FIA-F4 2021年 第3大会(第5,第6,第7戦)もてぎTGR-DC RS支援ドライバーの野中誠太が3戦完勝で4連勝
荒川麟が2戦連続表彰台。第7戦はTGR-DC RSドライバー4人がトップ5

2021.07.18(日)- 21:40配信

 FIA-F4の第3大会(第5,第6,第7戦)がツインリンクもてぎで行われ、TGR-DC RSのスカラシップを受けてシリーズ参戦3年目となる野中誠太(TGR-DC RSトムススピリットF4)が今大会の3レース全てで優勝。前戦から4連勝を成し遂げました。同じくスカラシップドライバーの荒川麟(TGR-DC RSトムススピリットF4)は第6戦、第7戦で3位表彰台を獲得。第7戦では清水英志郎(TGR-DC RSフィールドF4)が4位、奥住慈英(TGR-DC RSフィールドF4)が5位で続き、TGRのスカラシップドライバー4人全員がトップ5フィニッシュを果たしました。

第7戦で優勝した野中誠太(TGR-DC RSトムススピリットF4)と3位表彰台を獲得した荒川麟(TGR-DC RSトムススピリットF4)

 7月17日(土)、18日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎでFIA-F4選手権の2021年第3大会(第5戦、第6戦、第7戦)が行われました。
 第2大会として5月末に予定されていた鈴鹿ラウンドが8月に延期になったため、今大会が事実上今季の第2大会として開催。梅雨明けが宣言された暑いもてぎで、トップドライバーを目指す若手による熱い戦いが繰り広げられました。
 今季の同シリーズには、TGR-DC RS(TOYOTA GAZOO Racing ドライバー・チャレンジプログラム レーシングスクール)のスカラシップドライバーとして、昨年に引き続いての野中、奥住、清水の3名に、新たに荒川を加えた4名が参戦しています。

 17日(土)の朝8時30分から30分間の予選が行われました。この時間は空に雲がかかっており、気温24度、路面温度26度と予想外に涼しい中での予選となりました。
 セッション開始と同時に全車コースイン。周回を重ねてタイヤを暖め、徐々にタイムを更新していく中、8周目に野中がこの時点で唯一1分57秒台に入れ、トップへ。初のポールポジション獲得なるかと思われましたが、1台がこのタイムを上回り、野中は2番手に。
 セッションは残り10分ほどのところで赤旗が出され、残り11分で再開されましたが、再開後は上位勢のタイムアップはなく、ベストタイムで決定される第5戦のグリッドでは、野中が2番手。前日までの練習走行でトップタイムをマークするなど好調だった荒川はタイムが伸びず6番手。清水はアタックタイミングで引っかかり7番手。奥住も予想ほどタイムが伸びず11番手に終わりました。
 しかし、第6戦のグリッドを決定するセカンドベストタイムでは、野中がトップとなり、初のポールポジションを獲得。荒川が5番手、清水10番手、奥住は12番手となりました。

 予選後、空は晴れ渡り、気温、路面温度ともに上昇。午後12時15分、気温30度、路面温度43度の暑いコンディションで第5戦の決勝レース(13周)のスタートが切られました。
 最前列2番手グリッドの野中が好スタートを切り、ホールショットで首位を奪取。その後は後続を引き離していき、独走で富士の第2戦に続く2連勝を飾りました。
 6番手スタートの荒川はスタートでひとつポジションダウン。しかし、4周目、10周目、そして最終ラップにも1台かわす速さを見せ、4位でフィニッシュしました。
 7番手スタートの清水もスタートでひとつ順位を落としましたが、4周目と最終ラップでライバルをパスし、6位。11番手スタートの奥住は8位でチェッカーを受けました。

 第5戦の後、SUPER GTの予選を挟んで、午後4時10分より第6戦の決勝レース(13周)が行われました。夕方になって日が傾いたものの、まだ気温は30度を超える暑さの中でのレースとなりました。
 ポールポジションからスタートを切った野中は好ダッシュで首位を守りました。1周目に後方グループでのクラッシュがあり、セーフティカーが導入。4周目に再スタートが切られると、野中は後続からの追撃を受けることになりましたが、首位のポジションは守り、その後はじりじりと差を広げていきました。
 7周目に接触により停まった車両があり、この日2度目のセーフティカーが出されたために、マージンは帳消しとなりましたが、野中は9周目の再スタートを着実に決めると、再度後続を引き離し、ポール・トゥ・ウィンでのこの日2勝目を挙げました。
 5番手スタートの荒川は、一旦ライバルの先行を許すも抜き返し、6周目には4位、9周目に3位へとポジションを上げ、表彰台フィニッシュを果たしました。
 12番手スタートの奥住は9位、10番手スタートの清水はスタートの混戦でポジションを落とし、その後追い上げ10位でチェッカーを受けました。

 18日(日)朝8時半より、第7戦の決勝レース(13周)が行われました。朝はまだ雲が多く、気温26度、路面温度30度と前日までに比べると過ごしやすいコンディション。
 第5戦でのベストラップでグリッドが決定され、野中はポールポジションからのスタート。イン側のライバルをけん制しながらのスタートダッシュとなった野中でしたが、首位をキープ。しかし、前日のように後続との差はあまり広がらないまま周回が続きました。
 2列目の3、4番手から荒川と清水、その後方6番手から奥住がスタートを切り、奥住は2周目に5位へと浮上。TGR-DC RSの3台による3位争いとなりました。
 首位の野中は、じりじりと2位との差を広げていき、最後は2秒差でトップチェッカー。このもてぎでの3連戦を全戦制覇の完勝。第2戦からの4連勝と強さを見せました。
 荒川、清水、奥住による3位争いは最後まで続き、ファイナルラップの最終コーナー手前では、周回遅れの車両がスピンを喫したところをこの集団が間一髪で避けることとなりましたが、順位は変わらず、荒川が3位、清水が4位、奥住が5位でフィニッシュ。荒川はこれで今季3度目の表彰台を獲得。この第7戦は、TGR-DC RSのドライバー4人がトップ5フィニッシュを果たすこととなりました。

野中誠太(TGR-DC RSトムススピリットF4)
荒川麟(TGR-DC RSトムススピリットF4)
奥住慈英(TGR-DC RSフィールドF4
清水英志郎(TGR-DC RSフィールドF4)