WEC 2025年シーズン 第7戦 富士6時間 予選・ハイパーポール TOYOTA GAZOO Racing、
平川の8号車がハイパーポールに進出し、8番手グリッド獲得
7号車は14番手グリッドから決勝での巻き返しを目指す

2025.09.27(土)- 18:55配信

 9月27日(土)、静岡県の富士スピードウェイでFIA世界耐久選手権(WEC)第7戦富士6時間の予選とハイパーポールが行われました。ホームレースに挑むTOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGR010 HYBRIDは、8号車がハイパーポールへと進出し8番手グリッド、7号車は14番手グリッドから決勝に臨むこととなりました。

ハイパーポールで8番手グリッドを獲得したGR010 HYBRID 8号車

 18台のハイパーカーが激しく争った、一周4.563kmの伝統富士での予選は、非常に接近した見応えのある展開となりました。残念ながらTGRは昨年の最前列スタートの再現は叶いませんでしたが、チームは、熱狂的な母国ファンの皆さまの前でエキサイティングなパフォーマンスを披露するべく、決勝での巻き返しに向けて気持ちを一層高めています。

 セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、平川がアタックを担当し、8番手グリッドを獲得。小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースのGR010 HYBRID 7号車はデ・フリースが予選に挑みましたが、わずかに届かずハイパーポール進出を逃し14番手グリッドとなりました。

 平川は第5戦サンパウロ、第6戦オースティンに続き3戦連続で予選を担当し、そのすべてでハイパーポール進出を果たしています。また、デ・フリースは第4戦ル・マン以来の予選アタッカーとして挑みました。

 両ドライバーは新品のミディアムタイヤを装着し、12分間の予選で上位10台によるハイパーポール進出を目指しました。どちらも最初のアタックラップで自身のベストタイムをマーク。8号車の平川は5番手の好タイムで、ハイパーポール進出を確実にしました。一方、デ・フリースも平川から約0.2秒遅れのタイムをマークするも、進出ラインに僅か0.103秒及ばず。その後も2回に渡ってアタックを続けましたが、タイヤのピークは過ぎており、タイム更新はならず14番手に終わりました。

 10分間のハイパーポールセッションでも、先頭でコースインした平川が最初のアタックで記録したタイムが、8号車のベストとなりました。翌周もタイム更新を狙って攻めましたが、セクター1では自己ベストを更新したものの、その後のコース上のトラフィックによりタイムロス。結果、8号車は4列目8番手グリッドから決勝をスタートすることとなりました。

 今シーズン7戦目、そして2012年の現行WECが始まって以来、通算100戦目となる記念すべきレースが28日(日)午前11時にスタートし、6時間にわたる熱戦が繰り広げられます。TGRは強い決意とこれまで培ってきたレースの経験を総動員し、今季初の表彰台と多くのポイント獲得を目指して挑みます。

ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)

 予選は厳しい戦いになると思っていましたが、ペースが十分ではありませんでした。トップ10入りできる力はあったと思いますが、残念ながらアタックラップ中にターン15でミスをしてしまいました。タイヤは1周のアタックが限界だったため、それ以上のタイム更新は叶わず、ハイパーポール進出も逃す結果となってしまいました。しかし、決勝では全力を尽くし、日本のファンの皆さんの前で良い成績を目指したいと思います。

平川亮(8号車 ドライバー)

 非常に厳しい予選でしたが、ベストを尽くしました。ポールポジションとの差は大きく、少し驚いています。我々は自分たちのクルマの全力を出し切り、完璧なレースを戦う必要があります。決勝では良い結果を狙い、表彰台争いに加わりたいと思っています。レースは何が起こるか分かりません。絶対に諦めず、最後までプッシュし続けます。

WEC 第7戦 富士6時間 公式練習第3回目結果

順位 No. ドライバー名 チーム/車種 周回 ベストタイム
17ハリー・ティンクネル
トム・ギャンブル
アストンマーティン THOR Team/
アストンマーティン ヴァルキリー
321:29.492
238アール・バンバー
セバスチャン・ブルデー
ジェンソン・バトン
キャデラック・ハーツ・チームJOTA/
キャデラック V-Series.R
331:29.516
312アレックス・リン
ノルマン・ナト
ウィル・スティーブンス
キャデラック・ハーツ・チームJOTA/
キャデラック V-Series.R
311:29.523
49マルコ・ソーレンセン
アレックス・リベラス
アストンマーティン THOR Team/
アストンマーティン ヴァルキリー
331:29.618
594ロイック・デュバル
マルテ・ヤコブセン
ストフェル・バンドーン
プジョー・トタルエナジーズ/
プジョー 9X8
331:29.734
98セバスチャン・ブエミ
ブレンドン・ハートレー
平川亮
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ GR010 HYBRID
321:29.840
127マイク・コンウェイ
小林可夢偉
ニック・デ・フリース
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ GR010 HYBRID
341:30.092

WEC 第7戦 富士6時間 公式予選結果

順位 No. ドライバー名 チーム/車種 ベストタイム
19マルコ・ソーレンセン
アレックス・リベラス
アストンマーティン THOR Team/
アストンマーティン ヴァルキリー
1:28.935
293ポール・ディ・レスタ
ミケル・イェンセン
ジャン-エリック・ベルニュ
プジョー・トタルエナジーズ/
プジョー 9X8
1:28.989
312アレックス・リン
ノルマン・ナト
ウィル・スティーブンス
キャデラック・ハーツ・チームJOTA/
キャデラック V-Series.R
1:29.082
45ジュリアン・アンドラウアー
マシュー・ジャミネ
ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ/
ポルシェ 963
1:29.183
58セバスチャン・ブエミ
ブレンドン・ハートレー
平川亮
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ GR010 HYBRID
1:29.252
147マイク・コンウェイ
小林可夢偉
ニック・デ・フリース
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ GR010 HYBRID
1:29.495

WEC 第7戦 富士6時間 ハイパーポール結果

順位 No. ドライバー名 チーム/車種 ベストタイム
112アレックス・リン
ノルマン・ナト
ウィル・スティーブンス
キャデラック・ハーツ・チームJOTA/
キャデラック V-Series.R
1:28.236
238アール・バンバー
セバスチャン・ブルデー
ジェンソン・バトン
キャデラック・ハーツ・チームJOTA/
キャデラック V-Series.R
1:28.675
39マルコ・ソーレンセン
アレックス・リベラス
アストンマーティン THOR Team/
アストンマーティン ヴァルキリー
1:28.705
493ポール・ディ・レスタ
ミケル・イェンセン
ジャン-エリック・ベルニュ
プジョー・トタルエナジーズ/
プジョー 9X8
1:28.716
520レネ・ラスト
ロビン・フラインス
シェルドン・ファン・デル・リンデ
BMW M TEAM WRT/
BMW M Hybrid V8
1:28.854
88セバスチャン・ブエミ
ブレンドン・ハートレー
平川亮
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ GR010 HYBRID
1:29.071

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サーキットサファリで走行するGR010 HYBRID 7号車
WEC富士の予選に挑むGR010 HYBRID