2024年全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第5大会(第13,14,15戦)岡山TGR-DCドライバーの小林が第13戦、第15戦で3位表彰台獲得

2024.09.15(日)- 22:35配信

 スーパーフォーミュラ・ライツの第5大会(第13、14、15戦)が岡山国際サーキットで行われ、TGR-DC育成ドライバーの小林利徠斗(TOM'S)が第13戦、第15戦で3位表彰台を獲得。同じくTGR-DC育成ドライバーの野中誠太(TOM'S)は第13戦、第15戦で4位、中村仁(TOM'S)は第14戦で4位に入りました。

TGR-DCドライバーの小林が第13戦、第15戦で3位表彰台獲得

 9月14日(土)と15日(日)の両日、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の第5大会(第13戦、第14戦、第15戦)が岡山県の岡山国際サーキットで行われました。
 トップドライバーを目指す若手の登竜門である今季の同シリーズには、参戦4年目となる野中と、昨年のFIA-F4チャンピオンである小林、同ランキング2位の中村の3名がTGR-DC(TOYOTA GAZOO Racing ドライバー・チャレンジ・プログラム)の育成ドライバーとしてフル参戦し、チャンピオンを目指します。
 今季の同シリーズは全6大会、18レースで争われていますが、4月に開催する予定だった開幕戦が12月に延期になったことで、今大会が実質的な第4大会となり、後半戦へと入ります。前大会富士から約2ヶ月のインターバルを経ての開催となりました。
 TGR-DC育成ドライバー勢は、野中が5月のオートポリス大会の第4戦と第6戦、6月のSUGO大会の第9戦を制し、今季ここまで3勝を挙げています。
 中村は第5戦で2位表彰台、第8戦でキャリア初優勝。小林は同シリーズ初めてのレースとなった第4戦でいきなりポールポジションを獲得し、前大会富士の第11戦で初優勝を飾りました。
 前半の3大会を終えた時点で、ランキングでは野中がトップと6ポイント差の2位、中村も12ポイント差の3位、小林が18ポイント差の5位に着けており、TGR-DC育成ドライバー3人の更なる活躍に期待がかかりました。

予選

 14日(土)午前10時10分より、空は薄曇りがかかっているもののまだまだ暑さを感じる中で第13戦と第14戦の予選がそれぞれ10分間で行われました。
 第13戦は最後のアタックでタイムを伸ばした小林が3番手、野中が4番手。中村は最後タイムを伸ばせず、野中にかわされる形で5番手となりました。
 第14戦は残り8分を切って各車コースイン。ここでも小林がTGR-DC勢最上位の3番手グリッド。野中は5番手、中村は7番手となりました。

第13戦決勝

 予選の後、4時間のインターバルを経て午後2時半より第13戦の決勝レースが行われました。この週末最長の25周で争われる第13戦は、気温は33度まで上昇。路面温度も場所によっては50度を超える酷暑の中でのレースとなりました。
 スタートでは3番手の小林、4番手野中、5番手中村を含む上位勢の順位は変わらず。今大会の舞台となる岡山国際サーキットは、FIA-F4が行われていないため、小林や中村にとってはフォーミュラでは初走行のコースですが、共に好走を見せました。
 小林は野中をじりじりと離していき、野中は中村からプレッシャーをかけられる展開。
 11周目、コースアウトし停まった車両が出たため、セーフティカーが導入。各車のマージンが無くなり、16周目に再スタートが切られると、TGR-DCの3台が3位を争うバトルとなりましたが、順位の変動は無いままチェッカー。小林が3位で今季5度目の表彰台獲得となりました。野中は4位、中村は5位で共にポイントを獲得しました。

第14戦決勝

 15日(日)は前日までの好天からうってかわって朝から雨模様。午前9時からの第14戦決勝スタート時には雨はやんでいたものの、路面はまだ若干湿っている状況。それでも全車スリックタイヤを装着し、気温27度、路面温度31度のコンディションで18周もしくは30分で争われる第14戦の決勝がスタートしました。
 3番手グリッドの小林はポジションをキープ。その後方では5番手グリッドの野中と7番手グリッドの中村がひとつずつ順位を上げました。
 スタート直後に後方集団で接触があり、いきなりセーフティカーが導入。5周目に再スタートが切られると、アトウッドコーナーで4位の野中が3位の小林をパスしようとインをついたところで2台が接触。共にコースアウトしグラベルで停まってしまいました。
 このアクシデントで再びセーフティカー導入。小林と野中は早々にレースを終えることとなりました。
 9周目に再スタートが切られると、小林と野中のリタイアにより4位へポジションを上げていた中村は、後続勢からの追撃を受けるもポジションをキープ。
 レースは2度のセーフティカー導入により30分のタイムレースとなり、17周でチェッカー。中村が4位フィニッシュとなりました。

