イベントレポート
オフィシャルステージ最後のトークショーは、バリアフリーモータースポーツがテーマ
MCの今井優杏さんと脇阪寿一さんとともに登場したのは、2輪の世界選手権で活躍していた青木拓磨選手です。テストでケガを負い、車いす生活になってからもモータースポーツへの挑戦を続けている青木選手は、ハンドドライブのマシンを使い、日本ではスーパー耐久、海外ではパリダカやGTアジアなどに参戦しています。
トークショーでは、これまでの苦労話や、障がい者モータースポーツを普及させるための活動についてお話しいただきました。今年はアジアンルマンに参戦。不屈の闘志で挑戦し続ける青木選手の今後の活躍にも期待です。
女性のためのサーキットの新たな楽しみ方
女性向けコンテンツを集めた「TOYOTA GAZOO Racing WOMAN」コーナーは、ちょっと変わった体験を提案していました。
レーシングドライバーのトレーニング方法を参考にしたフィットネスや、TGRのイメージ映像を使ってエアロバイクでトレーニングを行う「サーキットサイクル」が体験できました。
さらには、カメラを貸し出して実際にサーキットで撮影をするカメラ講座もあり、撮影した写真を様々なアイテムにプリントするサービスも行われていました。
【Pushing the limits】TGRの原点であるニュル24時間を富士で再現
Pushing the limits第6弾は、"ニュル"ことニュルブルクリンク24時間レースに参戦してきたレースカー8台によるデモレースです。2レース行われ、第1レースは2012年参戦の86、166号車(矢吹久選手)、2014年参戦の86、86号車(蒲生尚弥選手)、2015年参戦の187号車RC(木下隆之選手/松井孝允選手)、そして2016年参戦の326号車C-HR(佐藤久美選手)が参加しました。第2レースは4台が参加。2017年参戦の170号車のRC(井口卓人選手)、2016年参戦のスバルWRX STI(山内英輝選手)、そして2台のLFA、2015年の53号車Code X(影山正彦選手)と2014年の48号車(木下隆之選手)。
車両の性能によってのタイムハンディや2名参加の場合はピットでのドライバー交代もあって、ニュルブルクリンク24時間のようなレースを披露しました。
ニュルブルクリンク24時間レースは市販車ベースのレースカーで行われ、その過酷さ、競争の厳しさに定評があるレースです。レースを通じて「人とクルマを鍛える」をテーマに持つTOYOTA GAZOO Racingにとっては原点と言えるレース。他の国際カテゴリーと比べると派手さはありませんが、挑戦を続ける価値のあるレースなのです。
SUPER GTでも活躍中の松井選手が2017ニュル仕様のRCでデモラン
ニュルブルクリンク24時間耐久レースに、3年チャレンジしている松井孝允選手が、170番のゼッケンをつけたLEXUS RCに乗って、スペシャルパフォーマンスエリアに登場しました。
デモンストレーションラン後に行われたステージ上でのインタビューでは、松井選手の好青年ぶりに会場から温かな拍手が送られていました。
【Pushing the limits】最後は2017年のチャンピオンたちがパレードラン
Pushing the limitsの最後を締めくくるのは、今シーズンのチャンピオンカーによるパレードランです。
スーパーフォーミュラでドライバーズチャンピオンを獲得した石浦宏明選手の2号車を先頭に、SUPER GTのGT500クラス史上最年少23歳でチャンピオンとなった平川亮選手/ニック・キャシディ選手の37号車LC500(ドライブは平川亮選手)、全日本ラリー選手権からはJN6クラスを制したWRXの勝田範彦選手、JN4クラスを制した86の曽根崇仁選手、JN3クラスを制したヴィッツRSの天野智之選手/井上由記子選手が続いていきます。
そして、当日タイトルが決まった86/BRZレースのプロフェッショナルシリーズの近藤翼選手の97号車86、Vitzレースのグランドファイナルを制した峯幸弘選手の1号車と、7台のチャンピオンカーが2周のパレードを行い、スタンドのファンからは大きな拍手が贈られました。
パレードを終えた7台は、メインスタンド前に停車すると声援を贈ってくれたファンへ感謝のあいさつを行いました。石浦選手は「最後は0.5ポイント差という僅差だっただけに、チームと応援してくれた皆さんのおかげでチャンピオンを獲れたと思います。トヨタエンジンで2度目のチャンピオンを獲れました。これもサポートしてくれたトヨタの皆さんのおかげです。チームとしては3年連続のタイトルなので、来年も連続記録を伸ばせるようがんばります。来年も応援をよろしくお願いします!」と、ファンに感謝をしていました。
GT500クラスチャンピオンのキャシディ選手は「素晴らしいシーズンでした。TOYOTA GAZOO Racingの一員としてタイトルを獲ることができたのは、僕にとっても凄く大きなものでした。来年もがんばります!」と語り、平川選手は「今年後半はライバルメーカーの勢いもあって、決して簡単なシーズンではありませんでした。最後は皆さんの応援のおかげで、もう一踏ん張りできたと思います。来年、2連覇できるようがんばります」と、来年への決意も話してくれました。そして、チャンピオンひとりひとりにはGAZOO Racing Companyの友山プレジデントからその栄誉を称える花束が贈呈されました。