スーパーフォーミュラ・ライツの第2大会(第4、5戦)がオートポリスで行われ、TGR-DC育成ドライバーの佐野雄城(TOM'S)が第4戦を制し開幕4連勝。第5戦では勝利は逃したものの2位でフィニッシュと強さを見せ、ランキング首位の座を守りました。前大会を欠場した同じく育成ドライバーのエステバン・マッソン(TOM'S)が今大会から復帰し、デビュー戦となる第4戦で3位表彰台を獲得しました。

5月17日(土)、18日(日)の両日、大分県・オートポリスで2025年全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権(SFL)の第2大会(第4戦、第5戦、第6戦)が開催されました。
開幕大会では、佐野がデビュー戦ながら3戦全てをポール・トゥ・ウィンで制し完全勝利。小林 利徠斗(TOM‘S)が第1戦、第3戦で3位表彰台を獲得しています。また、昨年末に行われたSFLのテスト走行で負傷し、開幕大会を欠場したマッソンは今大会から復帰します。
予選
予選と第4戦の決勝が予定されていた17日(土)は、暴風雨と濃霧により、全ての走行セッションがキャンセルに。スターティンググリッドは16日(金)の専有走行5回目のタイムが採用されることになり、ベストタイムで第4戦、セカンドベストタイムで第5戦のグリッドが決定。
第4戦は、佐野が2番手、マッソンが4番手、小林が6番手。第5戦は、小林が2番手、佐野が5番手、マッソンが6番手グリッドを獲得しました。
また、第4戦の決勝が18日に延期となったため、今大会は18日(日)に第4戦と第5戦を実施し、第6戦は延期となりました。
第4戦決勝
18日(日)は雨こそ上がったものの、空は雲に覆われ、路面は湿っているところも残っている状態。全車スリックタイヤを装着し、午前8時半、気温18度、路面温度19度のコンディションで、21周で争われる第4戦決勝がスタートしました。
最前列2番手グリッドの佐野が抜群のスタートダッシュを決め、ポールの車両が出遅れた隙を空いて1コーナーにトップで進入。早々に首位を奪いました。
首位に立った佐野は、1周目で2位に1.2秒の差をつけると、その後も着実に後続との差を広げていきました。
一方、4番手からスタートしたマッソンはポジションをキープ。6番手スタートの小林は、1台にかわされ7位へとポジションダウン。
4位のマッソンは3位の車両の後方に1秒以内の差でピタリとつけ、アタックを試みますが、抜くまでには至らず。
首位を行く佐野は、後続を大きく引き離して独走。最後は13秒の大差をつけてトップチェッカー。前大会に続き、開幕から4戦連続となる勝利を飾りました。
後続勢には順位の変動はなく、マッソンが4位、小林は7位でチェッカー。しかし、マッソンとのバトルを繰り広げていた野村勇斗(B-MAX RACING TEAM)に対し、危険なドライブ行為でタイムペナルティが科されたことで、マッソンは3位、小林は6位という結果となりました。マッソンはSFLのデビュー戦を3位表彰台で飾ることとなりました。
第5戦決勝
午後12時15分に、気温19度、路面温度21度のコンディションのもと14周で争われる第5戦決勝がスタートしました。
最前列2番手グリッドの小林はスタートで出遅れ、5位に後退。反対に5番手から素晴らしいスタートダッシュを見せた佐野が、一気に隊列の真ん中を割って2位へとジャンプアップ。
その後小林は、第2ヘアピンで1台かわし、4位へとポジションを上げました。
ポールから首位を守るケイレン・フレデリック(B-MAX RACING TEAM)は、このレースに新品タイヤを使用したため、中古タイヤの佐野はペースが及ばず。
序盤は2位佐野の後に、同じく新品タイヤを投入した古谷悠河(TOM'S)と小林が連なって隙をうかがう2番手争いという展開となりました。
しかし佐野は2位のポジションを守り切りチェッカー。5戦連続での表彰台フィニッシュを果たし、ランキング首位の座を守りました。
小林は、前を行く古谷を攻め、最後まで表彰台争いを繰り広げましたが、逆転には至らず、4位でフィニッシュ。マッソンもレースを通して前車を1秒以内の差で追い続けましたがパスには至らずグリッドと同じ6位でチェッカー。レース後、5位でチェッカーを受けた野村がスタート手順違反でタイムペナルティを科されたことで、マッソンは5位フィニッシュとなりました。



全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第4戦 結果表
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/差 | 予選 | 予選タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 35 | 佐野 雄城 | TOM'S | 21 | 35'33.037 | 2 | 1'38.292 |
