WRC 第7戦ラリー・エストニア デイ2 GR YARIS Rally1 HYBRIDが全ステージを制覇
ロバンペラが首位、エバンスが総合2位、ラッピが総合4位につける

2022.7.16(土)- 5:45配信

7月15日(金)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦「ラリー・エストニア」の競技2日目デイ2がエストニアのタルトゥを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が総合1位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合2位に、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(4号車)が総合4位につけました。また、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場の勝田貴元は、総合7位につけています。

69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)

前日、全長1.66kmのスーパーSSで始まったラリー・エストニアは、15日の金曜日からフルデイの戦いがスタート。タルトゥのサービスパークの北側と南側で4本のステージを各2回走行し、8本のステージの合計距離は139.18kmでした。午前中のステージは一部に湿っている区間もありましたが、全体的にコンディションはドライ。しかし、午後は多くのエリアで強い雨が降り、グラベル(未舗装路)ステージは非常に滑りやすい状態となりました。

午前中の4本のステージでは、いずれもエバンスがベストタイムを記録。オープニングのSS2でロバンペラを抜いて首位に立った後もリードを確実に拡げていき、午前中が終了した時点で18.7秒差を築きました。エバンスは午後の1本目、ウェットコンディションのSS6でもベストタイムを刻みましたが、SS7では開始直後から雨がどんどんと強くなり、出走順トップのロバンペラがベストタイムを記録。午前中のステージで、一番手スタートのロバンペラは路面のルーズグラベルを掃き飛ばしながら走行し、不利な路面コンディションで少なからずタイムを失いました。しかし、午後は雨が降る中早い出走順が有利に働き、SS9にかけて3ステージ連続でベストタイムを記録。デイ2ファイナルステージのSS9でエバンスを抜かし、11.7秒差をつけ首位で一日を終えました。

初日総合6位のラッピは、午前中のステージをブレーキに問題を抱えた状態で走らなくてはならず、本来の力を発揮することができませんでした。しかし、ミッドデイサービスで修理を終えて臨んだ午後のステージではペースアップ。デイ1よりもふたつ順位を上げ、総合4位でデイ2を走り切りました。

<<ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)>>
ドライバーとクルマの力強いパフォーマンスにより、とてもいい一日になりました。天候の変化によって雨、泥、轍など非常に難しいコンディションでの戦いになりましたが、全員がそれを切り抜け、トップ4に3台が入ったのは素晴らしいことです。最後のステージで、カッレはコンディションに少し恵まれましたが、後から走る選手が厳しい条件になることを知った上でアタックしたので、アドバンテージを最大限に活かしたといえます。エルフィンはとてもいいドライビングをしていましたし、本当にいい仕事をしたと思いますが、最後はコンディションに恵まれずアンラッキーでした。このラリーでは何が起こるかわからないですし、明日もコンディションに大きく左右される可能性はあります。

<<エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)>>
悪い一日ではありませんでした。午前中はとても良かったですし、クルマのフィーリングにも満足することができ、全てが順調でした。午後はコンディションが刻々と変わったので、完璧な走りを続けることが難しく、少し慎重になりすぎた時もありました。最後のステージはコンディションがかなり悪く、明らかに自分たちにとっては理想的とは言えない状態でした。それでもまだ先は長いですし、勝負は続いているので明日も頑張ります。

<<カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)>>
今朝は路面がかなり乾いていたので、ルーズグラベルを掃き飛ばしながら走るのは大変でしたが、うまく走ることができたと思いますし、タイムもそれほど失いませんでした。午後は雨が降りトリッキーなコンディションになりましたが、それでも良いタイムを出すことができました。最後のステージでは強い雨が降り、自分の後から出走する選手たちは良いコンディションで走れないと分かっていたので、かなりプッシュしてトップに立つことができました。今日、エルフィンは一日を通して本当に速かったですし、明日は出走順が近いので、もちろんベストを尽くして戦いますが、チャンピオンシップのポイントも考慮しなくてはなりません。

<<エサペッカ・ラッピ (GR YARIS Rally1 HYBRID 4号車)>>
午前中はブレーキに小さな問題が発生し、このラリーでは特に重要である自信を持つことができず、少しタイムを失ってしまいました。それでも、うまく対処して良いポジションにつけていたと思いますし、昼間のサービスで修理をしてもらったら、午後はタイムも良くなりました。何度か雨に降られたのは少しアンラッキーでしたが、ラリーはアウトドアスポーツなので文句は言えません。ラリー前に予想していたように、自分よりも上の順位の選手たちに何か起こった時に、十分対応できる順位につけていると思います。

<<ラリー・エストニア デイ2の結果>>
1 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 1h16m19.7s
2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +11.7s
3 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +44.3s
4 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m05.9s
5 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +1m12.9s
6 アドリアン・フォルモ−/アレクサンドレ・コリア (フォード Puma Rally1 HYBRID) +2m08.1s
7 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +2m10.9s
8 ガス・グリーンスミス/ヨナス・アンダーソン (フォード Puma Rally1 HYBRID) +2m29.4s
9 ピエール=ルイ・ルーベ/ヴィンセント・ランデ (フォード Puma Rally1 HYBRID) +3m59.0s
10 アンドレアス・ミケルセン/トシュテン・エリクソン (シュコダ Fabia Rally2 evo) +4m57.4s
(現地時間7月15日20時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

<<明日のステージ情報>>
競技3日目となる7月16日(土)のデイ3は、サービスパークの南側エリアで、4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。1日の最後には、サービスパークのすぐ近くで、SS1と同じステージとなる1.66kmのスーパーSSを走ります。9本のステージの合計距離は95.02km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は455.41kmとなります。

33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
4号車(エサペッカ・ラッピ、ヤンネ・フェルム)
4号車(エサペッカ・ラッピ、ヤンネ・フェルム)

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