FIA-F2第14戦 ヤス・マリーナ 宮田莉朋 シーズン最終戦を8位入賞で締めくくる

2025.12.08(月)- 16:45配信

 12月5日(金)から7日(日)にかけて、UAEのヤス・マリーナ・サーキットで2025年シーズンFIA-F2の最終戦となる第14戦が開催されました。TGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)の宮田莉朋は、レース1(スプリントレース)で14位、レース2(フィーチャーレース)では14番手スタートから追い上げ8位でフィニッシュし、最終戦を入賞で締めくくりました。

宮田莉朋 シーズン最終戦を8位入賞で締めくくる

 F1直下のカテゴリーであるFIA-F2に参戦する宮田莉朋は、今季からARTグランプリに移籍し、2年目のシーズンに挑んでいます。全14戦で争われる今季の同シリーズも、いよいよ最終戦を迎えました。
 今季の宮田は車両トラブルなどで苦戦を強いられるも、第8戦スパ・フランコルシャンでは、予選2番手グリッドを獲得し、レース2(フィーチャーレース)で2位表彰台に上るなどの活躍を見せました。宮田は2年目のシーズン最終戦を好結果で終えるべく、今大会に臨みました。

【予選】

 5日(金)午前の練習走行に続き、午後3時より30分間の予選が行われました。最初のアタックを終えた時点で、宮田は11番手につけました。ピットへ戻ってタイヤを交換し、残り12分ほどで全車再アタックへ。最初のアタックラップがタイム抹消となった宮田は、そのタイムを上回るアタックを見せ、最後のアタックでもさらにタイムを更新。トップ18台が1秒以内、4台が0.1秒以内にひしめく僅差の争いの中で、宮田は14番手グリッドとなりました。

【スプリントレース】

 6日(土)午後4時15分、気温26度、路面温度34度のコンディションで、タイヤ交換義務なし、23周で争われるスプリントレースが開始されました。
 14番手グリッドの宮田は、スタート直後に順位を入れ替えながらも、14位を維持して1周目を終えました。序盤は前後の差が1秒以内で、互いに隙をうかがう展開が続きましたが、8周目に、前を行く車両がエンジンブローを喫してストップし、ヴァーチャルセーフティカー(VSC)導入となりました。
 9周目にVSCが解除されると、宮田は13位に上がるも前車との間隔が空き、DRSが使えない状態で後続からの追撃を受けることに。宮田はじりじりと前車との差を詰めていきましたが、後続からの激しい追撃により22周目に一時抜かれるも、抜き返すバトルを展開。しかし、ファイナルラップに惜しくも再度かわされ、14位でレースを終えました。

【フィーチャーレース】

 7日(日)午後1時15分、気温29度、路面温度42度のコンディションで、タイヤ交換義務有り、33周で争われる、今季最終レースとなるフィーチャーレースが開始されました。
 14番手からスタートした宮田は、1周目の激しいポジション争いの中で17位へと後退。しかし、2周目に宮田の数台前で争っていた車両が接触し、これを巧みにかわした宮田は12位へとポジションアップ。この接触によりセーフティカー(SC)が導入されました。
 6周目に再スタートが切られると、宮田は12位前後でバトルを展開。7周目を終えたところで、オプションタイヤ(スーパーソフト)を装着していた上位勢がタイヤ交換のためにピットインを開始。中団以降からのスタートながら、同じくオプション装着で攻めの戦略を取った宮田は4位まで順位を上げたところで、9周目にピットへ入り、15位でコースへ復帰しました。
 その直後、コースサイドに停止車両が現れたため、VSCからSC導入に切り替わり、15周目に再スタートが切られましたが、上位9台ほどがまだピットインを済ませておらず、宮田は15位付近で周囲の状況を見極めながら走行を続けました。
 レース終盤にタイヤ交換をしていなかった上位勢がピットインを行う中、宮田は持ち前の集中力とタイヤマネジメントで着実に順位を上げ、8位でチェッカー。これで今季7度目の入賞とポイント獲得を果たしました。

