FIA-F2第8戦 シルバーストーン 宮田莉朋は予選トラブルでアタックできず。後方スタートで苦しい戦いに

2025.07.07(月)- 18:00配信

 7月4日(金)から6日(日)にかけて、イギリスのシルバーストーン・サーキットでFIA-F2第8戦開催されました。TGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)から同シリーズに参戦中の宮田莉朋は、予選でトラブルに見舞われ2レース共に最後列からのスタートとなり、スプリントレース(レース1)は20位、フィーチャーレース(レース2)は15位で終えました。

シルバーストーン・サーキットで開催された2025年FIA-F2の第8戦で走行するART Grand Prixの宮田莉朋

 F1直下のカテゴリーとして世界中を転戦するFIA-F2に、TGR-DCドライバーから参戦中の宮田莉朋は、今季よりARTグランプリへ移籍し、2年目のシーズンに挑んでいます。
 全14ラウンドで争われる今季はすでに後半戦に突入。今大会の舞台となるシルバーストーンは飛行場跡地に建設された、70年以上の歴史を持つ高速テクニカルサーキットで、前戦シュピールベルクからわずか1週間後の連戦となりました。

【予選】

 4日(金)午後2時55分より、好天の下30分間の予選が行われました。宮田は午前中に行われたフリープラクティスで9番手とまずまずの滑り出しを見せましたが、予選では、コースへと出たものの1周で戻り、セッション中盤に再度コースインしましたが、ここでも1周でピットへ。車両に発生したトラブルをセッション中に解消できず、計測ラップを記録できないまま予選終了。結果として、ノータイムの扱いとなり2レースとも最後列からのスタートとなりました。

【スプリントレース】

 5日(土)空は雲に覆われているものの気温20度、路面温度28度のドライコンディションで、午後1時15分より21周で争われるスプリントレースのスタートが切られました。
 最後列21番手からスタートした宮田は、序盤から前車を攻め続け、9周目にオーバーテイクに成功。パンクによるリタイア車もあり、19位へとポジションアップ。その後もさらにバトルを展開し順位を上げましたが、追い抜きの際にコース外走行したと判定され、レース結果に10秒のタイムペナルティが加算。チェッカーは17位で受けたものの、正式結果は20位となりました。

【フィーチャーレース】

 6日(日)は、直前のFIA-F3のレース中に激しい降雨があり、FIA-F2のスタート時には雨は止んでいたものの路面はヘビーウェットに。予定より12分遅れた午前11時17分に、29周で争われる決勝のスタートが切られました。
 21番手からスタートした宮田は、前を走る車両が巻き上げる水煙に視界を遮られながらも、混乱をかいくぐり、1周目で19位へ浮上。13周目と15周目にもオーバーテイクを決め、17位で後半へ突入します。
 20周目を過ぎた頃から、各車がタイヤ交換のためピットインを開始。宮田も21周目終了時にピットインし、他車がウェットタイヤへ交換する中、スリックのソフトタイヤを選択するギャンブルに出ました。
 しかし、その直後にスピンした車両によりバーチャルセーフティカーを経てセーフティカーが導入。ピットインしていなかった車両はこのタイミングで一斉にピットインし、さらにセーフティカー走行中に再び雨が降り始めるという、宮田にとって厳しい展開となってしまいました。
 宮田は再度ピットへ向かい、ウェットタイヤへと交換。17位でコース復帰するも、セーフティカーに先導されている上位グループからは大きく離された状況で再スタートとなりました。
 残り2周でのスプリントレース形式の再スタートが切られましたが、激しい上位勢のバトルの中で再びスピン車両が発生。これにより再度セーフティカーが出され、セーフティカー先導のままチェッカーに。宮田は15位でフィニッシュしました。

宮田莉朋:

 F2シルバーストーンが終わりました。予選でエンジントラブルが起きて、それでレースウィークが台無しになってしまった週末でした。自分にはどうしようもできないトラブルでしたし、今回ダブルヘッダーで、2週連続エンジントラブルになってしまったのは残念ですし、もちろんチームは力を尽くしてくれましたが、100%のパフォーマンスでレースに臨むことができませんでした。また2週間あけて次戦はスパ、ハンガロリンクと続くので、しっかりと切り替えてまた頑張りたいと思います。不完全燃焼なレースが続いてしまい、応援してくださっている皆さんには残念な気持ちにさせてしまっていますが、必ずいい結果を報告できるように頑張りますので、引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。

FIA-F2第8戦 予選結果

順位No.ドライバーチームベストタイム
114Victor MartinsART Grand Prix1:39.731
217Alexander DunneRodin Motorsport1:39.796
311Jak CrawfordDAMS Lucas Oil1:39.971
42Roman StanekInvicta Racing1:40.065
59Sebastián MontoyaPREMA Racing1:40.138
620Joshua DürksenAIX Racing1:40.169
76Richard VerschoorMP Motorsport1:40.326
88Dino BeganovicHitech TGR1:40.337
912Kush MainiDAMS Lucas Oil1:40.380
101Leonardo FornaroliInvicta Racing1:40.428
15Ritomo MiyataART Grand Prixno time

FIA-F2第8戦 スプリントレース結果

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差グリッド
11Leonardo FornaroliInvicta Racing2136:53.1181
29Sebastián MontoyaPREMA Racing211.4046
32Roman StanekInvicta Racing219.3957
412Kush MainiDAMS Lucas Oil2111.1882
520Joshua DürksenAIX Racing2111.8665
611Jak CrawfordDAMS Lucas Oil2111.8678
76Richard VerschoorMP Motorsport2113.5344
814Victor MartinsART Grand Prix2114.82610
94Arvid LindbladCampos Racing2114.96211
103Josep Maria MartíCampos Racing2115.87219
2015Ritomo MiyataART Grand Prix2140.21821

FIA-F2第8戦 フィーチャーレース結果

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差グリッド
111Jak CrawfordDAMS Lucas Oil291:03:053
217Alexander DunneRodin Motorsport290.2272
37Luke BrowningHitech TGR290.83812
48Dino BeganovicHitech TGR291.3698
59Sebastián MontoyaPREMA Racing291.7535
61Leonardo FornaroliInvicta Racing292.21510
76Richard VerschoorMP Motorsport293.0357
84Arvid LindbladCampos Racing293.77911
93Josep Maria MartíCampos Racing294.18619
1025Rafael VillagómezVan Amersfoort Racing294.46715
1515Ritomo MiyataART Grand Prix298.92921

FIA-F2第8戦終了時ランキング

順位No.ドライバーチームポイント
16Richard VerschoorMP Motorsport122
211Jak CrawfordDAMS Lucas Oil116
317Alexander DunneRodin Motorsport108
41Leonardo FornaroliInvicta Racing104
57Luke BrowningHitech TGR98
64Arvid LindbladCampos Racing84
79Sebastián MontoyaPREMA Racing72
83Josep Maria MartíCampos Racing69
914Victor MartinsART Grand Prix52
108Dino BeganovicHitech TGR43
1715Ritomo MiyataART Grand Prix6
FIA-F2第8戦 シルバーストーンに挑むTGR-DCドライバーの宮田莉朋
シルバーストーン・サーキットを走行するART Grand Prix 15号車(宮田莉朋)