9月26日(金)、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)にとってのホームイベントである、FIA世界耐久選手権(WEC)第7戦富士6時間の公式練習が開始されました。
直近の2戦で厳しい結果が続く中、TGRは現行WECの富士ラウンドで16回目の表彰台獲得という難しい目標に挑みます。そのような中でも、日本のファンやパートナーの皆様、トヨタの仲間たちとワンチームとなって戦うため、今日の2回の公式練習セッションから着実に準備を進めています。
シーズン全8戦のうち7戦目となる今大会、TGRにとって走行初日から充実した一日となりました。セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は4番手タイムを記録。また、小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースのGR010 HYBRID 7号車は、わずかに遅れながらも6番手に入りました。
6人のドライバー全員がこの数日間、レースウィーク前の恒例イベントに参加し、大会への期待感を盛り上げてきました。まず東京都心で、ル・マン仕様の赤白カラーリングをまとった7号車を含む複数台のレースカーが展示されるイベントに出席。また、パートナー企業やトヨタ関連施設を訪問し、チームを支える多くの仲間たちと交流を深めました。彼らの多くは28日(日)の決勝日、グランドスタンドに設けられたTGR応援席からレースを観戦する予定です。
レースウィーク初日の公式練習1回目は、秋晴れの空の下、気温は28度とまだ暑さを感じる中でスタートしました。7号車は、トレーニング中のアクシデントにより前戦COTAを欠場したコンウェイが最初にステアリングを握り、セッション開始と同時にコースイン。このセッションは大きな中断もなく順調に進み、チームは富士スピードウェイに合わせてメカニカルおよび制御系のセットアップ改善に取り組みました。
公式練習2回目では、2台のGR010 HYBRIDが決勝レース中のタイヤ摩耗を想定した分析と新しいセットアップのテストを行いました。セッション最初に新品タイヤを履いて予選シミュレーションを実施し、両車ともにこの日の最速タイムをマーク。その後は決勝に向けたセットアップに焦点を移し、2度の短いフルコースイエロー以外は順調に進み、チームにとって有意義な一日となりました。
チームはこの後も休むことなく、GR010 HYBRIDのさらなるパフォーマンス向上に向けた作業を続けます。明日27日(金)午前の最後の練習走行を経て、午後3時からはハイパーカーのスターティンググリッドを決める予選に臨みます。6時間の決勝は28日(日)午前11時にスタートします。
小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー):
富士に戻ってこられて最高の気分ですし、母国のファンの皆さんの前でGR010 HYBRIDをドライブできることを楽しんでいます。今日は2回のクリーンなセッションでいくつかのセットアップ調整を行い、我々のクルマを最適化するための多くの情報を得ることができました。現時点では我々が最速とは言えないので、予選までにさらに速さを引き出す必要があります。
マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー):
かなり包括的な走行プログラムをこなしたため、2回のセッションはハードでした。今日得た内容を活かし、明日の3回目の練習走行に臨みます。午前の公式練習1回目よりも午後の2回目がより競争力が上がったように感じています。これは良い兆しですが、その理由をしっかり理解し、明日も改善を続けていかなければなりません。
ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー):
日本のこのコースを走れるのは素晴らしいことで、2回のセッションも楽しめました。いくつかのセットアップを試す機会があり、クルマとタイヤについて多くの情報が得られました。これからすべてを分析し、さらに良くするためにはどうすればいいかを考えていきます。簡単ではありませんが、上位15台のハイパーカーがわずか1秒の中で競っているため、あらゆる改良を積み重ねる努力を続けていきます。
セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー):
数日前から日本に滞在し、パートナーやファンの皆さんとの交流を楽しんできました。今日から走行が始まり、嬉しいです。今日の2回のセッションは好天の下、クリーンに走行できました。ハイパーカー間の争いは僅差で、現時点でトップグループには入っていません。さらなるラップタイム向上のために作業を続け、明日どこまで上げられるかです。微調整を重ね、クルマのパフォーマンスを最大限に引き出すことが重要です。
ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー):
トラブル無く順調な金曜日になりました。2回のセッションの間に大きなセットアップ変更を行い、それが効果を発揮しました。しかし、現状の車重やパワーの状況では決して楽ではありません。それでも、特にホームである日本のファンの皆さんの前で、1000分の1秒単位でもタイムを削るべく全員が懸命に取り組んでいます。
平川 亮(8号車 ドライバー):
有意義な一日でした。午前のセッションから午後のセッションにかけて多くの改善が見られました。当初はドライブのしづらさを感じましたが、チーム一丸となって作業を続けた結果、2回目のセッションでは感触がとても良くなりました。ハイパーカー間の争いは本当に僅差で、レースウィークが進むにつれてライバルもさらに進化するでしょう。現時点ではコンマ数秒差を追っていますが、さらなる速さを追求し、予選には期待しています。
WEC 第7戦 富士6時間 公式練習第1回目結果
| 順位 | No. | ドライバー名 | チーム/車種 | 周回 | ベストタイム |
| 1 | 94 | ロイック・デュバル マルテ・ヤコブセン ストフェル・バンドーン | プジョー・トタルエナジーズ/ プジョー 9X8 | 39 | 1:30.152 |
| 2 | 93 | ポール・ディ・レスタ ミケル・イェンセン ジャン-エリック・ベルニュ | プジョー・トタルエナジーズ/ プジョー 9X8 | 49 | 1:30.610 |
| 3 | 9 | マルコ・ソーレンセン アレックス・リベラス | アストンマーティン THOR Team/ アストンマーティン ヴァルキリー | 46 | 1:30.632 |
| 4 | 7 | ハリー・ティンクネル トム・ギャンブル | アストンマーティン THOR Team/ アストンマーティン ヴァルキリー | 42 | 1:30.766 |
| 5 | 5 | ジュリアン・アンドラウアー マシュー・ジャミネ | ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ/ ポルシェ 963 | 40 | 1:30.959 |
| 6 | 8 | セバスチャン・ブエミ ブレンドン・ハートレー 平川亮 | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ GR010 HYBRID | 50 | 1:31.226 |
| 17 | 7 | マイク・コンウェイ 小林可夢偉 ニック・デ・フリース | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ GR010 HYBRID | 47 | 1:31.872 |
WEC 第7戦 富士6時間 公式練習第2回目結果
| 順位 | No. | ドライバー名 | チーム/車種 | 周回 | ベストタイム |
| 1 | 93 | ポール・ディ・レスタ ミケル・イェンセン ジャン-エリック・ベルニュ | プジョー・トタルエナジーズ/ プジョー 9X8 | 50 | 1:29.495 |
| 2 | 5 | ジュリアン・アンドラウアー マシュー・ジャミネ | ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ/ ポルシェ 963 | 39 | 1:29.512 |
| 3 | 9 | マルコ・ソーレンセン アレックス・リベラス | アストンマーティン THOR Team/ アストンマーティン ヴァルキリー | 51 | 1:29.559 |
| 4 | 8 | セバスチャン・ブエミ ブレンドン・ハートレー 平川亮 | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ GR010 HYBRID | 48 | 1:29.856 |
| 5 | 35 | ポール=ルー・シャタン フェルディナンド・ハプスブルク シャルル・ミレッシ | アルピーヌ・エンデュランス・チーム/ アルピーヌA424 | 49 | 1:29.874 |
| 6 | 7 | マイク・コンウェイ 小林可夢偉 ニック・デ・フリース | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ GR010 HYBRID | 50 | 1:29.876 |
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