フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン・チャンピオンシップ 第4戦モンツァ佐野雄城、果敢な追い上げで欧州初表彰台を獲得。

2026.6.24(水)- 9:00配信

 6月18日(木)から21日(日)にかけて、イタリアのモンツァ・サーキットで2026年フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン・チャンピオンシップ(FREC)の第4戦が開催されました。今シーズンFRECに参戦しているTGR-DCドライバーの佐野雄城は、レース1はリタイア、レース2を22位、レース3を3位で終えました。

佐野雄城、果敢な追い上げで欧州初表彰台を獲得。

【コレクティブテスト走行】

 FREC第4戦の舞台は、イタリア北部に位置する全長5,793mのモンツァ・サーキットです。長いストレートとシケインが特徴の高速コースで、スピードの殿堂として知られています。佐野にとっては昨年のテスト以来の走行となりました。
 6月18日(木)に行われた2回のコレクティブテスト走行では、午前中のセッションを30番手で終えた佐野ですが、午後のセッションでは着実にパフォーマンスを上げていき、セッション序盤には一時トップタイムを記録する場面もあり、最終的には13番手まで順位を上げて初日の走行を終えました。

【フリー走行/予選Q1】

 今大会は3レースを開催のため、6月19日(金)のフリー走行は午前中の50分間のみとなりました。佐野はミディアムタイヤで車両のバランスを確認しながら周回を重ねるごとにタイムを上げていきます。その後、ニュータイヤでの予選シミュレーションを実施。しかしアタック中に赤旗が掲示され、予選シミュレーションを最後まで行うことができず、22番手でセッションを終えました。
 フリー走行から予選までのインターバルに車両をアジャストし、午後の予選1回目へ。佐野はグループAに出走。トラフィックの影響で完全なクリアラップが取れないなか、グループ7番手となりました。4番手から7番手まではコンマ1秒以内という接戦で、レース1、レース2のスターティンググリッドが14番手となり本人にとっても悔しい結果となりましたが、オーバーテイクのチャンスが多いモンツァなのでレースでの挽回に期待を寄せます。

【レース1/レース2】

 6月20日(土)も朝から快晴。午前中に行われたレース1で佐野は14番グリッドからスタートします。しかしスタート直後、1コーナーのシケインで発生した多重クラッシュに巻き込まれ無念のリタイアとなりました。
 気持ちを切り替えて挑んだ午後のレース2。このレースは予選1回目の結果をもとに上位12台がリバースグリッドとなるフォーマットで行われ、佐野はレース1と同じ14番グリッドからスタートしました。スタート直後から積極的な追い上げを見せると、2周目にはトップ争いをしていた車両同士の接触による混乱をうまく切り抜けて10番手へ浮上。さらに4周目までに7番手、最終コーナー立ち上がりでは6番手まで順位を上げました。
 レース中盤は複数回のセーフティ-カー導入により順位変動の激しい展開となりましたが、佐野はリスタートのたびに果敢なオーバーテイクを披露。12周目には5番手へ浮上すると、終盤には前方の表彰台争いにも加わり、3ワイドでのバトルを展開しました。その後は接触の影響もありひとつ順位を落としたものの、6位をキープしたままチェッカー。14番グリッドから8ポジションを上げる走りを見せるとともに、レース中のファステストラップも記録しました。
 しかしレース後、1周目のポジション争いにおいて他車をコース外へ押し出したと判断され、10秒加算ペナルティが科されました。正式結果は22位となりましたが、モンツァ特有の接近戦のなかで力強いレースペースとオーバーテイクを披露し、翌日のレース3へ期待を抱かせる内容となりました。

