中嶋一貴が父ゆかりのトヨタトムス85Cでル・マンクラシックに出場

2022.06.17(金)- 18:00配信

 ル・マン24時間レース通算3勝の記録を持ち、現在TOYOTA GAZOO Racing Europe副会長の中嶋一貴は、7月2日(土)、フランスのル・マン・サルト・サーキットで行われるル・マンクラシックに、父親の悟氏が過去にル・マン24時間レースでドライブした、トヨタの耐久レース史に残る車両で参加します。

中嶋一貴が父ゆかりのトヨタトムス85Cでル・マンクラシックに出場

 中嶋悟氏は、F1で日本人として最初にポイントを獲得したドライバーですが、トヨタが1985年に初めてグループCカー、トヨタトムス85Cでル・マン24時間に挑戦した時のドライバーの一人でもありました。

 中嶋悟氏の長男である中嶋一貴は、2018年、2019年、2020年と3年連続でTOYOTA GAZOO Racing(以下 TGR)のドライバーとしてル・マンを制し、2018-2019年シーズンにはFIA世界耐久選手権(WEC)のシリーズチャンピオンにも輝きました。その中嶋一貴が、37年前に総合12位でル・マン24時間レースのチェッカーを受けた、トヨタトムス85Cそのものをドライブします。

 中嶋が今回初めて参加するル・マンクラシックは、今年99年目になるル・マン24時間レースの歴史を彩ってきた耐久レース車両が2年に一度集まり、サルト・サーキットのフルコースを用いて開催される人気イベントです。

 500馬力を誇る今回のトヨタトムス85Cは、2018年と2020年のル・マンクラシックにも出場。中嶋は今年のイベントに、1985年に中嶋悟氏、星野薫氏と共に85Cを駆った名ドライバー、関谷正徳氏とのコンビで出場します。

 60分間で戦われる本レースには、ポルシェ962やジャガーXJR、プジョー905など耐久レースの歴史に名を残す名車達の出場が予定されています。

 中嶋は、このイベントに先立ち、FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦ル・マン24時間レースの決勝スターティンググリッドで行われた優勝トロフィー返還セレモニーで、実際に初めてトヨタトムス85Cをドライブしています。

中嶋一貴(TOYOTA GAZOO Racing Europe 副会長)

 トヨタの歴史、そして、私の家族にとって特別な場所であるル・マンで、トヨタトムス85Cをドライブできるのはとても光栄なことです。父がこのトヨタトムス85Cでル・マン24時間レースを戦ったのは、私が生まれてまだ数ヶ月しか経っていない時期で、もちろんレースのことは覚えていませんが、全て話には聞いています。我々にとってもグループC時代は伝説的であり、この信じられないようなチャンスを与えてくれた、車両オーナーの国江氏、そして、TGRに感謝します。ル・マン24時間レースに10回も出場したので、サルト・サーキットのことはよく知っていますが、このような懐かしい車両で走るのは全く未知の挑戦になるでしょうし、とても楽しみにしています。関谷さんとチームメイトとして一緒に走れることはとても光栄なことで、多くのことを学ばせていただきたいと思っています。初めて出場するル・マンクラシックですが、多くの素晴らしい名車が参加するそうですし、単にドライバーとしてだけでなく、この魅力的なイベントを実際に体験できることが本当に楽しみです。

ル・マン24時間レースの優勝トロフィー返還セレモニーで、トヨタトムス85Cをドライブした中嶋一貴