Formula Regional Japanese Championship 第5大会(第13戦、第14戦、第15戦)富士スピードウェイTGR-DC育成ドライバーの小山美姫が
FRJ2022年シリーズチャンピオンを獲得!

2022.09.12(月)- 15:00配信

 Formula Regional Japanese Championship(FRJ)の第5大会(第13戦、第14戦、第15戦)が富士スピードウェイで行われ、TGR-DC育成ドライバーとして同シリーズに今季より参戦している小山美姫(SUPER LICENSE)が第14戦で優勝。この勝利で、3戦を残して小山の今季シリーズチャンピオンが確定しました。

FRJ2022年シリーズチャンピオンを獲得!

 9月9日(金)から11日(日)にかけて、静岡県の富士スピードウェイでFormula Regional Japanese Championship(FRJ)の第5大会(第13戦、第14戦、第15戦)が行われました。
 FRJはFIA-F4の上位に位置するカテゴリーとして、国際自動車連盟(FIA)で制定された規定に則り、2020年より日本国内でJAF地方選としてスタートしたフォーミュラレースシリーズです。未来のトップドライバーを目指す若手のためのステップアップカテゴリでもある同シリーズに、今季はTGR-DC(TOYOTA GAZOO Racing ドライバー・チャレンジ・プログラム)の支援ドライバーとして、小山がフル参戦しています。
 今季は1大会3レース制の全6大会で行われ(最終戦のみ2レース制)、全17戦でチャンピオンシップが争われます。
 2022年シーズンも今大会を含め残り2大会5レースとなりました。小山は4月の開幕富士大会を2位2回、3位1回の3連続表彰台で終えた後、第2大会岡山の第5戦で初優勝を飾りました。続く第6戦も連続勝利を挙げ、その翌週に行われた第3大会もてぎでは3レース全てをポール・トゥ・ウィンで完全勝利という形で5連勝を果たしました。第4大会SUGOでは連続勝利記録こそ途絶えたものの、第12戦をポール・トゥ・ウィンで制し、タイトル争いで大きくリードして今大会に挑みました。

予選

 10日(土)午前9時より15分ずつ、2回の予選が行われました。予選1回目のベストタイムで第13戦、予選2回目のベストタイムで第14戦のスターティンググリッドが決定します。第15戦のグリッドは予選1回目のセカンドベストタイムで決定されます。
 空には雲がかかっているものの、朝から気温26度、路面温度27度とアタックには絶好のコンディションの中、予選が開始されました。
 予選1回目から僅差でのポールポジション争いが繰り広げられ、小山は0.027秒差でポールポジションを獲得しましたが、セカンドベストタイムで0.061秒及ばず2番手となりました。
 予選2回目も小山は2番手となり、第13戦はポールポジション、第14戦と第15戦は最前列2番手からスタートを切ることとなりました。

第13戦決勝

 予選の後、空には太陽が顔を出し、コースを強い日差しが照らすことで、気温は26度、路面温度は41度まで上昇。午後12時35分に第13戦の決勝(15周)が開始されました。今大会はFIA世界耐久選手権(WEC)富士6時間レースの併催イベントとして開催されたこともあり、多くの観客の注目を集める中でのレースとなりました。
 ポールポジションからのスタートとなった小山ですが、新しいクラッチに慣れず、スタートダッシュでやや出遅れ、2位へと後退。首位に立った大草りき(SUTEKINA RACING TEAM)を懸命に追い、1秒以内の差を維持し、離されることなく追撃を続けましたが、逆転は叶わず。2位でチェッカーを受け、表彰台獲得を果たしました。

第14戦決勝

 第13戦から3時間ほどのインターバルを経て、午後4時35分から第14戦の決勝(15周)が行われました。夕方になり、かなり日が傾いても日差しの強さは相変わらずで、コースの一部は日陰となっていましたが、気温26度、路面温度35度というコンディションでレースが行われました。
 2番グリッドの小山は、スタートダッシュで後れを取り、4台横並びでTGRコーナー(1コーナー)へと進入し3位へ後退。
 1周目を終えた時点で、前を行く2位の片山義章(Team LeMans with OIRC)との差は1.4秒ほどありましたが、周回毎にこの差を縮めていき、ホームストレートでスリップストリームに入ると、5周目にTGRコーナーの進入で片山をパス。2位へと浮上しました。
 なおも勢いに乗る小山は、7周目に大草もパスし、首位に立ちました。
 その後もハイペースを維持し、じりじりと後続との差を広げていき、最後は2.5秒の差を付けトップチェッカーを受け、大逆転で今季7勝目を飾りました。この結果、小山は残りの3戦を待たずに、2022年シーズンFRJのドライバーズタイトルを確定させました。

第15戦決勝

 11日(日)は朝から快晴に恵まれました。予定より5分早められた午前8時5分、気温、路面温度共に22度というコンディションで第15戦決勝(15周)のスタートが切られました。
 小山は最前列2番手グリッドからのスタート。ポールポジションの大草がスタート直後からマシントラブルで順位を落とす一方、3番手グリッドの小川颯太(Bionic Jack Racing)は好ダッシュを決め、2位の小山をかわして首位へ。一方、小山は今回もスタートが思ったように決まらず、4番手グリッドの片山にTGRコーナー進入で並ばれ、一旦は3位に順位を落としますが、すぐに片山を抜き返し2位へ復帰しました。追いすがる片山を2周目の後半には引き離し、小山はこの時点で首位を逃げる小川の追撃に入りました。2周目を終えた時点で1.9秒ほどあったトップ小川との差を、小山はファステストラップを更新しながら詰めて行き、10周目を終えた時点では0.4秒差、ほぼテール・トゥ・ノーズの状態となりました。
 TGRコーナーやダンロップコーナーで首位小川の隙を突こうと積極的に攻める小山でしたが、惜しくも逆転には至らず。0.4秒差の2位でチェッカーとなりました。今大会では3戦連続2位以内でフィニッシュという好成績となりました。今季、同シリーズで小山だけが続けている全戦表彰台入りの記録を、今大会も途切れさせることなく15へと伸ばしました。

FRJ 第5大会 富士に挑む小山美姫
第14戦でトップチェッカーを受ける
今季7勝目を飾り、ドライバーズタイトルを獲得した小山美姫