9月27日(土)、静岡県の富士スピードウェイでFIA世界耐久選手権(WEC)第7戦富士6時間の予選とハイパーポールが行われました。ホームレースに挑むTOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGR010 HYBRIDは、8号車がハイパーポールへと進出し8番手グリッド、7号車は14番手グリッドから決勝に臨むこととなりました。

18台のハイパーカーが激しく争った、一周4.563kmの伝統富士での予選は、非常に接近した見応えのある展開となりました。残念ながらTGRは昨年の最前列スタートの再現は叶いませんでしたが、チームは、熱狂的な母国ファンの皆さまの前でエキサイティングなパフォーマンスを披露するべく、決勝での巻き返しに向けて気持ちを一層高めています。
セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、平川がアタックを担当し、8番手グリッドを獲得。小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースのGR010 HYBRID 7号車はデ・フリースが予選に挑みましたが、わずかに届かずハイパーポール進出を逃し14番手グリッドとなりました。
平川は第5戦サンパウロ、第6戦オースティンに続き3戦連続で予選を担当し、そのすべてでハイパーポール進出を果たしています。また、デ・フリースは第4戦ル・マン以来の予選アタッカーとして挑みました。
両ドライバーは新品のミディアムタイヤを装着し、12分間の予選で上位10台によるハイパーポール進出を目指しました。どちらも最初のアタックラップで自身のベストタイムをマーク。8号車の平川は5番手の好タイムで、ハイパーポール進出を確実にしました。一方、デ・フリースも平川から約0.2秒遅れのタイムをマークするも、進出ラインに僅か0.103秒及ばず。その後も2回に渡ってアタックを続けましたが、タイヤのピークは過ぎており、タイム更新はならず14番手に終わりました。
10分間のハイパーポールセッションでも、先頭でコースインした平川が最初のアタックで記録したタイムが、8号車のベストとなりました。翌周もタイム更新を狙って攻めましたが、セクター1では自己ベストを更新したものの、その後のコース上のトラフィックによりタイムロス。結果、8号車は4列目8番手グリッドから決勝をスタートすることとなりました。
今シーズン7戦目、そして2012年の現行WECが始まって以来、通算100戦目となる記念すべきレースが28日(日)午前11時にスタートし、6時間にわたる熱戦が繰り広げられます。TGRは強い決意とこれまで培ってきたレースの経験を総動員し、今季初の表彰台と多くのポイント獲得を目指して挑みます。
ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
予選は厳しい戦いになると思っていましたが、ペースが十分ではありませんでした。トップ10入りできる力はあったと思いますが、残念ながらアタックラップ中にターン15でミスをしてしまいました。タイヤは1周のアタックが限界だったため、それ以上のタイム更新は叶わず、ハイパーポール進出も逃す結果となってしまいました。しかし、決勝では全力を尽くし、日本のファンの皆さんの前で良い成績を目指したいと思います。
平川亮(8号車 ドライバー)
非常に厳しい予選でしたが、ベストを尽くしました。ポールポジションとの差は大きく、少し驚いています。我々は自分たちのクルマの全力を出し切り、完璧なレースを戦う必要があります。決勝では良い結果を狙い、表彰台争いに加わりたいと思っています。レースは何が起こるか分かりません。絶対に諦めず、最後までプッシュし続けます。
WEC 第7戦 富士6時間 公式練習第3回目結果
順位 | No. | ドライバー名 | チーム/車種 | 周回 | ベストタイム |
1 | 7 | ハリー・ティンクネル トム・ギャンブル | アストンマーティン THOR Team/ アストンマーティン ヴァルキリー | 32 | 1:29.492 |
2 | 38 | アール・バンバー セバスチャン・ブルデー ジェンソン・バトン | キャデラック・ハーツ・チームJOTA/ キャデラック V-Series.R | 33 | 1:29.516 |
3 | 12 | アレックス・リン ノルマン・ナト ウィル・スティーブンス | キャデラック・ハーツ・チームJOTA/ キャデラック V-Series.R | 31 | 1:29.523 |
4 | 9 | マルコ・ソーレンセン アレックス・リベラス | アストンマーティン THOR Team/ アストンマーティン ヴァルキリー | 33 | 1:29.618 |
5 | 94 | ロイック・デュバル マルテ・ヤコブセン ストフェル・バンドーン | プジョー・トタルエナジーズ/ プジョー 9X8 | 33 | 1:29.734 |
9 | 8 | セバスチャン・ブエミ ブレンドン・ハートレー 平川亮 | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ GR010 HYBRID | 32 | 1:29.840 |
12 | 7 | マイク・コンウェイ 小林可夢偉 ニック・デ・フリース | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ GR010 HYBRID | 34 | 1:30.092 |
WEC 第7戦 富士6時間 公式予選結果
順位 | No. | ドライバー名 | チーム/車種 | ベストタイム |
1 | 9 | マルコ・ソーレンセン アレックス・リベラス | アストンマーティン THOR Team/ アストンマーティン ヴァルキリー | 1:28.935 |
2 | 93 | ポール・ディ・レスタ ミケル・イェンセン ジャン-エリック・ベルニュ | プジョー・トタルエナジーズ/ プジョー 9X8 | 1:28.989 |
3 | 12 | アレックス・リン ノルマン・ナト ウィル・スティーブンス | キャデラック・ハーツ・チームJOTA/ キャデラック V-Series.R | 1:29.082 |
4 | 5 | ジュリアン・アンドラウアー マシュー・ジャミネ | ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ/ ポルシェ 963 | 1:29.183 |
5 | 8 | セバスチャン・ブエミ ブレンドン・ハートレー 平川亮 | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ GR010 HYBRID | 1:29.252 |
14 | 7 | マイク・コンウェイ 小林可夢偉 ニック・デ・フリース | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ GR010 HYBRID | 1:29.495 |
WEC 第7戦 富士6時間 ハイパーポール結果
順位 | No. | ドライバー名 | チーム/車種 | ベストタイム |
1 | 12 | アレックス・リン ノルマン・ナト ウィル・スティーブンス | キャデラック・ハーツ・チームJOTA/ キャデラック V-Series.R | 1:28.236 |
2 | 38 | アール・バンバー セバスチャン・ブルデー ジェンソン・バトン | キャデラック・ハーツ・チームJOTA/ キャデラック V-Series.R | 1:28.675 |
3 | 9 | マルコ・ソーレンセン アレックス・リベラス | アストンマーティン THOR Team/ アストンマーティン ヴァルキリー | 1:28.705 |
4 | 93 | ポール・ディ・レスタ ミケル・イェンセン ジャン-エリック・ベルニュ | プジョー・トタルエナジーズ/ プジョー 9X8 | 1:28.716 |
5 | 20 | レネ・ラスト ロビン・フラインス シェルドン・ファン・デル・リンデ | BMW M TEAM WRT/ BMW M Hybrid V8 | 1:28.854 |
8 | 8 | セバスチャン・ブエミ ブレンドン・ハートレー 平川亮 | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ GR010 HYBRID | 1:29.071 |
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