WRC 第5戦 ラリー・ポルトガル デイ1 伝統のグラベルラリーがポルトガル北部でスタート
オジエが総合2位に、勝田が総合4位につける

2024.5.10(金)- 6:55配信

5月9日(木)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第5戦「ラリー・ポルトガル」が開幕。ポルトガル北部の「フィゲイラ・ダ・フォス」でスーパーSSが行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)が総合2位に、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合4位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合5位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合8位につけました。

17号車(セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ)
17号車(セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ)

ラリー・ポルトガルは今シーズン、ヨーロッパでの最初のグラベル(未舗装路)ラリーであり、TGR-WRTは昨年の最終戦ラリー・ジャパン以来となる、フルメンバーで伝統の一戦にエントリーしました。ラリー初日のデイ1はまず、サービスパークが置かれるポルトガル北部「マトジニョス」の東側エリアで午前中にシェイクダウンが行われ、前戦クロアチア・ラリーの勝者オジエが4.61kmのステージで4番手タイムを記録。今季初めて、マニュファクチャラーズポイント獲得ドライバーではない立場で出場の勝田は6番手タイム、エバンスとロバンペラは同タイムの7番手でシェイクダウンを終えました。

その後、選手たちはサービスパークから南に約130km離れた古都コインブラへと移動。午後5時から始まったセレモニアルスタートで、ラリーは華やかに開幕しました。コインブラのスタートランプを後にした選手たちは西に進路をとり、大西洋に面したリゾート地「フィゲイラ・ダ・フォス」へと移動。午後7時過ぎから、ウォーターフロントでスーパーSSがSS1として行われました。全長2.94kmのターマック(舗装路)コースではオジエが2番手タイムを記録。勝田が3番手タイムをオィット・タナック(ヒョンデ)と分け合い、ロバンペラは5番手タイム、エバンスは8番手タイムでラリー初日のステージを走り終えました。

<<ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)>>
ポルトガルがモータースポーツに対して非常に情熱的な国であるということを、毎年ここに来る度に感じますし、それは素晴らしいことです。信頼性を確保したり、ドライバーと一緒になって慎重にタイヤ戦略を立てる必要があるなど、ポルトガルはタフなイベントですが、これまで我々との相性は良かったので、今年もそうなることを願っています。今晩の最初のステージで重要だったのは、タイヤを消耗させすぎないようにすることでした。なぜなら、同じタイヤで明日の午前中のステージも走らなくてはならないからです。ですので、タイム差をあまり気にする必要はなく、自分たちの戦略を信じて走るのが正しかったと思います。私が思うに、最も重要なのは明日の午後のループステージです。もしトラブルや問題に遭遇することなく走り切り、全車が無事サービスパークに戻ることができたならば、きっといい位置につけているはずです。

<<カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)>>
ポルトガルに戻ってくることができて嬉しく思います。自分たちにとっては以前に良い結果を残したイベントではありますが、今年は厳しい戦いになりそうな予感がするので、ベストを尽くし、チームのためにできるだけ多くのポイントを獲得したいと思っています。朝のシェイクダウンはとてもうまく行き、クルマは走り始めから非常にいいフィーリングでした。小さな問題が起こりはしましたが、解決することができたのでラリーに向けては準備万端です。ポルトガルの雰囲気はいつだって素晴らしですし、今晩の最初のステージがファンの皆さんにとっていいショーになったことを願っています。とはいえ、明日の朝は舗装路を走行したグラベルタイヤで長い距離のグラベルステージを何本か走らなくてはならないので、今晩はできる限りタイヤをセーブすることを心がけました。

<<エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)>>
ポルトガルは非常に多くのファンの皆さんがラリーを観に集まるので、その光景を目にすることが嬉しいですし、この場所から週末の戦いが始まるのは素晴らしいことです。今晩のステージはターマックで、ドーナッツターンの設定も多かったのですが、明日のためにタイヤを残しておかなくてはならなかったので、難しいスタートになりました。タイヤのことを頭の片隅に置いて走らなくてはならなかったため、楽しむのは簡単ではなく、明日に向けてとにかくクリーンに走り切る必要がありました。ポルトガルはタフなラリーですが、特に金曜日はミッドデイサービスの設定がないのでなおさらです。自分たちは出走順が早いので、ステージを1回目に走行する際はきっと難しい状況になるでしょうし、タイヤのマネージメントが鍵を握ります。とにかくクリーンな走りを心がけて、最大限の力を発揮したいと思います。

<<セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)>>
ポルトガルに戻って来ることができてハッピーです。ファンの皆さんの大きな声援を受けながら走るのは、今シーズンのハイライトですし、皆さんのためにも素敵なショーを見せたいと思っています。今晩最初のステージは、明日のためにタイヤを温存することが重要でしたが、タイムを大きく失うわけにもいかなかったので、いいバランスで走れたと思います。ドライバーの多くがここポルトガルのステージを熟知しているとはいえ、何が起こるか正確には分かりません。特に、ステージを2回目に走行する際は、かなり路面が荒れていると思うのでなおさらです。普通に考えれば面白いラリーになるでしょうし、明日はいい出走順で走ることができるので、そのアドバンテージを最大限活かしたいと思います。

<<勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)>>
ポルトガルは好きなラリーのひとつですし、スタートの瞬間を楽しみにしていました。今回はとにかくベストを尽くし、最初から最後まで攻め続けるつもりです。朝のシェイクダウンはとても順調でした。いろいろなことを試すことができましたし、クルマもいいフィーリングでしたが、明日は異なるコンディションに対峙することになるでしょう。ポルトガルのファンは皆さんラリーに対する情熱に満ち溢れ、そのエネルギーに包まれながらスーパーSSを走ることができて素晴らしい気分です。ところどころ非常に滑りやすくなっていて少し驚きましたし、タイヤにも厳しいステージでしたが、大勢のファンの皆さんが今晩のショーを楽しんでくれたことを願っています。

<<ラリー・ポルトガル デイ1の結果>>
1 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) 2m24.2s
2 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +0.6s
3 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +2.0s
4 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +2.0s
5 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +2.4s
6 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (フォード Puma Rally1 HYBRID) +3.1s
7 ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +4.1s
8 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +4.3s
9 ヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン (シトロエン C3 Rally2) +4.7s
10 ピエール=ルイ・ルーベ/ロリス・パスコー (シュコダ Fabia RS Rally2) +5.2s
(現地時間5月9日20時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

<<明日のステージ情報>>
競技2日目となる5月10日(金)のデイ2は、一日を通してステージを走行する「フルデイ」の初日。フィゲイラ・ダ・フォスを起点に、コインブラの東側エリアで「モルターグア」「ロウザン」「ゴーイス」「アルガニル」という4本のグラベルステージを各2回走行します。デイ2はミッドデイサービスが設定されず、アルガニルの町で日中に行われる「タイヤフィッティングゾーン」でのタイヤ交換および、簡便な整備作業のみで一日を走り切らなくてはなりません。8本のステージの合計距離は126.90km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は656.73kmとなり、選手達は午後8時以降にポルト近郊「マトジニョス」のサービスパークに戻る予定です。

69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
17号車(セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ)
17号車(セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ)
18号車(勝田 貴元、アーロン・ジョンストン)
18号車(勝田 貴元、アーロン・ジョンストン)

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