5月15日(木)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第5戦「ラリー・ポルトガル」が開幕。ポルトガル北部の「フィゲイラ・ダ・フォズ」でスーパーSSが行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)が首位に立ち、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合2位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合6位に、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合7位につけました。また、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は、総合8位で初日を終えました。

2025年のWRCは、今回のラリー・ポルトガルから9月の第11戦ラリー・チリ・ビオビオまで、7戦連続でグラベル(未舗装路)イベントが行われます。その初戦となるポルトガルは今シーズン初めてヨーロッパで開催されるグラベルラリーであり、今年もポルトガル北部ポルト近郊のマトジニョスのサービスパークを中心に、4日間にわたり競技が行われます。
ラリー初日となる15日の木曜日は、まず午前中にサービスパークの東側エリアでシェイクダウンが行なわれ、全長5.72kmのステージでロバンペラが2回目の走行を終えた時点で最速タイムを記録。最終的には2番手タイムでした。また、オジエは4番手タイム、エバンスは6番手タイム、勝田は8番手タイム、パヤリは10番手タイムでした。その後、選手たちはサービスパークから約130km南に離れた古都コインブラへと移動。午後5時から始まったセレモニアルスタートでラリーは開幕しました。コインブラの町を後にした選手たちは、SS1の舞台となる大西洋に面したリゾート地「フィゲイラ・ダ・フォズ」へと移動。シーサイドエリアで午後7時過ぎから全長2.94kmのターマックステージがスーパーSSとして行なわれ、エバンスがベストタイムを記録。僅か0.2秒差の2番手タイムをオジエとオィット・タナック(ヒョンデ)が分け合いました。また、ロバンペラは6番手タイム、勝田は7番手タイム、パヤリは8番手タイムでオープニングステージを走破。その後選手たちはタイヤフィッティングゾーンを経て、フィゲイラ・ダ・フォズのパルクフェルメにクルマを入れ一日を終えました。
<<ユハ・カンクネン (チーム代表代行)>>
ポルトガルに戻って来ることができてとても嬉しく思います。私自身もこのラリーには良い思い出があり、チームとしても良い結果を残してきたラリーです。そして、このラリーに集まる人々のラリーへの情熱は本当に素晴らしいものです。グラベルラリーに戻るにあたり我々が行ったイベント前のテストは雨が多く、準備はやや複雑なものとなりました。そして今、ラリーはドライコンディションでの戦いになりそうですが、ドライバーたちは午前中に行われたシェイクダウンでクルマにそれほど多くの変更を加えることをせず、非常に満足しているようです。明日は長くて重要な一日となるため、今夜の最初のステージを無事に終えることができて満足しています。
<<エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)>>
最速タイムでラリーをスタートすることができたのは嬉しいですが、これから長く厳しい週末が待っています。特に明日はクルマを調整する機会が極めて限られている長い一日となるため、今朝のシェイクダウンではいくつかの課題を確認し、ベストな状態にクルマを仕上げることが重要でした。明日のステージがドライの場合、一番手スタートは理想的なスタート順位とは言えませんが、これは最近の好成績によってもたらされたことなので、ベストな仕事をすることに集中するだけです。
<<カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)>>
素晴らしい雰囲気と多くの良いステージに恵まれたこのイベントを、大勢のファンが集まるこのようなステージでスタートできるのは、いつだって素晴らしい気分です。シェイクダウンのフィーリングはなかなか良く、さらに改善するために調整を進めました。このラリーの金曜日は毎年厳しい一日ですが、今年は例年よりさらに長い一日となります。そのため、出走順2番手で臨む自分たちにとっては特にチャレンジングな一日になると思いますが、ベストを尽くしてプッシュします。
<<セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 17号車)>>
ポルトガルを訪れ、このラリーをスタートできることは私にとって常に大きな喜びですし、毎年素晴らしいサポートを受けています。最初のステージではクリーンなスタートを切ることができましたが、それこそが明日に向けて最も重要なことでした。朝のシェイクダウンは、私にとって今年の新しいグラベルタイヤでドライコンディションの道を走る初めての機会だったため、ラリーに最適なセッティングを見つけるために一生懸命作業を行い、大忙しでした。明日は誰にとっても長く過酷な一日になるでしょうが、自分たちの準備が整っているであろうことを願っています。
<<勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)>>
このラリーのスタートを心待ちにしていました。ポルトガルでは毎年非常に多くのファンの皆さんが集まり、雰囲気は最高ですし、最初のステージも楽しんで走ることができました。シェイクダウンでは、タイヤを温存するために、滑りやすいコンディションに合っていないタイヤで走ったためトリッキーでしたが、明日は長く大きなチャレンジの一日になると思うので、良いフィーリングで走れることを願っています。良い結果を残せるように、ベストを尽くして頑張ります。
<<サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)>>
昨年はこのステージでトラブルに遭遇したので、最初のステージを無事にクリアすることができて嬉しく思います。長くタフなラリーになると思いますが、とても楽しみです。シェイクダウンでのフィーリングはなかなか良かったのですが、ラリー本番のステージとは少し異なり、おそらくより滑りやすいコンディションだったように思います。明日は、明後日からのステージのためにも良い順位を確保することが重要なので、速さを維持しながらもトラブルを回避できるように努めます。
<<ラリー・ポルトガル デイ1の結果>>
1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) 2m18.1s
2 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1) +0.2s
3 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +0.2s
4 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +0.4s
5 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +0.6s
6 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1.3s
7 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1.9s
8 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +4.1s
9 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シトロエン C3 Rally2) +4.3s
10 マールティンシュ・セスクス/レナールス・フランシス (フォード Puma Rally1) +5.0s
(現地時間5月15日21時10分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)
<<明日のステージ情報>>
競技2日目となる16日金曜日のデイ2は、いよいよ山岳地帯での本格的な走行がスタート。コインブラの東側エリアで「モルターグア」「ロウザン」「ゴーイス」「アルガニル」という、定番の4ステージを各2回走行。さらにその後、SS10「アゲダ/セヴェル」、SS11「セヴェル/アルベルガリア」という、1990年代に使われた2本のステージを走ります。デイ2はマトジニョスのサービスパークでのミッドデイサービスが設定されず、アルガニルの町で日中に2回行われる「リモートサービス」での、各20分間の簡易的な整備作業のみで、10本合計146.48kmという、4日間で最長のステージ距離を走破することになります。





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