独走となって周回が重ねられていき、その順位のままチェッカー。小高は今季初表彰台となる2位フィニッシュ。平良は4位となりました。
第17戦決勝
第16戦決勝のあと、4時間ほどのインターバルをおいて、午後12時55分に第17戦の決勝レース(20周)が行われました。雨は降り続いていますが雨量は減ってきている中、全車ウェットタイヤでスタート。
スターティンググリッドは第15戦の結果によって決定。2,4番手の車両がスタートで出遅れ、5,6番手グリッドスタートの小高と平良はこれをかわして3位、4位へと浮上。その後も濡れた路面に足をすくわれてスピン、オーバーランする車両が多発する展開となりました。
そんな難コンディションの中でも、小高と平良は着実に周回をかさね、終盤には小高は前の車両に追いつき、2位争いを展開。しかし、逆転には至らず、小高は3位でフィニッシュ。2戦連続での表彰台を獲得しました。
平良は4位での走行を続けていましたが、16周目に入ったストレートでライバルに並ばれて先行を許し、5位へと後退。5位でチェッカーを受けました。
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第15戦 結果表
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/差 | 予選 | 予選タイム | エンジン |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 36 | ジュリアーノ・アレジ | TOM'S | 14 | 24'23.411 | 2 | 1'42.929 | TOM'S TAZ31 |
2 | 2 | 佐藤 蓮 | TODA RACING | 14 | 2.794 | 3 | 1'43.126 | SPIESS A41 |
3 | 10 | 三宅 淳詞 | ルーニースポーツ | 14 | 19.284 | 6 | 1'43.628 | SPIESS A41 |
4 | 50 | 名取 鉄平 | B-MAX RACING TEAM | 14 | 19.824 | 1 | 1'42.884 | SPIESS A41 |
5 | 1 | 小高 一斗 | TOM'S | 14 | 20.309 | 4 | 1'43.330 | TOM'S TAZ31 |
6 | 37 | 平良 響 | TOM'S | 14 | 20.983 | 8 | 1'43.934 | TOM'S TAZ31 |
7 | 52 | 神 晴也 | B-MAX RACING TEAM | 14 | 21.379 | 5 | 1'43.556 | SPIESS A41 |
8 | 35 | 河野 駿佑 | RS FINE | 14 | 22.698 | 7 | 1'43.678 | TOM'S TAZ31 |
9 | 4 | 今田 信宏 | B-MAX ENGINEERING | 14 | 40.983 | 9 | 1'44.934 | SPIESS A41 |
10 | 30 | DRAGON | B-MAX ENGINEERING | 14 | 41.419 | 10 | 1'46.351 | SPIESS A41 |
11 | 11 | 植田 正幸 | ルーニースポーツ | 14 | 45.965 | 11 | 1'47.176 | SPIESS A41 |
12 | 51 | SYUJI | B-MAX ENGINEERING | 14 | 1'14.640 | 12 | 1'50.367 | SPIESS A41 |
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第16戦 結果表
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/差 | 予選 | 予選タイム | エンジン |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 佐藤 蓮 | TODA RACING | 14 | 27'43.473 | 3 | 1'43.329 | SPIESS A41 |
2 | 1 | 小高 一斗 | TOM'S | 14 | 13.659 | 4 | 1'43.452 | TOM'S TAZ31 |
3 | 35 | 河野 駿佑 | RS FINE | 14 | 19.933 | 6 | 1'43.837 | TOM'S TAZ31 |
4 | 37 | 平良 響 | TOM'S | 14 | 26.305 | 8 | 1'44.185 | TOM'S TAZ31 |
5 | 52 | 神 晴也 | B-MAX RACING TEAM | 14 | 36.779 | 7 | 1'44.045 | SPIESS A41 |
6 | 10 | 三宅 淳詞 | ルーニースポーツ | 14 | 43.675 | 5 | 1'43.711 | SPIESS A41 |
7 | 30 | DRAGON | B-MAX ENGINEERING | 14 | 1'24.895 | 10 | 1'46.566 | SPIESS A41 |
8 | 11 | 植田 正幸 | ルーニースポーツ | 14 | 1'25.609 | 11 | 1'47.688 | SPIESS A41 |
9 | 4 | 今田 信宏 | B-MAX ENGINEERING | 14 | 1'26.290 | 9 | 1'45.427 | SPIESS A41 |
10 | 50 | 名取 鉄平 | B-MAX RACING TEAM | 14 | 1'48.743 | 2 | 1'43.132 | SPIESS A41 |
11 | 51 | SYUJI | B-MAX ENGINEERING | 13 | 1Lap | 12 | 1'50.812 | SPIESS A41 |
12 | 36 | ジュリアーノ・アレジ | TOM'S | 12 | 2Laps | 1 | 1'42.933 | TOM'S TAZ31 |
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第17戦 結果表
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/差 | グリッド | エンジン |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 36 | ジュリアーノ・アレジ | TOM'S | 20 | 39'24.472 | 1 | TOM'S TAZ31 |
2 | 10 | 三宅 淳詞 | ルーニースポーツ | 20 | 19.449 | 3 | SPIESS A41 |
3 | 1 | 小高 一斗 | TOM'S | 20 | 20.389 | 5 | TOM'S TAZ31 |
4 | 2 | 佐藤 蓮 | TODA RACING | 20 | 21.911 | 2 | SPIESS A41 |
5 | 37 | 平良 響 | TOM'S | 20 | 26.250 | 6 | TOM'S TAZ31 |
6 | 35 | 河野 駿佑 | RS FINE | 20 | 27.530 | 8 | TOM'S TAZ31 |
7 | 52 | 神 晴也 | B-MAX RACING TEAM | 20 | 35.073 | 7 | SPIESS A41 |
8 | 50 | 名取 鉄平 | B-MAX RACING TEAM | 20 | 36.328 | 4 | SPIESS A41 |
9 | 4 | 今田 信宏 | B-MAX ENGINEERING | 20 | 1'38.665 | 9 | SPIESS A41 |
10 | 11 | 植田 正幸 | ルーニースポーツ | 20 | 1'42.250 | 11 | SPIESS A41 |
11 | 30 | DRAGON | B-MAX ENGINEERING | 20 | 1'53.250 | 10 | SPIESS A41 |
12 | 51 | SYUJI | B-MAX ENGINEERING | 19 | 1Lap | 12 | SPIESS A41 |
ドライバーズポイント
(シーズン終了時:開催レース数の80%の選手権ポイントが有効)
順位 | ドライバー名 | エンジン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 名取 鉄平 | SPIESS A41 | 109 |
2 | ジュリアーノ・アレジ | TOM'S TAZ31 | 103 |
3 | 佐藤 蓮 | SPIESS A41 | 92 |
5 | 平良 響 | TOM'S TAZ31 | 41.5 |
7 | 野中 誠太 | TOM'S TAZ31 | 24 |
8 | 小高 一斗 | TOM'S TAZ31 | 14 |