WRC 第6戦 ラリー・ポルトガル デイ3 激しい首位争いを経てオジエが首位をキープ
パヤリは総合3位に、ソルベルグは総合4位につける

2026.05.10(日)- 07:30配信

5月9日(土)、2026年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦ラリー・ポルトガルの競技3日目デイ3が、ポルトガル北部マトジニョスのサービスパークを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 1号車)が首位を守り、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)が総合3位に、オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(99号車) が総合4位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合5位に、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合7位につけました。

1号車(セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ)
1号車(セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ)

ラリー・ポルトガルのデイ3は、サービスパークの東から東北にかけての山岳地帯で4本のステージを、マトジニョスでのミッドデイサービスを経て各2回走った後、ロウサダのラリークロスサーキットで名物のスーパーSSを1本走行。9本のステージの合計距離は145.88kmとなり、4日間で最長の一日でした。デイ3のステージの路面は全体的に砂が多くやや軟らかめでしたが、ステージの2回目の走行では深い轍が刻まれるなど難しいコンディションに。また、前日から不安定な天候となることが予想されていましたが、午前中のループの後半から雨が降り始め、午後もいくつかのステージは強い雨に見舞われるなど、非常にトリッキーなコンディションでの戦いになりました。

前日のデイ2で首位に立ったオジエは、難しいコンディションとなったデイ3でも世界王者らしいクレバーな戦いを実行。総合2位につけるティエリー・ヌービル(ヒョンデ)とのギャップをやや拡げながら午前中のステージを重ねていきました。ところが、雨が降り始めたSS13でベストタイムを記録したソルベルグが、強い降雨により非常に滑りやすくなったSS14で2番手タイムのエバンスに7.2秒差、9番手タイムのオジエに19.1秒差という圧巻のベストタイムを記録。総合4位から首位へと一気に順位を上げ、総合2位に後退したオジエに0.5秒差をつけて午前のループを締めくくりました。ソルベルグのジャンプアップにより、SS11でベストタイムを刻むなどして総合3位を守っていたパヤリは総合4位に後退。エバンスは総合5位、SS12で3番手を刻んだ勝田は総合7位でサービスパークに戻りました。

ミッドデイサービスを経て始まった午後のループでは、1本目のSS15でオジエがベストタイムを記録し、7番手タイムに終わったソルベルグから首位を奪還。続くSS16でソルベルグは轍の中で右フロントタイヤのリム落ちを喫して18秒程度タイムを失ったことにより、総合5位へと後退しました。その結果ヌービルが総合2位、2番手タイムのパヤリが総合3位、エバンスが総合4位に順位を上げました。今大会最長となる26.24kmのステージ、アマランテの2走目となるSS17では、大雨の中オジエが2番手タイムのマールティンシュ・セスクス(Mスポーツ・フォード)に11.2秒という大差をつけベストタイムを記録。総合2位ヌービルとの差を3.9秒から16秒へと大きく拡げました。また、このステージでは3番手タイムのソルベルグがエバンスを抜き総合4位に順位を上げました。オジエは午後のループ最後の山岳ステージとなったSS18でもベストタイムを記録。そして迎えたデイ3最終のSS19、豪雨により非常にマディなコンディションとなったロウサダのスーパーSSを、ソルベルグに次ぐ2番手タイムで走破したオジエは、総合2位ヌービルとの差を21.9秒に拡げ首位で一日を締めくくりました。また、このステージで3番手タイムだったパヤリは、ヌービルと3.9秒差の総合3位、ソルベルグはパヤリと23.8秒差の総合4位、エバンスはソルベルグと8.6秒差の総合5位、勝田は総合6位のアドリアン・フォルモー(ヒョンデ)と11.5秒差の総合7位でデイ3を終えました。

サポート選手権のWRC2では、GR Yaris Rally2をドライブするテーム・スニネン(フィンランド)が激しい首位争いを経て0.9秒差でトップに立ち、総合でも10位に順位を上げました。また、同じくGR Yaris Rally2で出場のローぺ・コルホネン(フィンランド)は3位、総合13位に。TGR WRCチャレンジプログラムのドライバーとしてGR Yaris Rally2で出場の山本雄紀は、デイ2最後のSS10でタイヤにダメージを負いRally2クラス25位まで順位を下げましたが、デイ3では速さを示し挽回。SS14ではRally2クラス3番手、SS18ではクラス6番手のタイムを出すなどして大きく順位を上げ、Rally2クラス11位でデイ3を終えました。

