ユバスキュラ市(市長:ティモ・コイヴィスト)、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(CEO:春名 雄一郎、以下TGR-WRT)一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(理事長:豊田 章男、以下TMF)は、カーボンニュートラルの達成と持続可能な社会の実現を目指し、人と自然が調和したまちづくりを通じた幅広い取り組みを推進するパートナーシップ構築のための基本合意書を締結しました。
本パートナーシップでは、フィンランド・ユバスキュラ市に新たに設立するTGR-WRTの開発センターを中心に、カーボンニュートラルの達成と持続可能な社会の実現を目指し、人と自然が調和したまちづくりに向けた短期および中長期の施策を共同で検討します。
ユバスキュラ市はフィンランド中部の湖水地方の中心に位置しています。人口約14万6,000人のユバスキュラ市は、フィンランドで7番目に大きな都市であり、フィンランド国内でも住みたい街として人気が高い都市のひとつです。ユバスキュラは、フィンランドのスポーツの中心地であると同時に、ダイナミックな大学や企業が集まり、若者が多く活気あふれる都市でもあります。
TGR-WRTは、トヨタが2017年にFIA世界ラリー選手権(WRC)に復帰した当時からユバスキュラ市近郊に拠点を構えており、これまでも地元ユバスキュラ市と連携を深めながらWRCに参戦してきました。まちづくりの中心となる新たな開発センターは、これまで同様、チームのWRC活動の中心を担うと同時に、ユバスキュラ地域内の様々な路面のテストコースを活用し、トヨタの欧州における「もっといいクルマづくり」の新たな拠点となります。また新開発センターでは、ユバスキュラ市、TMFと共同で実施するカーボンニュートラルの取組みを通じて、TGR-WRTのWRC活動で排出されるCO2の削減を目指しており、木造建築の導入、生物多様性の向上や森林保全、水素による自家発電施設やモビリティの導入などを計画しています。
ティモ・コイヴィスト(ユバスキュラ市長)
本日は、私たちのような成長を続けている都市にとって素晴らしい日になりました。ユバスキュラ市にとって、このパートナーシップは、持続可能な開発、カーボンニュートラルの未来、データを活用したモビリティの追求に関わる新たな機会になります。ユバスキュラ市は、規模、立地、高等教育機関、能力基盤の点で、将来のソリューション開発において理想的なパートナーになれると考えています。また世界有数の自動車メーカーのひとつであるトヨタがユバスキュラ市で存在感を高めてくれていることも、私たちにとって誇りです。
春名 雄一郎(TGR-WRT CEO)
ユバスキュラは過去8年間TGR-WRTの本拠地であり、この地域一帯は私たちがWRCで成功を収める上で大きな役割を担ってきました。このユバスキュラにTGR-WRT開発センターを設立するにあたり、私たちは地域社会の良き隣人でありたいと考えています。豊田 章男会長の指導のもと、私たちはユバスキュラ市およびTMFと話し合いを始め、積極的な地域開発を支援するためのアイデアを模索してきました。本日この基本合意書に調印することで、私たちはこれらのゴールを実現するための計画立案・開発などの協力関係をスタートします。
早川 茂(トヨタ・モビリティ基金 理事長代行)
TGR-WRTの拠点であるユバスキュラ市とのまちづくりプロジェクトに参加する機会をいただき、光栄に思っています。今後、ユバスキュラ市の方々の意向に沿った、人と自然が調和したまちづくりに貢献することを目指して参ります。スポーツ、文化、芸術の都であり、美しい湖と森に恵まれ、多くの前途ある学生が暮らすユバスキュラ市に適したプロジェクトを共に検討し、実現していきたいと心から願っています。
TMFは、トヨタ自動車が創業以来、お客様、ビジネスパートナー、従業員、そして地域社会など、すべてのステークホルダーを尊重しながら、自動車を通じた豊かな社会づくりを目指して事業活動を行う中で、より公益的な活動を行うことを目的とし、2014年8月に設立した財団です。
誰もが自由に移動できるモビリティ社会の実現に向け、幅広いプロジェクトを通じて世界中の移動課題の解決に取り組んでいます。今後も、トヨタグループが事業活動を通じて培った技術やノウハウを活用し、多様なパートナーとの協働を通して、国連が定めるSDGs(持続可能な開発目標)の考え方にも沿った活動を進めながら、人々が心豊かに暮らせる社会の実現に向けて貢献していきたいと考えています。