FIA-F2第13戦 ルサイル 宮田莉朋は16位/リタイアの厳しい週末に

2025.12.01(月)- 17:45配信

 11月28日(金)から30日(日)にかけて、カタールのルサイル・インターナショナル・サーキットでFIA-F2第13戦が開催されました。TGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)の宮田莉朋は、レース1(スプリント)で16位。レース2(フィーチャー)では序盤のピットイン直後に車両トラブルに見舞われ、惜しくもリタイアとなりました。

ルサイル・インターナショナル・サーキットを走行するART Grand Prix 15号車(宮田莉朋)

 F1直下のカテゴリーであるFIA-F2に参戦する宮田莉朋は、今季からARTグランプリに移籍し、2年目のシーズンに挑んでいます。全14戦で争われる今季の同シリーズも、今大会を含め残すところ2戦となりました。前大会から約2か月のインターバルを経て、シーズン終盤の2戦は中東で開催されます。
 今季の宮田は車両トラブルなどで苦戦を強いられているものの、第8戦スパ・フランコルシャンでは、予選で2番手グリッドを獲得、レース2(フィーチャーレース)で2位表彰台の速さを見せており、前戦でも今季6度目のポイントを獲得しています。残り2戦、好成績を収めるべく久しぶりのレースに臨みました。

【予選】

 28日(金)午前の練習走行に続き、午後7時10分から30分間の予選が行われました。セッション開始と共に全車が最初のアタックへと向かい、宮田は僅差の12番手で一旦ピットへ戻りました。タイヤを交換し、残り10分を切ったところで最後のアタックへ。宮田も周回ごとにタイムを更新しましたが、ライバル勢のペースには及ばず、決勝は16番手グリッドからのスタートとなりました。

【スプリントレース】

 29日(土)午後7時20分、日が沈み、気温は22度、路面温度28度と、前日の予選時とほぼ同じコンディションで、23周(タイヤ交換義務無し)で争われるスプリントレースが開始されました。16番手グリッドの宮田は、スタート直後の混乱の中で激しいバトルを繰り広げ、1周目は1ポジション下げて17位で通過しました。
 追い越しの難しいルサイル・サーキットでは、各車1秒以内の接近戦が続くも、順位変動がない状態。13周目に1台に先行され、18位に後退。14周目、コースオフ車両のため、セーフティカーが導入され、このタイミングで多くの後方勢がタイヤ交換のためピットインする中、コース上に残る選択をした宮田は13位へと順位を上げる形となりました。
 17周目にレースが再開されると、新品のソフトタイヤに交換した後続車の猛追を受け、宮田は4台に抜かれて17位に後退。20周目、スピン車両の発生で2度目のセーフティカーが入り、残り1周の超スプリントで再スタート。ファイナルラップに1台がコースオフを喫したことで、宮田は16位フィニッシュとなりました。

【フィーチャーレース】

 30日(日)予定よりも10分遅れの午後3時10分、気温26度、路面温度37度のコンディションで、タイヤ交換義務の有る32周のフィーチャーレースが行われました。16番手グリッドの宮田は好スタートで14位に上がるも、1周目を15位で通過し、翌周に1台抜かれて16位となりました。
 6周目終了時に、ソフトタイヤを装着する上位勢がピットイン。宮田もここでピットへ入りましたが、翌周にスローダウンし再度ピットイン。そのままピットロードで車両を停め、無念のリタイアとなりました。

宮田莉朋:

 カタールは個人的には好きなサーキットですが、なかなか結果につなげられず、前大会に続いて今回もかなり苦戦したレースでした。日曜日のレースは、土曜日のスプリントレースを経て、車両のパフォーマンスや自分のドライビングの改善を目指しましたが、6周でレースが終わってしまいました。再びトラブルで完走できなかったのは非常に残念ですし、今年はこうしたことが多く、気持ちが落ち込む感じです。次の最終戦アブダビでは、最後までしっかり走り切りチェッカーを受けたいですし、自分もやれることをしっかりやってベストを尽くしたいと思います。昨年のテストではアブダビは調子が良かったので、そのパフォーマンスを取り戻し、最後は良いレースで締めくくれるように頑張ります。応援ありがとうございました。

FIA-F2第13戦 予選結果

順位No.ドライバーチームベストタイム
15Oliver GoetheMP Motorsport1:36.115
21Leonardo FornaroliInvicta Racing1:36.155
314Victor MartinsART Grand Prix1:36.285
42Roman StanekInvicta Racing1:36.345
517Alexander DunneRodin Motorsport1:36.442
69Sebastián MontoyaPREMA Racing1:36.741
73Nikola TsolovCampos Racing1:36.764
825Rafael VillagómezVan Amersfoort Racing1:36.766
920Joshua DürksenAIX Racing1:36.773
106Richard VerschoorMP Motorsport1:36.793
1615Ritomo MiyataART Grand Prix1:37.194

FIA-F2第13戦 スプリントレース結果

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差グリッド
16Richard VerschoorMP Motorsport2342:36.4811
220Joshua DürksenAIX Racing230.9702
325Rafael VillagómezVan Amersfoort Racing231.6073
49Sebastián MontoyaPREMA Racing232.1205
517Alexander DunneRodin Motorsport232.3476
61Leonardo FornaroliInvicta Racing232.8809
716Martinius StenshorneRodin Motorsport233.93311
811Jak CrawfordDAMS Lucas Oil234.26515
98Dino BeganovicHitech TGR234.54810
103Nikola TsolovCampos Racing236.4904
1615Ritomo MiyataART Grand Prix238.94816

FIA-F2第13戦 フィーチャーレース結果

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差グリッド
114Victor MartinsART Grand Prix3255:18.4552
21Leonardo FornaroliInvicta Racing321.2651
317Alexander DunneRodin Motorsport327.4395
44Arvid LindbladCampos Racing328.70317
59Sebastián MontoyaPREMA Racing3210.1056
66Richard VerschoorMP Motorsport3212.36210
73Nikola TsolovCampos Racing3215.9597
82Roman StanekInvicta Racing3217.9793
98Dino BeganovicHitech TGR3218.48711
107Luke BrowningHitech TGR3223.53518
15Ritomo MiyataART Grand Prix6DNF16

FIA-F2第13戦終了時ランキング

順位No.ドライバーチームポイント
11Leonardo FornaroliInvicta Racing211
211Jak CrawfordDAMS Lucas Oil170
36Richard VerschoorMP Motorsport170
47Luke BrowningHitech TGR162
517Alexander DunneRodin Motorsport149
64Arvid LindbladCampos Racing121
73Josep Maria MartíCampos Racing112
88Dino BeganovicHitech TGR99
914Victor MartinsART Grand Prix95
109Sebastián MontoyaPREMA Racing91
1515Ritomo MiyataART Grand Prix26
ルサイル・インターナショナル・サーキットで開催された2025年FIA-F2の第12戦に挑んだART Grand Prixの宮田莉朋
FIA-F2第13戦 ルサイルに挑むTGR-DCドライバーの宮田莉朋
コクピットに乗り込むTGR-DCドライバーの宮田莉朋
ルサイル・インターナショナル・サーキットのピットレーンを走行するART Grand Prixの宮田莉朋