<<ユハ・カンクネン (チーム代表代行)>>
雨でぬかるんだコンディションの中、本当に厳しい一日でしたが、チーム全員が素晴らしい仕事で乗り切ってくれました。このような状況でも、ドライバーたちを信頼していますし、彼らも自分たちが何をすべきか分かっているので、彼らの走りを見守るのはそれほどストレスになりません。もちろん、このようなコンディションでは誰にでも小さなミスは起こり得ますが、彼らはよくやってくれました。セブは経験豊富なチャンピオンですし、どのようなコンディションでもどう走ればよいか心得ています。彼は少しリードを広げましたが、非常に良い戦いでした。ヒョンデもすぐ後ろに迫っており、皆にとって見応えのある好勝負となっているので、明日も非常に興味深い戦いになるでしょう。

<<エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)>>
今日はありとあらゆるコンディションに遭遇した一日でした。雨が降るとグリップが非常に不安定になることは分かっていましたが、まさにその通りでした。今日の午後、特にアマランテのステージでの走りは自分としては非常に残念でした。ブレーキング時に自信を持てず、あのコンディションで本来できるはずの走りができず本当に悔しい気持ちでした。今夜は明日に向けて改善点を探し、できる限り多くのポイントを獲得できるように頑張ります。

<<セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)>>
全体的には良い一日でした。午前中は順調でしたが、最後のステージで十分なリスクを取らなかったために大きくタイムを失ってしまいました。ミッドデイサービスで雨仕様に振ったセットアップに変更したところ、午後の走行ではそれがはるかにうまく機能しました。アマランテはクレイジーなコンディションになりましたが、後続との差が非常に小さかったので、良い走りをしてリスクも冒さなければならないと心得ていました。少しギャップを築くことができましたが、明日もトリッキーな天候になる可能性があり、プッシュし続けなければならないので、安心できるほどの差ではありません。

<<オリバー・ソルベルグ (GR YARIS Rally1 99号車)>>
非常にトリッキーな一日でした。午前中は総合4位からトップに立つことができて最高でしたが、午後はトップから再び4位に後退してしまいました。午後2本目のステージでパンクに見舞われたのは残念でしたし、その後は狭い場所でハーフスピンを喫し、バックしなければならないなど苦しい展開でした。それでも明日もまだ長い一日が待っていますし、天候も不安定になるかもしれないので、できるだけ多くのポイントを獲得できるように、最後まで頑張り続けます。

<<勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)>>
今日は、全体的に昨日よりは良かったのですが、コンディションはまったく異なりました。それでもクルマのフィーリングは昨日よりずっと良く、タイムも大幅に改善しました。とにかくクレバーに走り、明日に向けてさらに良くするための要素を見つけようと心がけました。泥や水たまりなどケニアのような場所もありましたが、比較的クリーンに走り抜けることができました。明日も同じようにトリッキーなコンディションになるかもしれませんが、できればフォルモーをつかまえたいと思っています。

<<サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)>>
今日はステージ優勝で最高のスタートを切ることができました。午前中はコンディションが比較的安定していて、概ね良い走りができました。しかし午後になると激しく雨が降り、路面が非常に滑りやすくなるなどコンディションは一気に厳しくなりました。それでもトラブルを避け、安定した速さを維持することができました。今日はクリーンな走りで3位につけ、2位との差も少し縮めることができたので満足していますが、明日はティエリーをキャッチしたいと思います。

<<ラリー・ポルトガル デイ3の結果>>
1 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1) 3h09m13.3s
2 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +21.9s
3 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +25.8s
4 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (トヨタ GR YARIS Rally1) +49.6s
5 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +58.2s
6 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +1m23.8s
7 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m35.3s
8 ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ (ヒョンデ i20 N Rally1) +3m44.7s
9 マールティンシュ・セスクス/レナールス・フランシス (フォード Puma Rally1) +6m47.7s
10 テーム・スニネン/ヤンニ・フッシ (トヨタ GR Yaris Rally2) +9m17.8s
(現地時間5月9日19時45分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

<<明日のステージ情報>>
ラリー最終日となる5月10日(日)のデイ4は、サービスパークの東北エリアで「ヴィエイラ・ド・ミーニョ」と、ビッグジャンプで知られる「ファフェ」の2本のステージを、サービスなしで各2回走行。最終ステージのSS23ファフェ2は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが付与される「パワーステージ」に指定されています。4本のステージの合計距離は65.56km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は368.36kmが予定されています。

33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
セバスチャン・オジエ
セバスチャン・オジエ
99号車(オリバー・ソルベルグ、エリオット・エドモンドソン)
99号車(オリバー・ソルベルグ、エリオット・エドモンドソン)
18号車(勝田 貴元、アーロン・ジョンストン)
18号車(勝田 貴元、アーロン・ジョンストン)
5号車(サミ・パヤリ、マルコ・サルミネン)
5号車(サミ・パヤリ、マルコ・サルミネン)
GEN2 山本雄紀、ジェームス・フルトン
GEN2 山本雄紀、ジェームス・フルトン

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