WEC 2021年シーズン 第3戦モンツァ6時間 予選TOYOTA GAZOO Racing、
GR010 HYBRIDが僅差で最前列グリッド独占

2021.07.18(日)- 04:45配信

 7月17日(土)イタリアのモンツァ・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第3戦モンツァ6時間レースの予選が行われ、僅差の争いの中、TOYOTA GAZOO Racing(以下TGR)のGR010 HYBRIDはポールポジションと2番手グリッドを獲得。2台が最前列に並んで決勝レースをスタートします。

ポールポジションを獲得したホセ・マリア・ロペス(GR010 HYBRID 7号車)

 ホセ・マリア・ロペスがアタックを担当したGR010 HYBRID 7号車は1分35秒899のトップタイムをマークし、今季2度目となるポールポジションを獲得。世界選手権ポイント1点を追加しました。

 ブレンドン・ハートレーが予選を担当したGR010 HYBRID 8号車は、チームメイトの7号車から僅か0.062秒差の2番手で続き、開幕3連勝に向けTGRの2台が最前列グリッドを占めることとなりました。

 この日は予選に先立ち、2度にわたる練習走行が行われ、TGRの2台は前日の走行とあわせて1,419kmを走破。チームは午後の予選へ向けて着実に準備を進めました。

 好天の下、予選セッションが開始された直後、コースへ出たばかりのロペスが駆る7号車が最初のシケイン進入でブレーキをロックさせてコースオフ。エスケープゾーンへの待避を余儀なくされ、アタック仕切り直しとなりました。その一方で、順調にタイヤをウォームアップさせた8号車のハートレーが、アタック2周目にその時点でのトップタイムをマークしました。

 コースオフでタイムをロスした7号車のロペスでしたが、プレッシャーの下で素晴らしいアタックを見せ、3周目のアタックでハートレーのタイムを僅かに上回り、トップを奪取。その直後にLMP2車両がクラッシュし、セッションは赤旗中断となりました。

 クラッシュした車両の排除後、残り3分でセッションは再開され、多くの車両が最後のアタックに出ましたが、TGRの2台は日曜日の決勝へ向けてタイヤを温存するためにピットで待機。猛暑が予想される決勝レースでは、タイヤの摩耗が鍵になると予想されます。

 ハイパーカーカテゴリーのライバルである、アルピーヌとグリッケンハウスの3台は最後のアタックに出ましたが、GR010 HYBRIDのタイムを更新するには到らず。TGR2台のGR010 HYBRIDは、18日(日)現地時間正午にスタートを切る6時間レースを最前列グリッドという理想的なポジションからスタートし、今季3勝目を目指します。

ホセ・マリア・ロペス(GR010 HYBRID 7号車)

 今回、ここモンツァではこれまでの全セッションで我々がトップタイムをマークできましたが、耐久レースでは珍しいです。それだけ今回は最初から好調で、私が担当した予選での走りにも満足しています。予選前の全セッションで最速だったとしても、予選の、その1周で結果を出さなくてはなりません。GR010 HYBRIDは素晴らしいフィーリングで、予選をとても楽しむことができました。余計なアドレナリンが出て1周目にタイヤをロックさせてしまいましたが、最終的に結果を出すことが大事でした。予選で1-2を獲得できたのは良かったですが、18日の日曜日は決勝レースという重要な仕事が待っています。決勝レースでも同様の結果が得られるよう頑張ります。

ブレンドン・ハートレー(GR010 HYBRID 8号車)

 1-2という結果は、チームの努力の賜物です。7号車とは100分の6秒差と、本当に僅かなタイム差でした。1周目は、ホセがコーナーを何度かまっすぐ行ってしまったり、私自身もアスカリ・シケインでミスするなど、難しいアタックでした。直前に行われたGTカテゴリーの予選でトラックリミット違反によるタイム抹消があったので、特に気をつけて走りました。予選のアタックはいつもものすごいプレッシャーがかかりますが、だからこそ面白いのです。最後は、決勝レースへ向けてタイヤを温存するためにアタックには出ませんでしたが、正しい決断だったと思っています。今日の予選結果には満足していますが、あと0.062秒速いタイムでポールを取れていれば、さらに満足できたと思います。ただ、それでも素晴らしいスタートポジションを獲得できました。

WEC 第3戦 モンツァ6時間 公式練習第2回目結果(総合順位)

順位No.ドライバー名チーム/車種周回ベストタイム
17マイク・コンウェイ
小林可夢偉
ホセ・マリア・ロペス
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ GR010 HYBRID
411:36.864
236アンドレ・ネグラオ
ニコラス・ラピエール
マシュー・バキシビエール
アルピーヌ・エルフ・マトムート/
アルピーヌ A480-Gibson
331:37.591
3708ルイス・フェリペ・デラーニ
グスタボ・メネゼス
オリビエ・プラ
グリッケンハウス・レーシング/
グリッケンハウス 007 LMH
421:37.601
48セバスチャン・ブエミ
中嶋一貴
ブレンドン・ハートレー
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ GR010 HYBRID
461:37.738
5709ロマン・デュマ
フランク・マイルー
リチャード・ウェストブルック
グリッケンハウス・レーシング/
グリッケンハウス 007 LMH
421:38.051

WEC 第3戦 モンツァ6時間 公式練習第3回目結果(総合順位)

順位No.ドライバー名チーム/車種周回ベストタイム
17マイク・コンウェイ
小林可夢偉
ホセ・マリア・ロペス
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ GR010 HYBRID
321:36.137
28セバスチャン・ブエミ
中嶋一貴
ブレンドン・ハートレー
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ GR010 HYBRID
301:37.208
3708ルイス・フェリペ・デラーニ
グスタボ・メネゼス
オリビエ・プラ
グリッケンハウス・レーシング/
グリッケンハウス 007 LMH
301:37.659
436アンドレ・ネグラオ
ニコラス・ラピエール
マシュー・バキシビエール
アルピーヌ・エルフ・マトムート/
アルピーヌ A480-Gibson
251:37.747
5709ロマン・デュマ
フランク・マイルー
リチャード・ウェストブルック
グリッケンハウス・レーシング/
グリッケンハウス 007 LMH
311:38.009

WEC 第3戦 モンツァ6時間 公式予選結果(総合順位)

順位No.ドライバー名チーム/車種ベストタイム
17マイク・コンウェイ
小林可夢偉
ホセ・マリア・ロペス
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ GR010 HYBRID
1:35.899
28セバスチャン・ブエミ
中嶋一貴
ブレンドン・ハートレー
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ GR010 HYBRID
1:35.961
336アンドレ・ネグラオ
ニコラス・ラピエール
マシュー・バキシビエール
アルピーヌ・エルフ・マトムート/
アルピーヌ A480-Gibson
1:36.121
4708ルイス・フェリペ・デラーニ
グスタボ・メネゼス
オリビエ・プラ
グリッケンハウス・レーシング/
グリッケンハウス 007 LMH
1:36.686
5709ロマン・デュマ
フランク・マイルー
リチャード・ウェストブルック
グリッケンハウス・レーシング/
グリッケンハウス 007 LMH
1:38.323
予選2番手を獲得したGR010 HYBRID 8号車