WRC 第3戦ラリー・メキシコ デイ1 3年ぶり開催のラリー・メキシコが開幕
ロバンペラが総合2位につける

2023.3.17(金)- 16:15配信

3月16日(木)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第3戦「ラリー・メキシコ」が開幕。メキシコのグアナファト市街地で2本のスーパーSSが行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が総合2位に、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合4位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合6位につけました。また、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合9位で初日を走り終えました。

69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)

3年ぶりにWRCのカレンダーに復帰したラリー・メキシコは、今シーズン最初のグラベル(未舗装路)イベントであり、ハイブリッド車両であるRally1 HYBRIDが初めて挑むラリーです。メキシコは気温が非常に高く、標高も高いため、新しいクルマにとっては未知のチャレンジとなり、一部が荒れている路面もクルマとタイヤにとっては難敵です。

木曜日は、まず午前中にサービスパークが置かれるレオンから約20km離れた山岳エリアでシェイクダウンが行なわれました。WRCではヨーロッパ圏外でのテストが禁じられているため、標高2000mを越えるメキシコの道をGR YARIS Rally1 HYBRIDが走る初めての機会となり、貴重なテストと最終調整の場となりました。全長5.52kmのシェイクダウンではロバンペラが、エサペッカ・ラッピとベストタイムを分け合い、オジエは3番手タイム、エバンスは5番手タイムでした。

その後、選手たちは色鮮やかな建物が街を覆いつくすグアナファトへと向かい、華やかな雰囲気のセレモニアルスタートに続き、夜8時過ぎから全長1.12kmのスーパーSS「ストリートステージGTO」を2本走行。その昔、銀鉱のために掘られた市街地の地下道が舞台となるこの名物ステージは、滑りやすい石畳の路面を走行する非常にトリッキーなステージとして知られていますが、ロバンペラは2本連続で2番手タイムを記録。首位と僅か1.7秒差の総合2位といいスタートを切りました。また、オジエは総合4位のティエリー・ヌービルと同タイムで並び、エバンスは総合6位で競技初日を走破。総合9位の勝田も含め、チームの全ドライバーが順調にデイ1を走りきりました。

<<ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)>>
メキシコに戻り、特にグアナファトでラリーのオープニングナイトに参加できたのは素晴らしいことです。メキシコは毎回カーニバルのような雰囲気で、大勢の人たちが応援してくれて、このスポーツに対する情熱を共有してくれるので素晴らしいです。しかし、ドライバーたちにとっては、タイヤが冷えている状態でスタートし、トンネルに入っていくことになるため、ラリーがこのステージから始まるのは簡単なことではありません。それでも、我々のドライバーたちは全員何も問題なく走り抜けました。午前中のシェイクダウンは上手くいき、ドライバーたちはいいフィーリングを掴んだので、タイムは期待が持てるものでした。チームはこのようなコンディションを想定したテストを行なってきましたが、前に進むことができたと思うので、この週末に向けていいフィーリングを感じています。

<<カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)>>
グアナファトからこのラリーが始まるのは特別な感覚です。多くのファンの皆さんが集まり、常にクレイジーな雰囲気に包まれています。このステージでラリーが始まるのは簡単なことではありませんが、良いタイムを出して乗りきり、楽しもうとしました。メキシコのような滑りやすいグラベル路面のラリーに戻るのは常に大きなチャレンジなので、今朝のシェイクダウンは非常に重要でしたが、クルマの開発は正しい方向に進んでいるようなので、今朝はかなりいい感触を得ることができました。それでも、金曜日は自分たちの前にラインが1本しか刻まれないので、きっと大変だと思います。土曜日からの戦いに加わるためには、金曜日に頑張っていい位置につける必要があります。

<<エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)>>
メキシコのセレモニアルスタートは、数あるラリーの中でも最高の雰囲気です。直後に走るステージは決して運転しやすいとは言えませんが、非常にエキサイティングな雰囲気なので、楽しむしかありませんでした。このラリーと独特なチャレンジが恋しかったので、再び戻ってくることができて嬉しいです。シェイクダウンは非常にトリッキーでしたが、クルマの感触を確かめることができましたし、すべてが予想通りだったので、明日の朝からの本格的なラリーの始まりに向けて、準備は整っています。

<<セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)>>
メキシコに戻ってくることができて嬉しいです。本当に楽しいラリーですし、色彩豊かなグアナファトの街でのスタートは素晴らしい雰囲気です。ただし、石畳はとても滑りやすいので、いきなり集中力を高めなくてはならず、ラリーのスタートとしては簡単なものではありませんでした。このようなグラベル路面でのラリーにはしばらく出場していなかったので、今朝のシェイクダウンはとても重要でしたが、何キロか走ってクルマに慣れることができたので良かったです。とても順調に進んだので、ラリー本番に備えることができたと思います。

<<ラリー・メキシコ デイ1の結果>>
1 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (フォード Puma Rally1 HYBRID) 1m54.2s
2 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1.7s
3 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +2.2s
4 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +2.8s
5 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +2.8s
6 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +3.3s
7 ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +3.4s
8 ピエール=ルイ・ルーベ/ニコラ・ジルソー (フォード Puma Rally1 HYBRID) +3.7s
9 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +4.1s
10 エミル・リンドホルム/レータ・ハマライネン (シュコダ Fabia Rally2 evo) +6.1s
(現地時間3月16日21時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

<<明日のステージ情報>>
競技2日目となる3月17日(金)のデイ2は、グアナファトの周辺に広がる山岳地帯が舞台となり、3本のステージを各2回走ります。そのうち全長29.07kmのSS3/6「エル・チョコラテ」はラリー・メキシコを代表するステージのひとつで、デイ2最長のステージでもあります。6本のステージを走り終えた後は、新ステージのSSS9「ラス・デュナス」、そしてレオンでのSSS10と、2本の距離が短いスーパーSSを走行します。8本のSSの合計距離は122.14km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は381.29kmとなります。

69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
17号車(セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ)
17号車(セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ)

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