WRC 第8戦 アクロポリス・ラリー・ギリシャ デイ2 一日を通しての戦いが中央ギリシャの荒れた未舗装路でスタート
オジエが総合2位、勝田が総合6位、エバンスが総合7位につける

2026.06.27(土)- 5:20配信

6月26日(金)、2026年FIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦アクロポリス・ラリー・ギリシャの競技2日目デイ2が、中央ギリシャのイテアを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 1号車)が総合2位に、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合6位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合7位に、TGR-WRT2からエントリーのサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)が総合10位につけました。なお、オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(99号車)は、コースオフによりデイリタイアとなりました。

1号車(セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ)
1号車(セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ)

木曜日の夜、アテネ郊外エリニコン・スポーツ・パークでのスーパーSSでスタートしたアクロポリス・ラリーは、26日(金)の朝から中央ギリシャのグラベル(未舗装路)ステージで本格的な戦いが始まりました。早朝、コリントス湾に面したイテアに停泊していたフェリーから下船したラリーカーは、船着き場に設けられたパルクフェルメ(車両保管場)に移動。朝8時半にパルクフェルメが解除されると、順次山岳地帯のステージへと向かいました。デイ2は朝から青空が広がり、気温もかなり上昇。クルマ、タイヤ、選手にとって非常に厳しい走行環境になりました。路面は一日を通してドライコンディションが保たれ、道の表面はルースグラベルやルースストーンに覆われ、出走順が早いドライバーたちは十分なグリップが得られず大きなハンデを負うことに。また、金曜日は6本合計129.22kmのステージのうち、1本しか走行しないステージが4本設定されていたことも、出走順が早いドライバーたちにとっては不利に働きました。

デイ2オープニングのSS2では、デイ1で首位に立ったオジエが3番手タイムを記録。しかし、ドライバー選手権5位により出走順5番手のオジエよりも後方から出走したライバルたちが、前走車によってクリーニングされた路面で好タイムを記録したことで、オジエは総合3位に後退しました。このステージでは、選手権4位で出走順4番手のパヤリが、5番手タイムで順位をひとつ下げ総合5位に。選手権首位のエバンスは出走順トップで、選手権2位の勝田は2番手でステージに臨んだ結果、路面のクリーニングを担い大きくタイムをロス。勝田は総合2位から総合9位に、エバンスは総合6位から総合10位へと順位を下げました。また、デイ1で総合5位につけていたソルベルグは、ステージの途中でタイヤの空気が抜け始め、大きくタイムを失い総合29位に後退しました。

続くSS3でオジエは総合3位を堅持し、パヤリは総合4位に順位を上げました。また、勝田は総合8位に、エバンスは総合9位にポジションをアップ。SS4ではオジエがベストタイムを記録し、首位のティエリー・ヌービル(ヒョンデ)と11秒差の総合2位に順位を上げました。一方、パヤリは技術的な問題が発生したことで一時的にクルマを止めたため、総合7位に後退しました。

リヴァディアでの20分のリモートサービスを経て始まった午後のループは、1本目のSS5でオジエが2番手タイムを記録。首位ヌービルとの差を9.3秒に縮めました。一方、パヤリはダメージを負ったタイヤの交換作業で2分程度を失い、総合15位に後退。その結果、勝田が総合7位に、エバンスが総合8位に順位を上げ、じわじわと順位を挽回していたソルベルグは総合11位に。SS4の再走ステージとなるSS6でもオジエは2番手タイムを記録。再走ステージとなり出走順の不利が若干軽減された勝田は3番手タイムで総合6位に、エバンスは6番手タイムで総合7位に、ソルベルグは総合9位に順位を上げました。デイ2の最終ステージとなるSS7でもオジエは2番手タイムを刻み、首位ヌービルと9.7秒差の総合2位で長い一日を終えました。また、勝田は総合6位、エバンスは総合7位と、一日を通して不利な出走順で走行しながらも、明日以降さらに上の順位を狙える順位でデイ2を締めくくりました。パヤリは、SS7で4番手タイムを記録するなどして追い上げ、総合10位まで挽回しました。しかし、ソルベルグはSS7でコーナリングラインが脹らみバンクでスタック。残念ながら脱出することができずデイリタイアを余儀なくされました。しかしクルマに大きなダメージはないため、明日のデイ3で再出走します。

TGR WRCチャレンジプログラムの山本雄紀は、コ・ドライバーのジェームス・フルトンと共にGR Yaris Rally2で力強いパフォーマンスを発揮。SS3でWRC2クラス5番手、SS5でクラス4番手のタイムを記録するなど何本かのステージで速さを示しました。しかしタイヤにダメージを負い交換作業を2回行ったことで大きくタイムを失い、WRC2クラス13位で一日を終えました。なお、WRC2ではGR Yaris Rally2をドライブするアレハンドロ・カチョンがクラス3位につけています。

