WRC 第8戦 アクロポリス・ラリー・ギリシャ デイ3 オジエが首位との差を縮めて総合2位をキープ
勝田は総合6位から総合3位へと大きく順位を上げる

2026.06.28(日)- 7:00配信

6月27日(土)、2026年FIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦アクロポリス・ラリー・ギリシャの競技3日目デイ3が、ルートラキのサービスパークを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 1号車)が総合2位を守り、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は総合3位に、TGR-WRT2からエントリーのサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は総合6位にポジションアップ。エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合7位に、前日のデイリタイアから再出走したオリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(99号車)は総合21位につけています。

1号車(セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ)
1号車(セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ)

アクロポリス・ラリーのデイ3は、ルートラキのサービスパークの西側に位置するペロポネソス半島で、6本のステージをサービスを間に挟んで走行。SS9「コリネス」とSS10/13「メナロ・マウンテン」はWRCでは初めて使用され、SS8/12「ギムノ」とSS11「ケファラリ」は2013年大会以来の走行となりました。デイ3は6本のステージのうち最初の4本、合計74.08kmを1セットのタイヤで走行する、今大会でもっとも長いループに。その4本のうちSS9とSS11は1回のみの走行となり、サービス後の2本はいずれも再走ステージとなりました。土曜日も朝から青空が広がり路面は大部分がドライ。しかし、木に覆われた一部のセクションは、数日前に降った雨により非常にマディなコンディションでした。

デイ2で首位ティエリー・ヌービル(ヒョンデ)と9.7秒差の総合2位につけたオジエは、出走順が前日の5番手から11番手に後退したことにより、グラベル(未舗装路)クリーニングの不利が低減。オープニングのSS8でベストタイム、SS9で2番手タイムとヌービルを上回ったことにより、差を4.9秒まで縮めました。続くSS10ではヌービルがベストタイムでオジエは1.4秒差の2番手タイム。SS11ではオジエがベストタイムでヌービルは2.6秒差の2番手タイムとなり、4本のステージが終了した時点での差は3.7秒となりました。

ルートラキでのサービスを経て始まった午後のセクションは、SS8の再走となるSS12「ギムノ2」が、路面コンディションの大幅な悪化によりスタート地点が4.5km奥へと移動、ステージ距離が短縮されました。このステージではヌービルが、2番手タイムのオジエに7.1秒差をつけるベストタイムで、ふたりの差は10.8秒に拡がりました。しかし、一日の最後のSS13ではオジエが、3番手タイムのヌービルに6.7秒差をつけるベストタイムで反撃。首位ヌービルと総合2位オジエの差は4.1秒となり、デイ2の終了時点から5.6秒縮まりました。

ドライバー選手権2位につける勝田は、デイ2では出走順が2番手だったことにより、グラベル路面のクリーニングによる影響を受け大きくタイムをロス。それでも総合6位につけたことで、デイ3では出走順が7番手となりました。勝田はオープニングのSS8では5番手タイムで総合5位、SS9では4番手タイムで総合4位と、確実に順位を上げていきました。その後もSS10で4番手タイム、SS11で5番手タイムと好調を維持し、サービス直後のSS12では3番手タイムを記録。総合3位につけていたライバルがタイヤのトラブルで大きくタイムを失ったこともあり、総合3位に順位を上げました。そして、デイ3最終のSS13を5番手タイムで走りきった勝田は、総合2位のオジエと2分12.9秒差、総合4位のアドリアン・フォルモー(ヒョンデ)と43.6秒差の総合3位で一日を終えました。

デイ2で一時総合4位につけるも、技術的な問題とタイヤのダメージでタイムを失い総合10位まで順位を下げていたパヤリは、デイ3でも出走順が4番手と変わらず。少なからず路面クリーニングの影響を受けました。それでも4、5番手のタイムを出すなどして順位を挽回し、総合6位でデイ3を走破しました。

ドライバー選手権首位のエバンスは、デイ2で出走順がトップだったことにより、誰よりも大きく路面クリーニングの影響を受け、総合7位となりました。しかしデイ3では出走順が6番手となったことでペースが上がり、3〜6番手のタイムを記録。SS12が終了した時点で、総合4位のライバルと4秒差の総合5位につけていました。ところが、一日の最後のSS13でタイヤにダメージを負い交換作業により大きくタイムロス。総合7位で一日を終えました。

デイ2最後のステージでコースオフを喫しデイリタイアとなったソルベルグは、デイ3で再出走。出走順3番手となり不利な路面コンディションでの戦いとなりましたが、それでも前日の総合28位から、総合21位まで順位を挽回しました。

TGR WRCチャレンジプログラムの山本雄紀は、デイ3でもコ・ドライバーのジェームス・フルトンと共にGR Yaris Rally2で力走。7、8番手のタイムを記録するなどして、前日よりも3つ順位を上げWRC2クラス10位につけています。