2 | 58 | ケイレン・フレデリック | B-MAX RACING TEAM | 21 | 13.32 | 3 | 1'38.358 |
3 | 36 | エステバン・マッソン | TOM'S | 21 | 15.872 | 4 | 1'38.375 |
4 | 37 | 古谷 悠河 | TOM'S | 21 | 17.615 | 5 | 1'38.377 |
5 | 51 | ザック・デビッド | B-MAX RACING TEAM | 21 | 18.621 | 9 | 1'39.436 |
6 | 38 | 小林 利徠斗 | TOM'S | 21 | 19.194 | 6 | 1'38.496 |
7 | 3 | 三井 優介 | DELiGHTWORKS RACING | 21 | 19.862 | 7 | 1'39.152 |
8 | 50 | 野村 勇斗 | B-MAX RACING TEAM | 21 | 20.458 | 1 | 1'37.930 |
9 | 1 | 卜部 和久 | B-MAX RACING TEAM | 21 | 27.539 | 8 | 1'39.156 |
10 | 2 | 岩澤 優吾 | DELiGHTWORKS RACING | 21 | 28.253 | 11 | 1'39.612 |
11 | 60 | 伊東 黎明 | LM corsa | 21 | 28.786 | 10 | 1'39.580 |
12 | 8 | 清水 康弘 | GNSY RACING | 21 | 1'09.271 | 13 | 1'41.465 |
13 | 4 | 今田 信宏 | JMS RACING TEAM | 21 | 1'15.086 | 12 | 1'41.215 |
14 | 30 | DRAGON | B-MAX RACING TEAM | 21 | 1'24.775 | 14 | 1'42.265 |
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 第5戦 結果表
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/差 | 予選 | 予選タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 58 | ケイレン・フレデリック | B-MAX RACING TEAM | 14 | 23'29.709 | 1 | 1:38.373 |
2 | 35 | 佐野 雄城 | TOM'S | 14 | 8.862 | 5 | 1:38.673 |
3 | 37 | 古谷 悠河 | TOM'S | 14 | 9.506 | 4 | 1:38.628 |
4 | 38 | 小林 利徠斗 | TOM'S | 14 | 10.662 | 2 | 1:38.519 |
5 | 36 | エステバン・マッソン | TOM'S | 14 | 20.67 | 6 | 1:38.687 |
6 | 3 | 三井 優介 | DELiGHTWORKS RACING | 14 | 23.909 | 7 | 1:39.244 |
7 | 50 | 野村 勇斗 | B-MAX RACING TEAM | 14 | 25.08 | 3 | 1:38.527 |
8 | 1 | 卜部 和久 | B-MAX RACING TEAM | 14 | 26.526 | 8 | 1:39.371 |
9 | 60 | 伊東 黎明 | LM corsa | 14 | 29.628 | 11 | 1:40.019 |
10 | 51 | ザック・デビッド | B-MAX RACING TEAM | 14 | 35.267 | 9 | 1:39.720 |
11 | 4 | 今田 信宏 | JMS RACING TEAM | 14 | 59.136 | 12 | 1:41.870 |
12 | 30 | DRAGON | B-MAX RACING TEAM | 14 | 59.538 | 14 | 1:42.314 |
13 | 8 | 清水 康弘 | GNSY RACING | 14 | 1'00.516 | 13 | 1:42.101 |
14 | 2 | 岩澤 優吾 | DELiGHTWORKS RACING | 14 | 1'02.986 | 10 | 1:39.771 |
ドライバーズポイント
(全18戦中5戦終了時)
順位 | ドライバー | チーム | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 佐野 雄城 | TOM'S | 49 |
2 | ケイレン・フレデリック | B-MAX RACING TEAM | 24 |
3 | 野村 勇斗 | B-MAX RACING TEAM | 21 |
4 | 小林 利徠斗 | TOM'S | 14 |
7 | エステバン・マッソン | TOM'S | 7 |