FIA-F2の第13戦がドーハのルサイルで行われ、TGR WECチャレンジプログラムから同シリーズに参戦している宮田莉朋は、予選15番手からスタートし、スプリントレースでは7位まで順位を上げてチェッカーを受けるもペナルティにより13位フィニッシュ。セーフティカー2回の荒れた展開となったフィーチャーレースでは10位フィニッシュで入賞。ポイント獲得を果たしました。
11月29日(金)から12月1日(日)にかけて、カタールのルサイル・インターナショナル・サーキットで2024年FIA-F2第13戦が開催されました。FIA-F2には今季TOYOTA GAZOO Racing(TGR) WECチャレンジプログラムのドライバーである宮田莉朋がロディン・モータースポーツからフル出場しています。
前大会から約2か月半のインターバルを経て、シーズン最後の2週連戦を迎えました。今季FIA-F2とELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)に参戦している宮田は、デビューイヤーで初めて走るコースが多く、苦戦しながらも、ここまでの12戦24レースのうち6レースでポイントを獲得しています。
今大会は、中東カタールの首都、ドーハに位置するルサイル・インターナショナル・サーキットが舞台。予選とスプリントレースはナイトセッションとして実施されます。10月半ばのELMS最終戦で優勝を飾って以来のレースとなる宮田の活躍に期待がかかりました。
予選
11月29日(金)午後7時10分より30分間で予選が行われました。この日予選に先立って昼間に行われたフリー走行では、宮田は10番手タイムとまずまずの滑り出しを見せました。フリー走行から大きく気温、路面温度とも下がる中での予選となりました。
各車少しずつタイムを更新して行き、前半を終えた時点で一旦全車ピットへ。この時点で宮田は14番手。残り10分を切って宮田は再コースインし、チェッカーラップで大きくタイムを更新しましたが、僅差の15番手となりました。
【スプリントレース】
30日(土)午後7時20分より、闇の中、ライトで照らされたサーキットで、タイヤ交換義務無しの23周で争われるスプリントレースが行われました。気温は20度、路面温度は23度。
15番手スタートの宮田は、スタート直後の混乱を上手くかわし、1周目で10位へとポジションアップ。5周目には前を行く車両がトラブルで停まったため、9位へ順位を上げました。6周目、バーチャルセーフティカーが出され、翌周解除になると、宮田は全車との差を詰め、11周目を終えたところでその差は0.4秒に。18周目、宮田はコーナー立ち上がり時に前を行く車両に追突する形となってしまいましたが、宮田はレースを続行。その後サイド・バイ・サイドのバトルを繰り広げた宮田は7位へポジションをアップ。最後はセーフティカーが出され、そのままの順位でチェッカーとなり、宮田は7位でチェッカーを受けましたが、序盤の混乱の中での接触と、後半の追突でペナルティを科され、最終的には13位という結果となりました。
宮田莉朋:
15番手からスタートしてポイント圏内でチェッカーを受けましたが、接触でペナルティを受けてしまいました。接触に関しては、学ばなくてはいけない部分ではありますが、今日のレースでよかった部分もたくさんあったと思うので、また明日のレースに向けてしっかり切り替えてチームとともに頑張りたいと思います。明日も応援よろしくお願いいたします。
【フィーチャーレース】
12月1日(日)気温は22度、路面温度30度というコンディションで、予定よりも15分遅れの午後3時35分よりタイヤ交換義務あり、32周もしくは60分で争われるフィーチャーレースのスタートが切られました。
上位勢を含む多くの車両がスタート時に柔らかい方のオプションタイヤを選択する中、宮田ら数台は固いプライムタイヤを選択。15番手からスタートした宮田は、2つポジションを落として17位で1周目を終えると、6周目に1台かわし16位に。
6周目を終えると、早くもオプションタイヤ勢がピットへ向かいタイヤ交換。これにより宮田は9位まで順位を上げました。
8周目、コースアウト車両によりバーチャルセーフティカー(この間はピットイン不可)が出され、10周目にピットインが可能となるセーフティカーに切り替えられると、宮田を含む数台がピットへ。宮田は柔らかいオプションタイヤへと交換しました。
13周目に再スタートが切られましたが、直後にコースオフや接触があり、すぐにまたセーフティカー導入となりました。
17周目に再スタートが切られ、5台がまだピットインしていない状況で、宮田は10位を走行。2度のセーフティカー導入でレースは60分のタイムレースとなりましたが、終盤、柔らかいタイヤの摩耗に苦しむ宮田は、後続からの猛追を受けることに。
まだピットインしていなかった車両がピットインしていく中、宮田はタイヤの状態が良いライバルにかわされましたが、10位でチェッカー。今季7度目のポイント獲得を果たしました。
宮田莉朋:
フィーチャーレースを10位で終えました。周りとは違う作戦を採り、プライムタイヤでスタートして、セーフティカー中にピットに入りオプションタイヤに変えました。セーフティカー後はかなり厳しいレースでしたが、最後までタイヤを持たせてポイントを獲得できたので、エンジニアの勇気ある判断にも感謝します。プライムスタート勢の中では一番前でゴールできましたし、たらればを言えばオプションスタートのほうが良かった部分もありますが、トライした結果で1ポイントを取れたので、また最終戦アブダビに向けていい材料を見つけられたのではないかと思います。翌週末にはアブダビ最終戦があるので、ここで学んだことを活かし、アブダビはもっといいレースができるように頑張っていきたいと思います。応援ありがとうございました。
FIA-F2第13戦 予選結果
順位 | No. | ドライバー名 | チーム | ベストタイム |
---|---|---|---|---|
1 | 17 | Paul Aron | Hitech Pulse-Eight | 1:35.115 |
2 | 10 | Gabriel Bortoleto | Invicta Racing | 1:35.450 |
