TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、10月21日(金)から23日(日)にかけてスペインで開催される、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第12戦「ラリー・スペイン」に、セバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(GR YARIS Rally1 HYBRID 1号車)、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)の、3台のGR YARIS Rally1 HYBRIDで参戦。今シーズン3戦目となるピュア・ターマック(舗装路)ラリーに、マニュファクチャラーズタイトルの獲得を目指して臨みます。
前戦のラリー・ニュージーランドではロバンペラが今シーズン6勝目を挙げ、22歳というWRC史上最年少記録でワールドチャンピオンに輝きました。それから約2週間のインターバルを経て開催されるラリー・スペインは、チームにとってマニュファクチャラーズタイトルを獲得する大きなチャンスとなります。現在、チームはマニュファクチャラー選手権で81ポイントのリードを築いています。今季残る2戦で獲得できる最大ポイントは各52ポイント、つまり、スペインでチームが23ポイント以上獲得した場合、最終戦のラリージャパンを待つことなく、マニュファクチャラーズタイトルを決定することができます。1台が優勝すれば25ポイントを得られますが、1台が総合3位で、もう1台が総合6位でフィニッシュすることでも23ポイントを獲得することが可能です。
前戦ニュージーランドで総合2位に入ったオジエは、ラリー・スペインで過去3回の優勝経験があり、エバンスは久々にピュア・ターマックラリーとして開催された昨年のこの大会で総合2位に入っています。また、ロバンペラは今シーズンの第3戦クロアチア・ラリーで優勝しており、いずれもターマックラリーを得意としています。また、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから、GR YARIS Rally1 HYBRIDで参戦する勝田貴元は、今回で5回目、トップカテゴリーラリーカーでは3回目のラリー・スペイン出場となります。
今年のラリー・スペインのホストタウンは、昨年大会と変わらずスペイン北東部コスタ・ドラダ(黄金海岸)のビーチリゾート、サロウとなり、サービスパークはテーマパークであるポート・アベンチュラに置かれます。ラリー・スペインは、2019年まで10大会連続でターマックとグラベル(未舗装路)の両路面を走行する「ミックスサーフェス・ラリー」として開催されてきましたが、昨年からピュア・ターマックラリーとして再出発。今年のステージは、その多くが昨年大会と重なりますが、サロウの北側エリアには2本の新しいステージが加わりました。ラリー・スペインは路面がスムーズで、中高速の流れるようなコーナーが連続するステージが多いことが特徴であり、攻め甲斐のあるラリーとしてドライバーに人気があります。
ラリーは21日(金)の朝からスタートし、初日のデイ1としてサービスパークの北〜北西エリアで4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。22日(土)のデイ2は昨年大会とほぼ同じステージとなり、サービスパークの北〜北東エリアで3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。一日の最後にはサロウの海岸付近で市街地ステージが行なわれます。最終日の23日(日)は、サービスパークの西側エリアで2本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。最終SSとなる人気ステージ「リウデカニエス2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。ステージは全部で19本で、その合計距離は293.77km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1330.91kmとなります。
ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
ニュージーランドでカッレがドライバーズタイトルを、ヨンネがコ・ドライバーズタイトルを獲得するという素晴らしい偉業を成し遂げたので、我々に残された目標はマニュファクチャラーズタイトルを獲得することです。かなり有利な状況ではあるので、スペインで最も重要なのは2台のクルマをフィニッシュまで運び、必要なポイントを獲得することです。それが最大の目標ですが、もちろんラリーで優勝を争うための速さも求めたいと思っています。GR YARIS Rally1 HYBRIDは今シーズン、全てのターマックラリーで競争力を発揮してきましたので、スペインでもそれは十分に可能だと確信しています。このラリーは、最もサーキットに近いキャラクターの道を走るため、ドライバーはライン取りと可能な限りブレーキングを遅らせることに集中して、思いきり走りを楽しむことができます。
セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 1号車)
数ヶ月のブランクがあった自分にとって、ラリー・ニュージーランドはいい復帰戦となりました。1-2フィニッシュに貢献することができ、マニュファクチャラーズタイトルの獲得に大きく近づいた素晴らしい週末となりましたが、次のスペインではそのタイトルを決めることが目標です。シーズンの終りがターマックラリー2戦というのは自分にとって非常にいいことですし、チームにとって特別な一戦であるラリージャパンに向けて、スペインは、ターマック路面での走りのリズムを掴み、可能な限りの準備を行ういい機会となるでしょう。ただし、その前にまずはスペインでも最高の結果を残さなくてはなりません。スペインの道はいつ走っても運転が楽しく感じられますし、今回も力強く優勝を争うことができると確信しています。
エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
昨年から完全なターマックラリーに戻ったスペインは、とても楽しめるラリーです。このクルマで走るターマックラリーとしては、ここまででもっとも楽しめる一戦となるでしょう。ひとつ前のターマックラリーだったベルギーでも我々には強さがありましたが、スペインは性格が大きく異なるイベントです。ステージ自体はモンテカルロに似ていますが、スペインは気温も路面コンディションもまったく違います。例年タイム差が非常につきにくいラリーですので、今回も厳しい戦いになると思います。マニュファクチャラーズタイトルの獲得はチームにとって重要な目標であり、それを達成する最も簡単な方法は、良い結果を出すことなので、チームのためにも最高の結果を残したいと思っています。
カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
自分たちがニュージーランドで成し遂げたことの喜びを数日間味わえたのは良かったですが、ラリーはまだ2戦残っていますし、可能な限り高いパフォーマンスを発揮したいと思うので仕事を止めたりはしません。実際、先週ヨーロッパに戻ってすぐラリー・スペインの事前テストに参加し、クルマに乗り込みました。現在の大きな目標はマニュファクチャラーズタイトルを獲得することですが、もしスペインでそれを達成できたら最高です。スペインはハイスピードで流れるようなコーナーが続くとてもいいラリーで、サーキットに最も近いステージといえます。その分、非常に正確なドライビングが要求されますが、うまく走ることができたときは、本当に楽しく感じられます。
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