<<ユハ・カンクネン (チーム代表代行)>>
我々のチームにとっては良い土曜日でした。またしてもタイヤにとっては過酷で摩耗が厳しい一日でしたが、セブは今日も素晴らしい走りを見せてくれました。ヌービルも非常に速かったので、明日は彼らの間で見応えのある戦いが繰り広げられるはずです。貴元も総合3位に順位を上げ、またしても非常に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。エルフィンもタイヤ交換を余儀なくされるまでは、貴元と共にトップ4に入っていた可能性がありましたが、このラリーではよくあることです。明日はセブが優勝を争い、他のドライバーたちはサンデーポイントを狙うことになるでしょう。チームとして、できるだけ多くのポイントを獲得できるように全力を尽くします。

<<エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)>>
今日はかなり順調に進んでいました。よりクリーンなコンディションの道を良いリズムで走ることができ、順位も上がっていました。しかし、残念ながら最後のステージでパンクをしてしまいました。衝撃を受けた直後に突然空気が抜け、停止してタイヤを交換せざるを得ませんでした。おかげで今日のスタート時点の順位まで戻ってしまったので、明日はまた一からやり直さなければなりません。もちろん出走順は決して楽なものではありませんが、自分たちにできる限りの戦いをするつもりです。

<<セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)>>
私たちにとっては良い一日だったと思います。走りやすい道もあれば、荒れた路面を何とか乗り切ることに専念しなければならない道もありました。最後のステージではプッシュするつもりでしたが、そこで多くのドライバーがトラブルに見舞われているのを見て、少し不安になりました。それでもまずまずのリズムを保ち、明日に向けて勝負をできる位置につけることができました。ここまでの走りには満足していますが、最も重要なのは明日です。最高の結果を手に入れ、ボーナスポイントも獲得しなければなりません。今日と同じアプローチで臨み、結果を見守りたいと思います。

<<オリバー・ソルベルグ (GR YARIS Rally1 99号車)>>
昨日の残念な出来事にがっかりした後、今日は再びフィーリング感覚を取り戻し、自信を築くことに集中しました。もちろん、自分たちのスタート順から何か特別なことを成し遂げるのは難しいと分かっていましたが、少なくとも今日はクリーンに走り切ることができました。明日も路面のクリーニング作業を多く担うことになるでしょうが、ベストを尽くし、少しでもポイントを獲得できるように試してみたいと思います。

<<勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)>>
今朝の最初の目標は、前を走る2台をキャッチすることでしたが、2本のステージでそれを達成できました。その後はパンクのリスクをうまくマネージメントすることに集中しましたが、かなり良い仕事ができましたし、トラブルなく一日を終えることができました。今夜総合3位につけられたのは良かったですが、明日のステージは今日よりもさらに荒れているかもしれません。まだ何が起こるかわからないので、問題なく完走することに集中します。

<<サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)>>
今日はこれ以上できることはあまりなかったと思います。いくつかのステージではかなり安定したペースで走ることができましたが、そうでなかったステージもありました。しかし、これは主にコンディションによるもので、昨日のトラブルによって出走順があまり良くなかったからだと思います。他のドライバーたちがトラブルに見舞われたことで順位をいくつか上げることができましたし、それによって出走順も良くなるので、明日はさらにポイントを獲得できるチャンスがあると思います。

<<アクロポリス・ラリー・ギリシャ デイ3の結果>>
1 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) 2h40m18.7s
2 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1) +4.1s
3 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +2m17.0s
4 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +3m00.6s
5 ジョシュ・マッカーリーン/オーエン・トレーシー (フォード Puma Rally1) +3m01.6s
6 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +4m38.3s
7 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +4m43.1s
8 ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ (ヒョンデ i20 N Rally1) +5m17.8s
9 アンドレアス・ミケルセン/ヨルン・リステルード (シュコダ Fabia RS Rally2) +5m54.6s
10 ロバート・ヴィルヴェス/ヤッコ・ヴィッロ (シュコダ Fabia RS Rally2) +6m08.5s
21 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (トヨタ GR YARIS Rally1) +14m25.4s
(現地時間6月27日21時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

<<明日のステージ情報>>
ラリー最終日となる28日(日)のデイ4は、ルートラキのサービスパークを中心に、サービスパークの東から北にかけてのエリアで2本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。そのうち最終のSS17「ルートラキ2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが付与される「パワーステージ」に指定されています。4本のステージの合計距離は84km。リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は211.45kmとなります。

33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
セバスチャン・オジエ
セバスチャン・オジエ
99号車(オリバー・ソルベルグ、エリオット・エドモンドソン)
99号車(オリバー・ソルベルグ、エリオット・エドモンドソン)
18号車(勝田 貴元、アーロン・ジョンストン)
18号車(勝田 貴元、アーロン・ジョンストン)
5号車(サミ・パヤリ、マルコ・サルミネン)
5号車(サミ・パヤリ、マルコ・サルミネン)

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