宮田莉朋:

 最終戦が終わりました。日曜日のレースではポイントを獲得できましたが、週末通して厳しいレースウィークとなりました。自分のベストを尽くしてレースウィークを過ごしましたが、苦しい戦いでした。それでも、日曜日にポイント獲得できたことはポジティブに捉えています。今シーズン、多くの応援をありがとうございました。期待に応えられない結果となりましたが、自分にとっては大きく成長する機会となり、ARTとともに多くを学ぶことのできたシーズンだったと思います。あらためて、一年間応援いただき本当にありがとうございました。

FIA-F2第14戦 予選結果

順位No.ドライバーチームベストタイム
1 2 Roman Stanek Invicta Racing 1:36.836
2 11 Jak Crawford DAMS Lucas Oil 1:36.923
3 1 Leonardo Fornaroli Invicta Racing 1:36.970
4 8 Dino Beganovic Hitech TGR 1:37.024
5 9 Sebastián Montoya PREMA Racing 1:37.040
6 5 Oliver Goethe MP Motorsport 1:37.096
7 14 Victor Martins ART Grand Prix 1:37.129
8 20 Joshua Dürksen AIX Racing 1:37.152
9 3 Nikola Tsolov Campos Racing 1:37.231
10 4 Arvid Lindblad Campos Racing 1:37.247
14 15 Ritomo Miyata ART Grand Prix 1:37.568

FIA-F2第14戦 スプリントレース結果

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差グリッド
1 4 Arvid Lindblad Campos Racing 23 39:15.648 1
2 20 Joshua Dürksen AIX Racing 23 0.982 2
3 3 Nikola Tsolov Campos Racing 23 9.605 5
4 8 Dino Beganovic Hitech TGR 23 12.764 7
5 5 Oliver Goethe MP Motorsport 23 15.637 4
6 11 Jak Crawford DAMS Lucas Oil 23 16.860 9
7 14 Victor Martins ART Grand Prix 23 18.892 3
8 17 Alexander Dunne Rodin Motorsport 23 20.887 11
9 10 Gabriele Minì PREMA Racing 23 23.525 13
10 2 Roman Stanek Invicta Racing 23 24.322 10
14 15 Ritomo Miyata ART Grand Prix 23 29.420 14

FIA-F2第14戦 フィーチャーレース結果

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差グリッド
1 20 Joshua Dürksen AIX Racing 33 1:01:24.429 8
2 2 Roman Stanek Invicta Racing 33 5.505 1
3 10 Gabriele Minì PREMA Racing 33 6.057 13
4 8 Dino Beganovic Hitech TGR 33 6.339 4
5 5 Oliver Goethe MP Motorsport 33 12.349 6
6 25 Rafael Villagómez Van Amersfoort Racing 33 16.168 16
7 12 Kush Maini DAMS Lucas Oil 33 16.898 20
8 15 Ritomo Miyata ART Grand Prix 33 17.413 14
9 4 Arvid Lindblad Campos Racing 33 24.448 9
10 11 Jak Crawford DAMS Lucas Oil 33 25.789 2

FIA-F2 最終ランキング

順位No.ドライバーチームポイント
1 1 Leonardo Fornaroli Invicta Racing 211
2 11 Jak Crawford DAMS Lucas Oil 175
3 6 Richard Verschoor MP Motorsport 170
4 7 Luke Browning Hitech TGR 162
5 17 Alexander Dunne Rodin Motorsport 150
6 4 Arvid Lindblad Campos Racing 134
7 8 Dino Beganovic Hitech TGR 116
8 3 Josep Maria Martí Campos Racing 112
9 20 Joshua Dürksen AIX Racing 107
10 2 Roman Stanek Invicta Racing 105
17 15 Ritomo Miyata ART Grand Prix 30
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