Formula Regional Japanese Championship(FRJ)の今季最終戦となる第6大会(第16戦、第17戦)が鈴鹿サーキットで行われ、TGR-DC育成ドライバーとして同シリーズに今季より参戦している小山美姫(SUPER LICENSE)が第16戦で2位、第17戦は3位でフィニッシュし、今季の全レース表彰台フィニッシュを達成しました。
12月9日(金)から11日(日)にかけて、三重県の鈴鹿サーキットでFormula Regional Japanese Championship(FRJ)の第6大会(第16戦、第17戦)が行われました。
FRJはFIA-F4の上位に位置するカテゴリーとして、国際自動車連盟(FIA)で制定された規定に則り、2020年より日本国内でJAF地方選としてスタートしたフォーミュラレースシリーズです。未来のトップドライバーを目指す若手のためのステップアップカテゴリでもある同シリーズに、今季はTGR-DC(TOYOTA GAZOO Racing ドライバー・チャレンジ・プログラム)の支援ドライバーとして、小山がフル参戦しています。
今季のFRJは、第5大会までは1大会3レースで行われてきましたが、最終大会は2レース制で行われます。
小山は前大会の第14戦で今季7勝目を挙げ、3戦を残して2022年シリーズのチャンピオンを決めており、有終の美を飾るべく、3か月ぶりの開催となった今大会に臨みました。
予選
10日(土)午前9時50分より15分ずつ、2回の予選が行われました。予選1回目のベストタイムで第16戦、予選2回目のベストタイムで第17戦のスターティンググリッドが決定されます。
鈴鹿サーキットは朝から雲一つ無い快晴に恵まれましたが、12月ということも有り、気温は13度、路面温度17度と寒さも感じるコンディションで、タイヤの暖めに各車時間をかけての予選アタックとなりました。
小山は予選1回目、ライバル勢がアタックに入る中で待機し、タイミングをずらしてコースイン。5周目に1分59秒766をマークし、チェッカーラップとなる6周目、さらにタイムアップを狙いましたが、このラップ中にスピン車両によるイエローフラッグが出されたことでタイム更新はならず。第16戦は3番手グリッドとなりました。
10分間のインターバルを経て行われた予選2回目は、一転セッション開始と共にコースへ向かい、アタックを続けましたが、思うようにタイムが伸びず第17戦のグリッドも3番手となりました。
第16戦決勝
小山の車両はインタークーラーの破損が原因と思われるエンジン出力低下が予選後に発覚しましたが午後2時5分からの第16戦決勝までに修復され、万全の状態で決勝レースに臨みました。
気温は17度まで上昇する中で、13周で競われる決勝レースがスタート。2列目3番手グリッドの小山は、直前にいたポールポジションの大木一輝(TOM'S FORMULA)が失速したのを上手くかわし、2位へと浮上。2周目に大木がコースオフして停まってしまったため、セーフティカーが導入され、5周目に再スタートが切られました。
再スタート後の数周は首位を行く小川颯太(Bionic Jack Racing)からやや離される形となった小山でしたが、7周目からは首位の小川とほぼ同ペースで周回。10周目を過ぎると、逆に小川との差をじりじりと詰めて行きました。
12周目、小山は自己ベストタイムを更新しながら一時は2.7秒あった首位との差を1.5秒まで詰め、ファイナルラップに突入。しかし、逆転はならず、0.806秒差の2位でフィニッシュしました。
第17戦決勝
11日(日)も好天となり、気温は18度、路面温度23度と暖かさを感じる中で、午後12時45分より今季の最終戦となる第17戦の決勝レース(13周)のスタートが切られました。
2列目3番手グリッドの小山は、スタートダッシュで前の2台に迫りますが、追い抜くまでには到らず、3位のポジションをキープ。
この第17戦へ向けてはセットアップを変更して臨んだ小山でしたが、この変更は奏効せず、周回毎に前を行く2台から離されていく展開となってしまいました。
後方とは大きな差がついていたものの、単独の3位走行のままフィニッシュ。最終大会の2戦は2位、3位と勝利こそ逃したもののどちらも表彰台フィニッシュを果たし、小山は今季の17戦全戦で表彰台獲得(優勝7回、2位8回、3位2回)によるシリーズチャンピオン獲得という好成績でシーズンを終えました。
前大会富士でチャンピオンは決めていた小山でしたが、シリーズ表彰は今大会終了後に行われ、小山にはFIA(国際自動車連盟)のシリーズチャンピオントロフィーが贈られました。