第15戦決勝

 第14戦のあと、午後1時55分より第15戦の決勝レースが18周で行われました。気温は31度まで上昇するも、やや雲も多く、路面温度は40度程度と、今大会の3レースは全て異なるコンディションでのレースとなりました。
 スターティンググリッドは前日行われた第13戦の決勝結果で決定され、小林が3番手、野中4番手、中村が5番手からスタート。レースは順当にスタートしてグリッド順のまま変動はありませんでしたが、1周目のヘアピンで野中に並びしばらくバトルを続けた中村は、その後ホッブスコーナーで後続に抜かれて、6位へとポジションを落としました。
 3位の小林は前を行くケイレン・フレデリック(B-MAX RACING TEAM)に迫りますが追い越すまでには到らず。スタート直後の後続からの追撃を凌いだものの小林から2秒ほど離された4位の野中は、4周目を過ぎたあたりからペースが良くなり、じりじりと小林との差を詰めていきました。中盤からは2位から5位が連なる展開となりますが、追い抜きの難しい岡山ではその後の順変動は無く、小林が3位、野中が4位、中村は6位でチェッカー。小林は今大会2回の3位表彰台を獲得しました。

第13戦、第15戦で3位表彰台を獲得した小林利徠斗(TOM'S #38)
第13戦、第15戦で3位表彰台を獲得した小林利徠斗(TOM'S #38)
第13戦、第15戦で4位フィニッシュを果たした野中誠太(TOM'S #36)
第13戦、第15戦で4位フィニッシュを果たした野中誠太(TOM'S #36)
第14戦で4位フィニッシュを果たした中村仁(TOM'S #35)
第14戦で4位フィニッシュを果たした中村仁(TOM'S #35)

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第13戦 結果表

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイム
1 50 小出 峻 B-MAX RACING TEAM 25 37'35.403 1 1'21.671
2 1 ケイレン・フレデリック B-MAX RACING TEAM 25 5.034 2 1'22.351
3 38 小林 利徠斗 TOM'S 25 5.792 3 1'22.435
4 36 野中 誠太 TOM'S 25 8.669 4 1'22.746
5 35 中村 仁 TOM'S 25 9.539 5 1'22.757
6 2 荒尾 創大 TODA RACING 25 10.657 6 1'22.833
7 37 古谷 悠河 TOM'S 25 12.353 8 1'22.860
8 60 伊東 黎明 LM corsa 25 14.354 9 1'23.254
9 30 DRAGON TEAM DRAGON 25 42.645 10 1'24.975
10 13 藤原 誠 TEAM DRAGON 25 49.346 13 1'25.716
11 8 清水 康弘 GNSY RACING 25 52.484 11 1'25.169
4 今田 信宏 JMS RACING TEAM 20 5 Laps 12 1'25.705
51 荒川 麟 B-MAX RACING TEAM 10 15 Laps 7 1'22.847

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第14戦 結果表

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイム
1 1 ケイレン・フレデリック B-MAX RACING TEAM 17 30'05.835 2 1'22.383
2 50 小出 峻 B-MAX RACING TEAM 17 1.19 1 1'22.122
3 37 古谷 悠河 TOM'S 17 5.044 4 1'22.711
4 35 中村 仁 TOM'S 17 7.282 7 1'22.904
5 2 荒尾 創大 TODA RACING 17 8.303 8 1'23.113
6 60 伊東 黎明 LM corsa 17 10.838 9 1'24.273
7 51 荒川 麟 B-MAX RACING TEAM 17 12.401 6 1'22.769
8 30 DRAGON TEAM DRAGON 17 46.797 11 1'24.925
9 13 藤原 誠 TEAM DRAGON 17 1'07.410 12 1'25.095
38 小林 利徠斗 TOM'S 4 13 Laps 3 1'22.518
36 野中 誠太 TOM'S 4 13 Laps 5 1'22.736
4 今田 信宏 JMS RACING TEAM 0 17 Laps 13 1'25.230
8 清水 康弘 GNSY RACING 0 17 Laps 10 1'24.905

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第15戦 結果表

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差グリッド
1 50 小出 峻 B-MAX RACING TEAM 18 25'39.671 1
2 1 ケイレン・フレデリック B-MAX RACING TEAM 18 5.27 2
3 38 小林 利徠斗 TOM'S 18 5.963 3
4 36 野中 誠太 TOM'S 18 7.362 4
5 2 荒尾 創大 TODA RACING 18 7.988 6
6 35 中村 仁 TOM'S 18 10.636 5
7 60 伊東 黎明 LM corsa 18 11.743 8
8 51 荒川 麟 B-MAX RACING TEAM 18 15.308 r2
9 37 古谷 悠河 TOM'S 18 28.684 7
10 30 DRAGON TEAM DRAGON 18 51.351 9
11 13 藤原 誠 TEAM DRAGON 18 54.496 10
12 8 清水 康弘 GNSY RACING 18 54.826 11

ドライバーズポイント
(全18戦中12戦終了時)

順位ドライバー名ポイント
1 小出 峻 81
2 野中 誠太 52
3 中村 仁 46
4 ⼩林 利徠⽃ 44