WEC2025年シーズン第1戦カタール1812km プレビューTOYOTA GAZOO Racing、
シーズン開幕!初戦カタールに挑む

2025.02.17(月)- 17:00配信

 TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」と、世界中のファンの皆様に笑顔をお届けするという使命を継続すべく、2月28日(金)にカタールで開幕する2025年FIA世界耐久選手権(WEC)に今季も2台のGR010 HYBRIDで参戦します。

シーズン開幕!初戦カタールに挑む

 世界チャンピオンであるドライバーたちが、エンジニア、メカニックやチームパートナーと緊密に協力し合い、そのスキルを駆使してチームを牽引し、モータースポーツを通して人と技術を育成するというTGRの目標を推進していきます。

 小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースの3名は、このメンバーで2年目のシーズンをGR010 HYBRID 7号車で戦います。セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレーに平川亮が加わってから4年目となるGR010 HYBRID 8号車は、彼らにとって3度目となるドライバーズタイトル獲得を目指します。

 6月の第93回ル・マン24時間を含む、4大陸、全8レースで争われる今季のWECには、TGRと、今シーズンから新規参戦のアストンマーティンや、アルピーヌ、BMW、キャデラック、フェラーリ、プジョー、ポルシェを含む8つのマニュファクチャラーから18台の競争力高いハイパーカーが参戦します。TGRは、GR010 HYBRIDで8度目のマニュファクチャラーズ選手権、及び7度目のドライバーズタイトル、そして6度目のル・マン制覇に挑みます。

 GR010 HYBRIDは、2021年に最初のハイパーカーとして発表され、新たな道を切り拓きました。それ以来、更なる信頼性や操作性向上のために、チームとドライバーの知見を組み合わせて様々な調整を続け、記録を更新しながらタイトルを守り続けてきました。

 2025年シーズンへ向けて、GR010 HYBRID自体に大きな変更はありませんが、その競争力を維持しながら5年目のシーズンへ臨むこととなります。2025年仕様で目に見える変更点は、サイドポッドへの装着が新たに義務づけられたLEDパネルです。このパネルにより、その時点での順位やピットストップタイミングが表示され、サーキット内外で観戦するファンの皆様により楽しんでいただけることが期待されます。

 カタールでは今年も、WEC恒例となった2日間にわたるシーズン直前のプロローグテストと、翌週の開幕戦となる、10時間のカタール1812kmレースが行われる舞台となります。初開催となった昨年は、TGR初レースとなったデ・フリースが予選で2番手グリッドを獲得しましたが、決勝では苦戦。それでもチームは総力を結集して5位、8位入賞を果たし、貴重なポイントを獲得しました。

 1周5.418kmのルサイル・インターナショナル・サーキットでは、プロローグテストとして1日7時間にわたる走行が2月21日(金)と22日(土)に行われます。レースウィークは26日(水)に、日没後終了のセッションを含む合計2回、それぞれ90分間にわたる公式練習走行セッションで開始され、27日(木)にスターティンググリッドが決定する予選とハイパーポールが現地時間午後5時40分(日本時間午後11時40分)に行われます。10時間にわたる決勝レースは28日(金)の現地時間午後2時(日本時間午後8時)にスタートが切られます。

小林可夢偉
小林可夢偉

小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
6年連続でのマニュファクチャラーズタイトルを獲得し、もちろん今年の目標は7連覇です。昨年はドライバーズタイトルを獲得できなかったので、両タイトルの獲得を狙いますが、簡単にはいかないでしょう。新たなマニュファクチャラーとしてアストンマーティンが加わると共に、他のマニュファクチャラーもさらに強くなって、更なる経験を積んで戻ってくるでしょうし、これまでにないほど競争の厳しいシーズンになると思われます。ディフェンディングチャンピオンとは言え、我々にアドバンテージはありませんし、トップの座を維持するために、あらゆる面を改善すべく自分自身にも挑戦しなくてはならないでしょう。レース毎にクルマのセットアップをさらに向上させ、常に戦い続けるためによりチームスピリットを示す必要があります。トヨタファミリーやパートナーの皆様から多くのサポートを頂いており、毎年、我々は緊密さを増し、より強くなっていると感じています。今シーズンもGR010 HYBRIDをさらに強くしたいと思っていますし、それこそが「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」に貢献することになるでしょう。