【予選Q2】

 6月21日(日)、朝8時45分から予選Q2が行われました。Q2では予選グループの走行順が入れ替わり、佐野のAグループは後半の走行となりました。佐野は一度コースインした後にピットへ戻り、他チームの動きを見ながらコースに戻るタイミングを調整。その後、隊列のなかで再びコースインしてアタックを開始しました。セクター1では全体ベストタイムを記録するなど好ペースでアタックを続けます。前方車両のコースオフによる影響やトウを失う場面もありながらも3周目に自己ベストタイムを記録。しかしチェッカーフラッグまでコンマ1秒届かず、最後のアタックラップへ入ることができないままセッションを終えました。もう1周アタックできたドライバーたちはタイムを更新したため、佐野はグループ8番手となりました。その後他のドライバーにグリッド降格ペナルティが科されたことで、決勝レース3はレース2と同じ14番グリッドからスタートすることになりました。

【レース3】

 21日(日)、午後1時にフォーメイションラップが始まったレース3は、土曜日のレース同様にスタート直後からセーフティーカーが導入される展開となりました。14番グリッドからスタートした佐野は1周目にひとつポジションを落としましたが、3周目のリスタートで一気に3台をオーバーテイクして12番手へ浮上。さらに4周目には他車のコースオフもあり11番手まで順位を上げます。その後もセーフティーカーが繰り返し導入される荒れたレースとなりましたが、佐野はリスタートのたびに積極的なオーバーテイクを披露。6周目には1コーナーと第2シケインで3台を抜いて8番手へ浮上すると、翌7周目にはさらに1台をかわして7番手までポジションを上げました。
 レース終盤には3度目、4度目のセーフティーカーが導入される展開となり、佐野は12周目に6番手まで浮上。しかし4度目のセーフティーカーが入る直前にひとつ順位を落とし、最終ラップのリスタートを7番手で迎えます。すると佐野は1コーナーで6番手へ浮上すると、アスカリ・シケインで前方の激しいポジション争いを巧みに切り抜けて一気に4番手へ浮上。さらに最終コーナー立ち上がりでもう1台をオーバーテイクし、3番手でチェッカーを受けました。14番グリッドから11ポジションを上げる力強いレースを見せ、FREC参戦以来初となる表彰台を獲得しました。
 レース1は1周目の多重クラッシュによるリタイア、レース2は6位でフィニッシュしながらもペナルティによって22位に降格という悔しい結果が続きましたが、週末最後のレースで見事に初表彰台を獲得。モンツァ大会を力強く締めくくりました。

 FREC第5戦は7月3日(金)から5日(日)にかけて、ハンガリーのハンガロリンクで開催されます。

佐野雄城:

 「今週は木曜日のコレクティブテストからセッションを重ねるごとにマシンとの合わせ込みが進み、自分のドライビングについても新しい気づきを得ることができました。予選ではトラフィックなどの影響もあり、結果としては思うようなポジションを獲得できませんでしたが、ドライビングには手応えを感じていました。
 レース1は残念ながら1周目に多重クラッシュに巻き込まれてしまいましたが、レース2では14番手から追い上げることができ、レースペースの良さを示せたと思います。そしてレース3では初めて表彰台を獲得することができ、とても嬉しく思っています。モンツァはオーバーテイクがしやすいサーキットでしたが、今後は予選順位がより重要になるコースが続きます。今回得られた自信を次戦につなげ、予選から上位を争えるよう取り組んでいきます。引き続き応援よろしくお願いいたします」

FREC第4戦 予選1結果(グループA)

順位No.ドライバーチームベストタイム
1 73 Emanuale Olivieri R-ace GP 1:45.595
2 28 Zhenrui Chi MP Motorsport 1:45.601
3 98 Wheldon Sebastian MP Motorsport 1:45.833
4 55 Gowda Dion Van Amersfoort Racing 1:45.900
5 33 Popov Maksimilian Trident Motorsport 1:45.950
6 7 Dupe Andrea Van Amersfoort Racing 1:45.900
7 12 Yuki Sano R-ace GP 1:45.967
8 60 Stolcermanis Tomass PREMA Racing 1:46:018
9 69 Francot Reno CL Motorsport 1:46.066
10 24 Roussel Jules CL Motorsport 1:46.151

