FIA-F4 2022年 第1大会(第1,2戦)富士8年目のFIA-F4開幕。TGR-DC RS支援ドライバーの荒川が第1戦で4位

2022.05.04(水)- 22:00配信

 日本国内におけるフォーミュラレースの登竜門として例年激戦が繰り広げられるFIA-F4が開幕。TGR-DC RSの支援を受ける荒川麟(TGR-DC RSトムススピリットF4)が第1戦で17位から追い上げ4位フィニッシュ。今季より同シリーズにデビューする平安山良馬(TGR-DC RSフィールドF4)がフォーミュラデビュー戦の第1戦で6位、小林利徠斗(TGR-DC RSトムススピリットF4)は第2戦で5位、中村仁(TGR-DC RSフィールドF4)が第2戦6位と好位置でのフィニッシュを果たしました。

8年目のFIA-F4開幕。TGR-DC RS支援ドライバーの荒川が第1戦で4位

 5月3日(火)、4日(水)の両日、静岡県の富士スピードウェイでFIA-F4選手権の2022年第1大会(第1戦、第2戦)が行われました。
 世界標準の規格に沿ったワンメイク車両で、カートからステップアップしてトップドライバーを目指す若手ドライバーがしのぎを削る同シリーズは、今季で8シーズン目を迎えます。過去には坪井翔、宮田莉朋、平良響、野中誠太らがチャンピオンを獲得し、トップドライバーへの道を歩んでいます。
 今季の同シリーズには、TGR-DC RS(TOYOTA GAZOO Racing ドライバー・チャレンジプログラム レーシングスクール)のスカラシップドライバーとして、シリーズ3年目を迎える荒川に加え、昨年までカートで戦い、今季よりフォーミュラにステップアップする16歳の小林と中村、17歳の平安山の3名を加えた4名がフルシーズン参戦します。
 開幕戦となった今大会には、過去最多となる40台がエントリー。うち15台が今大会デビューという、フレッシュな顔ぶれでの激戦が繰り広げられました。

予選

 3日(火)は晴れていたものの、前夜の雨によりやや路面には濡れたところも残るコンディションで、午前7時55分より、2グループに分けて20分ずつの予選が行われました。この予選でのベストタイムで第1戦、セカンドベストタイムで第2戦のスターティンググリッドが決定されます。
 A組では、フォーミュラレースデビュー戦となる小林と平安山が初の予選アタックに挑みました。8周目にマークしたタイムで小林が4番手、平安山は6番手につけると、セッションが残り5分程のところでクラッシュ車両が発生し、セッションは赤旗中断、そのまま終了となりました。小林は第1戦、第2戦共に4番手、平安山は第1戦6番手、第2戦はトップにつけ、最前列グリッドを獲得しました。
 B組では、昨年ランキング2位につけ、今季はチャンピオン獲得を目指す荒川がトップ争いを繰り広げますが、惜しくも第1戦2番手、第2戦は3番手。デビュー戦となる中村は第1戦5番手、第2戦は6番手となりました。
 それぞれの組のベストタイムでは、B組が上回ったため、B組が奇数列、A組が偶数列に並んでスタートを切ることとなります。

第1戦決勝

 予選の後、午後1時50分より14周で争われる決勝レースがスタートしました。やや風が冷たいものの、空は晴れており、気温15度、路面温度26度のコンディション。
 2列目3番手からスタートを切った荒川は、前の2台が1コーナーで接触したのを避けようとしてアウトへと大きくはらみ、その時点では17位まで大きく順位を落としてしまいました。
 この上位勢の交代により、8,9番手スタートの小林と中村はそれぞれひとつずつ、12番手スタートの平安山も9位へと、初めてのフォーミュラレースでのスタンディングスタートを上手く決め、ポジションアップを果たしました。
 中段に飲み込まれる形となった荒川でしたが、ファステストラップを更新しながら次々に前車をパスしていき、9周目には5位へと浮上。その後、4位の車両を激しく攻めますがなかなかパスには到らず、残り2周となった13周目にようやく4位へと浮上。表彰台には惜しくも届かず、4位でチェッカーを受けました。
 デビュー戦となった3人は、それぞれバトルを繰り広げ、平安山がスタートの12番手から大きく順位を上げた6位、小林が8位、中村が10位で全車ポイント獲得を果たしました。

第2戦決勝

 4日(水)雲一つ無い快晴に恵まれた空の下、気温14度、路面温度18度のコンディションで、午前8時より第2戦の決勝レース(14周)が行われました。
 最前列2番手グリッドの平安山はややスタートで遅れ、後方集団に飲み込まれる形で6位へと後退。
 一方で、5番手グリッドの荒川は平安山をかわして4位に上がると、ライバルと並んだままTGRコーナー(1コーナー)へと進入。行き場を失いコースオフを喫するもそのままなんとか復帰して3位、翌周には2位へとポジションを上げました。その後は、首位の車両が前日の第1戦で早々にリタイアしたためタイヤが新しいこともあり、徐々に離されていく展開となりました。
 荒川はそのまま2位でチェッカーを受けましたが、1周目のコースオフ時に走路外での追い越しをしたとしてペナルティを科されることとなり、第2戦は40秒加算での21位に終わりました。
 8番手からスタートを切った小林は、1周目に出遅れて13番手から徐々に順位を上げてきた中村との5位争いを展開。これを制した小林が5位フィニッシュ。中村が6位。平安山は7周目に他車との接触でスピンを喫しポジションダウン。19位に終わりました。

荒川 麟(TGR-DC RSトムススピリットF4 35号車)
小林 利徠斗(TGR-DC RSトムススピリットF4 36号車)
中村 仁(TGR-DC RSフィールドF4 37号車)
平安山 良馬(TGR-DC RSフィールドF4 38号車)