<<ユハ・カンクネン (チーム代表代行)>>
事前に予想していたように、我々にとってはかなり厳しい一日でした。セブはチームメイトよりも少し有利な出走順を最大限に活かし、良い走りを見せてくれましたし、明日以降の戦いに向けて良い順位につけています。エルフィンは出走順トップで走る方法を知っていますし、ミスもなかったので、そのことからも今日のステージのクリーニング効果がいかに大きかったかがよく分かります。貴元も出走順2番手ながら良いタイムを出しましたし、サミも何度かトラブルに見舞われてタイムを失うまでは順調でした。オリバーのミスは残念でしたが、より慎重な走りを心がけると、このようなことも起こり得るので、彼が適切なバランスを見つけられるようにサポートする必要があります。

<<エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)>>
今日は出走順がトップだったので、厳しい一日になることは分かっていましたが、予想以上に過酷な一日でした。何本かのステージでは路面のクリーニング効果が極めて顕著でした。今年は非常に乾燥しており、昨年と比べて岩が多く、タイヤの摩耗に厳しい路面のステージからラリーが始まったため、私たちがその影響を受けたことは明らかです。明日もまた、皆にとって厳しい一日になると思うので、引き続き全力を尽くすのみです。

<<セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)>>
路面を覆うルースグラベルの量の多さを考えれば、チームにとって難しい一日になることは明らかでした。少なくともチーム内ではベストな出走順だったので、それを最大限に活かそうとしました。いくつかのセクションでは、私たちよりも後方からスタートしたドライバーたちがかなり速い場面もありましたが、全体としては満足できる結果だと思います。良いリズムで走ることができましたし、タイヤに厳しいステージでもトラブルを回避することができました。今のところ計画通りに進んでいますが、この調子を維持し続けなければなりません。

<<オリバー・ソルベルグ (GR YARIS Rally1 99号車)>>
予想以上にタフな一日でした。今朝最初のステージでパンクをしてしまったのは不運でしたし、その後はとにかくトラブルを避けることだけを考えていました。そして今日の最後のステージでは、右コーナーで大きく外側に膨らんでしまい、路肩に乗り上げてしまいました。そこで後退しようとしたらギヤボックスを壊してしまい、身動きが取れなくなってしまいました。序盤の出来事の後は無理に攻めていなかっただけに、本当に悔しいです。最近は苦戦が続いていますが、この状況を理解して改善に努め、前進するしかありません。

<<勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)>>
今日は全体的にクリーンな走りができた一日でした。タイヤマネージメントに最善を尽くしましたが、残念ながら何度かダメージを負ってしまいました。ただし、このような非常に過酷なコンディションでは、そういうことも起こり得ると理解しています。出走順が2番手だったことを考えれば、今夜の総合6位はかなり良い結果だと思います。もちろん、さらに良い結果を出せた可能性もありますが、もっと悪い結果になっていた可能性もあります。現実的に考えて、明日は自分たちの前の2台をキャッチすることを目指しつつ、このようなラフなラリーでは何が起こるかわからないので、トラブルを避けるように努めるつもりです。

<<サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)>>
午前のループは良い走りができたステージも何本かあり、出走順を考えればペースはかなり良かったと思います。トラブルを避けようとしながらも、まずまずの走りができていると感じられていたのですが、残念ながらトラブルに見舞われ、トータルで約2分を失ってしまいました。現実的には優勝争いから脱落してしまいましたが、まだ2日間の長い戦いが残っています。最後まで何が起こるかわかりませんので、とにかく走り続けるのみです。

<<アクロポリス・ラリー・ギリシャ デイ2の結果>>
1 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) 1h26m48.2s
2 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1) +9.7s
3 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +42.4s
4 ジョシュ・マッカーリーン/オーエン・トレーシー (フォード Puma Rally1) +1m10.1s
5 マールティンシュ・セスクス/レナールス・フランシス (フォード Puma Rally1) +1m16.9s
6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m33.2s
7 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +2m08.4s
8 ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ (ヒョンデ i20 N Rally1) +2m49.5s
9 アンドレアス・ミケルセン/ヨルン・リステルード (シュコダ Fabia RS Rally2) +3m10.6s
10 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +3m13.1s
29 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (トヨタ GR YARIS Rally1) +12m36.6s
(現地時間6月26日20時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

<<明日のステージ情報>>
競技3日目となる27日(土)のデイ3は、ルートラキのサービスパークを中心に、コリントス運河によってギリシャ本土と隔てられたペロポネソス半島で、6本のステージをミッドデイサービスを間に挟んで走行。そのうちSS9「コリネス」とSS10/13「メナロ・マウンテン」はWRCでは初走行のステージとなり、SS8/12「ギムノ」とSS11「ケファラリ」は2013年大会以来初めて使われます。また、SS9およびSS11は1回のみの走行となります。6本のステージの合計距離は108.69km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は734.31kmが予定されています。

33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
セバスチャン・オジエ
セバスチャン・オジエ
99号車(オリバー・ソルベルグ、エリオット・エドモンドソン)
99号車(オリバー・ソルベルグ、エリオット・エドモンドソン)
18号車(勝田 貴元、アーロン・ジョンストン)
18号車(勝田 貴元、アーロン・ジョンストン)
5号車(サミ・パヤリ、マルコ・サルミネン)
5号車(サミ・パヤリ、マルコ・サルミネン)

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