マイク・コンウェイ
マイク・コンウェイ

マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
新たなシーズンを迎えるのはいつもわくわくしますし、また新しいシーズンが始まると気合いが入ります。今年もチームと共に何が達成できるか楽しみにしています。今季の目標は明確で、その目標達成のために、あらゆる面で懸命な努力を続けています。昨年も良いシーズンでしたが、まだ改良すべき点はあるので、今季に向けて重点的に進めてきたことが、カタールでいよいよスタートします。この1年、我々はハイパーカーで何度も素晴らしいレースを戦ってきましたし、今年は特に新たなマニュファクチャラーが加わったことで、さらにエキサイティングなシーズンになりそうです。新たなシーズンが始まるのが待ちきれません。

ニック・デ・フリース
ニック・デ・フリース

ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
新シーズンのスタートはワクワクしますし、新たな機会がたくさんあるシーズンが楽しみです。私のTGRでのレーシングドライバー1年目は、とても楽しめましたし、成功を収めることもできました。昨シーズン中は浮き沈みもあり、色々な感情を経験し、目標の幾つかはあと一歩のところで届きませんでした。我々は全てを勝ち取りたいと思っていますが、残念ながら昨年、ル・マン勝利やドライバーズチャンピオンの獲得は叶いませんでした。それだけにチームとして士気はとても高まっており、新たなチャンスに燃えています。同時に、競争はさらに激化しているので、常にベストパフォーマンスを発揮して戦う必要があります。

セバスチャン・ブエミ
セバスチャン・ブエミ

セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
新たなシーズンのスタートはとても興味深くエキサイティングです。我々は昨年マニュファクチャラーズタイトルを獲得しましたが、もちろん更なる成功を目指していきます。チーム一丸となって、上手く行かなかったことなどを分析し、多くの領域で改良を進めて、これまで以上に強くなって戻ってくるために努力を続けてきました。昨年、カタールは我々にとって上手く行かなかったレースのひとつだったので、当然今年は昨年よりも良い結果を目指します。シーズンのスタートから、我々が上位で戦えるということを示したいと思います。

ブレンドン・ハートレー
ブレンドン・ハートレー

ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
このエキサイティングなシーズンの開幕をずっと楽しみにしてきました。ライバルたちも我々同様に、この冬の間も努力してきているでしょうし、新たなマニュファクチャラーも参入してくるので、カタールでどうなるかわからないことはあります。我々は開幕戦からその競争力を発揮したいと思っていますし、それは昨年、思い通りに戦えなかったカタールで、昨年よりも良いパフォーマンスを発揮したいということでもあります。尊敬すべきライバル達との、これから待ち受ける戦いへの準備はできていますし、来たるシーズンでは全力を尽くしてトップを目指します。

平川亮
平川亮

平川亮(8号車 ドライバー)
ライバルたちも多くの努力でさらに強くなってくるでしょうから、とてもチャレンジングなシーズンになるでしょう。しかし、我々もチーム一丸となって努力を重ねてきました。我々はWECで経験豊富なとても良いチームだと信じていますし、強さを発揮できると確信しています。カタールは10時間という長いレースになります。通常の6時間レースよりも多くのポイントが得られるため、タイトル争いにおいても非常に重要で、とても激しいバトルになるでしょう。カタールは他とはかなり異なるサーキットです。路面は非常にフラットかつスムーズで、高速コーナーでもタイヤ摩耗は小さいです。それは10時間激しくプッシュを続けられるということを意味し、ドライバーにとってチャレンジングであると同時に、とても楽しいコースでもあります。