3 | 1 | Victor Martins | ART Grand Prix | 1:35.570 |
4 | 8 | Dino Beganovic | DAMS Lucas Oil | 1:35.772 |
5 | 11 | Richard Verschoor | MP Motorsport | 1:35.847 |
6 | 7 | Jak Crawford | DAMS Lucas Oil | 1:36.095 |
7 | 9 | Kush Maini | Invicta Racing | 1:36.100 |
8 | 12 | Oliver Goethe | MP Motorsport | 1:36.151 |
9 | 20 | Isack Hadjar | Campos Racing | 1:36.187 |
10 | 3 | Oliver Bearman | PREMA Racing | 1:36.214 |
15 | 6 | Ritomo Miyata | Rodin Motorsport | 1:36.756 |
FIA-F2第13戦 スプリントレース結果
順位 | No. | ドライバー名 | チーム | 周回 | タイム/差 | グリッド |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | Oliver Bearman | PREMA Racing | 23 | 40:51.281 | 1 |
2 | 7 | Jak Crawford | DAMS Lucas Oil | 23 | 0.295 | 4 |
3 | 11 | Richard Verschoor | MP Motorsport | 23 | 0.580 | 5 |
4 | 20 | Isack Hadjar | Campos Racing | 23 | 0.910 | 2 |
5 | 10 | Gabriel Bortoleto | Invicta Racing | 23 | 1.227 | 8 |
6 | 5 | Zane Maloney | Rodin Motorsport | 23 | 1.751 | 17 |
7 | 17 | Paul Aron | Hitech Pulse-Eight | 23 | 1.059 | 9 |
8 | 24 | Joshua Dürksen | AIX Racing | 23 | 1.905 | 16 |
9 | 1 | Victor Martins | ART Grand Prix | 23 | 2.868 | 7 |
10 | 8 | Dino Beganovic | DAMS Lucas Oil | 23 | 3.223 | 6 |
13 | 6 | Ritomo Miyata | Rodin Motorsport | 23 | 1.544 | 15 |
FIA-F2第13戦 フィーチャーレース結果
順位 | No. | ドライバー名 | チーム | 周回 | タイム/差 | グリッド |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 17 | Paul Aron | Hitech Pulse-Eight | 30 | 55:45.433 | 1 |
2 | 20 | Isack Hadjar | Campos Racing | 30 | 2.763 | 9 |
3 | 10 | Gabriel Bortoleto | Invicta Racing | 30 | 3.175 | 2 |
4 | 12 | Oliver Goethe | MP Motorsport | 30 | 3.796 | 8 |
5 | 8 | Dino Beganovic | DAMS Lucas Oil | 30 | 5.727 | 4 |
6 | 23 | Christian Mansell | Trident | 30 | 11.509 | 20 |
7 | 16 | Amaury Cordeel | Hitech Pulse-Eight | 30 | 12.556 | 18 |
8 | 14 | John Bennett | Van Amersfoort Racing | 30 | 18.862 | 19 |
9 | 5 | Zane Maloney | Rodin Motorsport | 30 | 19.818 | 17 |
10 | 6 | Ritomo Miyata | Rodin Motorsport | 30 | 23.297 | 15 |
FIA-F2第13戦終了時ランキング
順位 | No. | ドライバー名 | チーム | ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 10 | Gabriel Bortoleto | Invicta Racing | 188.5 |
2 | 20 | Isack Hadjar | Campos Racing | 188 |
3 | 17 | Paul Aron | Hitech Pulse-Eight | 163 |
4 | 5 | Zane Maloney | Rodin Motorsport | 140 |
5 | 7 | Jak Crawford | DAMS Lucas Oil | 124 |
6 | 4 | Andrea Kimi Antonelli | PREMA Racing | 113 |
7 | 12 | Franco Colapinto | MP Motorsport | 96 |
8 | 1 | Victor Martins | ART Grand Prix | 93 |
9 | 11,22 | Richard Verschoor | Trident,MP Motorsport | 88 |
10 | 11 | Dennis Hauger | MP Motorsport | 85.5 |
19 | 6 | Ritomo Miyata | Rodin Motorsport | 30 |