FIA-F4選手権が富士スピードウェイで開幕。第1戦ではTGR-DC RS育成ドライバーの鈴⽊⽃輝哉(TGR-DC RS F4)が初優勝、梅垣清(TGR-DC RS F4)が2位で1-2フィニッシュを果たしました。鈴木斗輝哉は第2戦、第3戦でも3位表彰台を獲得しました。

5月3日(土)、4日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイでFIA-F4選手権の2025年第1大会(第1戦、第2戦、第3戦)が行われました。
トップドライバーを目指す若手ドライバーがしのぎを削る同シリーズは、今季で11シーズン目を迎えます。過去には坪井翔、宮田莉朋、平良響、野中誠太、小林利徠斗らがチャンピオンを獲得し、トップドライバーへの道を歩んでいます。
今季の同シリーズには、TGR-DC RS(TOYOTA GAZOO Racing ドライバー・チャレンジプログラム レーシングスクール)育成ドライバーとして、シリーズ2年目を迎える18歳の鈴⽊⽃輝哉と17歳の梅垣、そして昨年のTGR-DC RS選考会で選出された16歳の鈴木恵武(TGR-DC RS F4)、菊池貴博(TGR-DC RS F4)、武藤雅奈(TGR-DC RS F4)と18歳の三浦柚貴(TGR-DC RS F4)の6名がチャンピオンクラスに参戦します。
予選
3日(土)快晴の空の下、午前7時45分より20分間のチャンピオンクラスの予選が行われました。ベストタイムで第1戦、セカンドベストタイムで第2戦のスターティンググリッドが決定されます。
セッション開始と同時にTGR-DC RS育成ドライバーは全員コースへと向かい、タイヤが暖まった計測4周目あたりからタイムアタックを開始。
僅差のタイム争いが繰り広げられる中、梅垣が3番手のベストタイムをマーク。鈴木斗輝哉も梅垣から1000分の9秒差の4番手。セカンドベストタイムではこの2人が入れ替わる形となりましたが、第1戦、第2戦共に鈴木斗輝哉と梅垣が2列目に並んでスタートすることとなりました。
デビュー戦となった4名では、鈴木恵武が第1戦9番手、第2戦8番手と好位置。武藤が第1戦15番手、第2戦22番手、三浦は第1戦18番手、第2戦13番手、菊池は第1戦25番手、第2戦28番手となりました。
第1戦決勝
決勝はチャンピオンクラスの後方にインディペンデントクラスの車両も並び、フルグリッドの45台が出走。午後12時15分、第1戦の決勝(14周)がスタートしました。
4番手グリッドの鈴木斗輝哉は最前列の2台が出遅れた隙を突いてトップに浮上。梅垣も2位で続く形となりました。
序盤から鈴木斗輝哉と梅垣の首位争いが展開され、6周目のTGRコーナー(1コーナー)で梅垣がインをつき、首位に立ちました。
一方、18位の菊池が13コーナーでスピンし、そこに後続車両が突っ込んで多重クラッシュが発生。セーフティカー(SC)が導入されました。
9周目にレースが再開されると、首位の梅垣、2位の鈴木斗輝哉、3位の車両の3台が横並びでTGRコーナーに進入するバトルとなりましたが、梅垣が凌ぎ切り順位は変わらず。
しかし、翌周のストレートで梅垣のスリップストリームをうまく使った鈴木斗輝哉が首位を奪取しました。
11周目、TGRコーナーで接触によるストップ車両があったことで、この日2度目のSC導入。そのままチェッカーとなり、鈴木斗輝哉が初優勝。梅垣は2位で続き、TGR-DC RS育成ドライバーが1-2フィニッシュを果たしました。
鈴木恵武は9位でフィニッシュし、デビュー戦でポイント獲得。三浦柚貴は15位、武藤は16位でフィニッシュしました。
第2戦決勝
4日(日)午前7時55分、第2戦の決勝(14周)がスタート。
3番手グリッドの鈴木斗輝哉はスタートで2位の車両に並びかけましたが抜くには至らず。4番手グリッドの梅垣も4位を維持しました。
2周目、TGRコーナーで中団グループに多重クラッシュが発生。22番手スタートの武藤が巻き込まれ、早々にリタイアとなりました。
これによりSC導入。7周目に再スタートが切られると、4位の梅垣は後続に抜かれ、さらに接触もあり7位へとポジションを落としました。
しかし、梅垣はここから追い上げを開始。8周目のヘアピンで前車に並ぶと、ダンロップコーナーの進入でかわして6位へ。さらにファイナルラップに入る13周目のストレートでも1台をパスし、5位へと浮上しました。
3位の鈴木斗輝哉は、コンマ5秒ほどの差で2位の車両を追い続けましたが、逆転には至らず、3位でフィニッシュ。鈴木恵武は7位に入り、2戦連続でポイントを獲得しました。梅垣は5位でチェッカーを受けましたが、レース後、走路外からの復帰方法違反でペナルティを受け、10位フィニッシュ。三浦柚貴が13位、菊池は16位でフィニッシュしました。
第3戦決勝
第3戦のスターティンググリッドは、第1戦決勝のベストタイムによって決定。鈴木斗輝哉が4番手、梅垣が7番手、三浦柚貴が12番手、鈴木恵武が16番手、菊池が22番手。武藤は車両の修復が間に合わず、欠場となりました。
第2戦を終えてから約1時間半の短いインターバルで、午前10時55分、第3戦の決勝(14周)がスタート。
鈴木はスタートダッシュを決めてTGRコーナーで前車に並びかけましたが抜くには至らず4位をキープ。その後方では梅垣が5位へとポジションをアップしました。
後方では、1周目の最終コーナーでクラッシュが発生、2周目にはコカ・コーラコーナーでも多重クラッシュが発生し、このレースも2周目からSC導入。
7周目に再スタートが切られると、14位のポジションから数台をかわしながらTGRコーナーのイン側に切り込んだ三浦柚貴と、アウトから入ってきた車両が接触。2台はそのままコース上にストップし、再びSC導入となりました。
この時点で鈴木斗輝哉が4位、梅垣が5位、鈴木恵武が13位、菊池が17位。
SC走行が続き、再々スタートが切られると思われた矢先の10周目、ダンロップコーナーの立ち上がりで首位の車両ともう1台がスローダウンし、コース脇に停止。SC先導のまま30分の最大レース時間が経過したため、11周でチェッカーが振られました。
鈴木斗輝哉は3位でフィニッシュ、3戦連続で表彰台を獲得。梅垣が4位、鈴木恵武は11位、菊池は15位でフィニッシュしました。
ドライバーズランキングは鈴木斗輝哉が55点で首位、梅垣が31点で4位、鈴木恵武が8点で11位につけています。





