TOYOTA GAZOO Racing WECチャレンジプログラムFIA-F2 第14戦ヤス・マリーナ
宮田莉朋が2戦連続入賞でシーズンを締めくくる

2024.12.9(月)- 17:00配信

 FIA-F2の今季最終戦となる第14戦がアラブ首長国連邦(UAE)のヤス・マリーナ・サーキットで行われ、TGR WECチャレンジプログラムから同シリーズに参戦している宮田莉朋は、スプリントレースで入賞権を争うもペナルティで11位。フィーチャーレースでは粘り強い走りで10位に入り、前戦ルサイルに続き2大会連続でのポイント獲得でシーズンを締めくくりました。

宮田莉朋が2戦連続入賞でシーズンを締めくくる

 12月6日(金)から8日(日)にかけて、UAEの首都アブダビに位置するヤス・マリーナ・サーキットで2024年FIA-F2の最終戦となる第14戦が開催されました。FIA-F2には今季、TOYOTA GAZOO Racing(TGR) WECチャレンジプログラムのドライバーである宮田莉朋がロディン・モータースポーツからフル出場しています。
 全14大会、28レースで戦われてきた2024年シーズンも最終戦を迎えました。今季FIA-F2とELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)に参戦している宮田は、デビューイヤーで初めて走るコースが多く、苦戦しながらも、FIA-F2ではここまでの13戦26レースのうち7レースでポイントを獲得しています。
 今大会は、中東UAEの首都、アブダビのヤス島に位置するヤス・マリーナ・サーキットが舞台。宮田は昨年、ポストシーズンテストでこのサーキットでの走行を経験しており、また、1週間前のルサイル戦でも果敢に入賞争いを繰り広げるなど成長著しく、活躍が期待されました。

予選

 6日(金)の午前中に行われたフリー走行では、宮田は6番手と好タイムをマーク。午後3時からの予選(30分間)でも、セッションを通してトップ10圏内のタイムで争うこととなりました。
 セッション前半で各車最初のアタックを終え、ピットへと戻ってきた時点では9番手。残り12分を切って再コースインし、残り6分ほどでアタックに入りました。宮田は10周目に1分36秒115をマークし、この時点での6番手に。さらにタイムを更新しようとするも、残り4分19秒というところでコース上に停止車両が発生し、セッションは赤旗中断となりました。
 残り4分19秒でセッションが再開され、全車一発でのアタックに向かいましたが、宮田はセクター2で自己ベストを更新するも、1周のタイムは更新ならず。最終的な予選順位は8番手となりました。

【スプリントレース】

 7日(土)午後4時15分より、気温27度、路面温度36度のコンディションで、ピット義務なしの23周で争われるスプリントレースが行われました。スプリントレースは予選での上位10台が逆順(リバースグリッド)となり、宮田は2列目3番手の好位置からスタートすることとなりました。
 スタートでは宮田はやや出遅れ、1コーナーには3台が並んだまま進入。アウト側で行き場を失い、6位へと後退。また、その先では前車に接触し、1周目を9位で終えることとなりました。
 2周目にも1台先行を許し10位となった宮田には、さらに接触による10秒加算のペナルティが科されることに。
 厳しい戦いとなった宮田でしたが、10周目には1台パスし9位に上がると、さらに3秒ほどあった前車との差を詰めていきました。
 レースは後半、他車の接触やペナルティも続発する荒れた展開となる中、粘り強い走りでタイヤをマネージメントした宮田は、ペースの落ちたライバルをパスし、7位へとポジションアップ。そのままの順位でチェッカーを受けましたが、ペナルティにより11位フィニッシュとなりました。

宮田莉朋:

 「7位フィニッシュだったのですが、1周目のターン6で他車とぶつかってしまったためペナルティを受け、11位でレースを終えることとなりました。ペナルティは残念でしたが、自分にとってレースをするのは初めてのアブダビでトライしたことが、結果的にペナルティになった形です。明日は8番手からのスタートなので、この経験は明日に繋げて良いレースをして、表彰台、優勝を目指してチームと共に最後まで頑張っていきたいと思います。引き続き、応援よろしくお願いします。」