FREC第4戦 レース1結果

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差グリッド
1 51 Nakamura-Berta Kean PREMA Racing 16 32:27.229 1
2 73 Olivieri Emanuele R-ace GP 16 0.705 2
3 88 Hanna Salim Prema Racing 16 2.888 3
4 15 Abkhazava Alexander MP Motorsport 16 3.144 11
5 98 Wheldon Sebastian MP Motorsport 16 3.144 6
6 28 Chi Zhenrui MP Motorsport 16 3.270 4
7 8 Przyrowski Jan RPM 16 4.216 26
8 69 Francot Reno CL Motorsport 16 5.732 18
9 78 Gomez Gabriel Rodin Motorsport 16 7.229 21
10 87 Daryanani Kai Trideng Motorsport 16 7.702 22
RET 12 Yuki Sano R-ace GP 0 - 14

FREC第4戦 レース2結果

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差グリッド
1 71 Al Dhaheri R-ace GP 14 35:55.297 8
2 88 Hanna Salim Prema Racing 14 0.707 10
3 7 Dupe Andrea Van Amersfoort Racing 14 1.023 1
4 28 Chi Zhenrui MP Motorsport 14 2.120 9
5 51 Nakamura-Berta Kean PREMA Racing 14 2.396 12
6 67 Saete Marcus G4 Racing 14 3.323 18
7 60 Stolcermanis Tomass PREMA Racing 14 3.793 16
8 19 Anurag Kabir ART Grandprix 14 4.051 15
9 3 Almaosherji Saqer G4 Racing 14 4.245 25
10 78 Gomez Gabriel Rodin Motorsport 14 4.572 20
22P 12 Yuki Sano R-ace GP 14 11.685 14

FREC第4戦 予選2結果(グループA)

順位No.ドライバーチームベストタイム
1 73 Olivieri Emanuele R-ace GP 1:45.102
2 24 Roussel Jules CL Motorsport 1:45.299
3 33 Popov Maksimilian Trident Motorsport 1:45.325
4 98 Wheldon Sebastian MP Motorsport 1:45.350
5 28 Chi Zhenrui MP Motorsport 1:45.387
6 69 Francot Reno CL Motorsport 1:45.541
7 42 Lee Kyuho CL Motorsport 1:45.612
8 12 Yuki Sano R-ace GP 1:45.636
9 55 Gowda Dion Van Amersfoort Racing 1:45.639
10 87 Daryanani Kai Trideng Motorsport 1:45.692

FREC第4戦 レース3結果

順位No.ドライバーチーム周回タイム/差グリッド
1 73 Olivieri Emanuele R-ace GP 15 33:19.396 1
2 98 Wheldon Sebastian MP Motorsport 15 1.910 7
3 12 Yuki Sano R-ace GP 15 3.817 14
4 78 Gomez Gabriel Rodin Motorsport 15 4.296 3
5 8 Przyrowski Jan RPM 15 4.639 5
6 24 Roussel Jules CL Motorsport 15 4.660 6
7 33 Popov Maksimilian Trident Motorsport 15 4.814 4
8 88 Hanna Salim Prema Racing 15 4.999 13
9 71 Al Dhaheri R-ace GP 15 5.407 26
10 3 Almaosherji Saqer G4 Racing 15 5.924 27

FREC第4戦終了時ランキング

順位No.ドライバーチームポイント
1 98 Wheldon Sebastian MP Motorsport 121
2 51 Nakamura-Berta Kean PREMA Racing 114
3 71 Al Dhaheri R-ace GP 106
4 73 Olivieri Emanuele R-ace GP 85
5 69 Francot Reno CL Motorsport 74
6 88 Hanna Salim Prema Racing 59
7 28 Chi Zhenrui MP Motorsport 47
8 15 Abkhazava Alexander MP Motorsport 44
9 33 Popov Maksimilian Trident Motorsport 42
10 2 Alex Ninovic Rodin Motorsport 41
13 12 Yuki Sano R-ace GP 28
12号車
12号車
12号車
12号車
12号車

写真提供:Dutch Photo Agency