【フィーチャーレース】

 8日(日)は気温30度、路面温度44度と暑くなる中、午後1時25分より、タイヤ交換義務有りの33周で争われるフィーチャーレースが行われました。宮田は他車のグリッド降格により7番手からスタート。反応は良く、スタート直後に一旦は6位に上がったものの、1周目のスタート直後の混戦の中で順位を落とし、1周目を8位で終えました。
 6周を終えたところで、柔らかい方のスーパーソフト(オプション)タイヤを装着していた上位勢の数台がピットへ。同じくスーパーソフトを装着していた宮田も翌周ピットへ向かい、ミディアムタイヤへと交換。ややピット作業でタイムをロスし、1台先行を許すも、ピットを終えた組の中では7番手となる14位でコースに復帰しました。
 13周目には周りよりも速い自己ベストタイムをマークし、前車との差を詰めていくと、残り10周で1台パスし、13位へ。
 レースが終盤に入り、ミディアムタイヤスタートでピットを遅らせていた上位勢がタイヤ交換のためにピットへ向かうと、宮田は8位へとポジションを上げました。
 残り4周、新品のスーパーソフトタイヤに交換したライバル勢が猛追を開始。宮田は2台にかわされるも、最後まで逃げ切り、10位でチェッカー。前戦ルサイルのフィーチャーレースに続く10位フィニッシュで、今季8度目のポイント獲得を果たしました。

宮田莉朋:

 「フィーチャーレースの結果は10位と、苦しいレースになってしまいましたが、自分の中では攻め続けたレースでした。その中で収穫も得ることもできましたし、将来につながるレースができたと思います。結果にはつながりませんでしたが、経験も積むことができ、多くを学ぶことのできたレースでした。今シーズン1年を通して、なかなか思うようにいかないことばかりでしたが、初めて走るサーキットが多かったので、今年得られた経験を将来の自分のキャリアにつなげられるように、これからも頑張っていきたいと思います。今年も1年間、たくさんの応援ありがとうございました。」

FIA-F2第14戦 予選結果

順位No.ドライバー名チームベストタイム
11Victor MartinsART Grand Prix1:35.745
210Gabriel BortoletoInvicta Racing1:35.780
317Paul AronHitech Pulse-Eight1:35.813
420Isack HadjarCampos Racing1:35.873
58Dino BeganovicDAMS Lucas Oil1:35.906
69Kush MainiInvicta Racing1:35.950
721Josep Maria MartíCampos Racing1:36.057
86Ritomo MiyataRodin Motorsport1:36.115
924Joshua DürksenAIX Racing1:36.142
1016Amaury CordeelHitech Pulse-Eight1:36.142

FIA-F2第14戦 スプリントレース結果

順位No.ドライバー名チーム周回タイム/差グリッド
121Josep Maria MartíCampos Racing2338:36.0394
210Gabriel BortoletoInvicta Racing232.2869
38Dino BeganovicDAMS Lucas Oil2318.8285
43Oliver BearmanPREMA Racing2319.54714
520Isack HadjarCampos Racing2322.9806
62Luke BrowningART Grand Prix2326.79815
711Richard VerschoorMP Motorsport2327.89613
87Jak CrawfordDAMS Lucas Oil2329.76820
912Oliver GoetheMP Motorsport2331.61811
105Leonardo FornaroliRodin Motorsport2333.30712
116Ritomo MiyataRodin Motorsport2333.7843

FIA-F2第14戦 フィーチャーレース結果

順位No.ドライバー名チーム周回タイム/差グリッド
124Joshua DürksenAIX Racing3356:23.7159
210Gabriel BortoletoInvicta Racing331.7912
311Richard VerschoorMP Motorsport335.37014
41Victor MartinsART Grand Prix337.3371
53Oliver BearmanPREMA Racing3310.31615
621Josep Maria MartíCampos Racing3318.1777
78Dino BeganovicDAMS Lucas Oil3319.7695
816Amaury CordeelHitech Pulse-Eight3319.87310
912Oliver GoetheMP Motorsport3321.03112
106Ritomo MiyataRodin Motorsport3323.3318

FIA-F2最終ランキング

順位No.ドライバー名チームポイント
110Gabriel BortoletoInvicta Racing214.5
220Isack HadjarCampos Racing192
317Paul AronHitech Pulse-Eight163
45Zane MaloneyRodin Motorsport140
57Jak CrawfordDAMS Lucas Oil125
64Andrea Kimi AntonelliPREMA Racing113
71Victor MartinsART Grand Prix107
811,22Richard VerschoorTrident,MP Motorsport106
912Franco ColapintoMP Motorsport96
1024Joshua DürksenAIX Racing87
196Ritomo MiyataRodin Motorsport31
宮田莉朋
ルサイル・インターナショナル・サーキット