7月31日(金)、2026年FIA世界ラリー選手権(WRC)第10戦ラリー・フィンランドの競技2日目デイ2が、ユヴァスキュラのサービスパークを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(GR YARIS Rally1 1号車)が首位に立ち、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合2位に、TGR-WRT2からエントリーのサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)が総合3位に、オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(99号車)が総合4位に、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合8位につけました。
ラリー・フィンランドのデイ2は、サービスパークの北側から東側にかけての森林地帯で、4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走り、一日の最後にはユヴァスキュラの市街地でスーパーSSを走行。9本のステージの合計距離は127.72kmと、4日間で最長の一日でした。午前中のステージは全体的に爽やかな青空の下で行われましたが、午後は次第に天気が下り坂となり、SS7の途中から雨が強く降り始め、SS8の路面は完全なウェットに。コンディションは刻々と変わり、出走タイミングにより大きな不利益を被ったドライバーも少なくありませんでした。
前夜のスーパーSSでエバンスと3番手タイムを分け合ったオジエは、2021年以来久々にコンビを組んだ盟友イングラシアと共にデイ2オープニングのSS2でベストタイムを記録し、首位に立ちました。オジエはさらにSS4とSS5でもベストタイムをマークし、午前のループが終了した時点で総合2位のアドリアン・フォルモー(ヒョンデ)に5.3秒のリードを築きました。一方、前戦ラリー・エストニアでWRC初優勝を果たしたパヤリは、SS3でベストタイムを記録。フォルモーと激しい総合2位争いを繰り広げ、2.7秒差の総合3位で午前中のループを終えました。
ミッドデイサービスを経て始まった午後のループでは、SS6でパヤリが再びベストタイムを記録。首位オジエと5.4秒差の総合2位に順位を上げました。続くSS7はステージ開始後に強い雨が降り始め、出走順トップのエバンスがベストタイムを、出走順2番手の勝田が2番手タイムを、出走順3番手のパヤリが3番手タイムを記録。選手権リーダーとして、ドライコンディションのグラベルラリー数戦では多くの不利益を被ってきたエバンスが、今回は降雨のタイミングでようやくアドバンテージを得ました。このステージではパヤリが首位オジエとの差を3.3秒に縮め、エバンスは総合3位に、勝田は総合4位に順位を上げました。SS8では、前ステージで非常に激しい雨の中を走行したことで1分近い遅れをとったソルベルグがベストタイムを刻み、総合4位に復帰。エバンスはパヤリを抜いて総合2位に順位を上げ、首位オジエとの差は26.1秒となりました。首位のオジエは雨でトリッキーなコンディションとなったステージでは確実性重視の走りを続け、SS9で総合2位エバンスとの差は18.6秒に縮まりました。そして迎えたデイ2最終のスーパーSSでは勝田がティエリー・ヌービル(ヒョンデ)とベストタイムをシェア。0.3秒差の3番手タイムを記録したエバンスが首位オジエとの差を16.3秒に縮め、総合2位で一日を終えました。また、パヤリはエバンスと10.4秒差の総合3位に、ソルベルグはパヤリと14.6秒差の総合4位につけ、TGR-WRTのドライバーがトップ4を占めました。総合4位まで順位を上げていた勝田は、大雨に見舞われたSS8で極度の視界不良により2分以上の遅れをとり、総合7位のジョシュ・マッカーリーン(Mスポーツ・フォード)と1.7秒差の総合8位でデイ2を終えました。
サポート選手権のWRC2では、GR Yaris Rally2で出場するローぺ・コルホネン(フィンランド)が2位に、テーム・スニネン(フィンランド)が3位に、TGR WRCチャレンジプログラムの山本雄紀が6位に、同じくTGR WRCチャレンジプログラムのヤスパー・ヴァヘル(エストニア)が7位につけています。山本は午後のループでWRC2カテゴリー5番手タイムを2回記録するなど、上り調子で金曜日のステージを走り終えました。なお、GR Yaris Rally2で出場のTGR-WRTチーム代表ヤリ-マティ・ラトバラは、WRC2にはエントリーしていませんが、Rally2車両のRC2クラスではコルホネンに次ぐ3位につけています。
<<ユハ・カンクネン (チーム代表代行)>>
今日は、特に天候面で非常にドラマチックな一日でした。乾いた路面に大量の雨が降り注ぎ、既にかなり轍ができていたので路面が水浸しになるといったような光景を、私はラリー・フィンランドでこれまで見たことがないかもしれません。午後の2本目のステージでは、スタート順のお陰で我々のほとんどのドライバーが比較的乾いた路面を走ることができました。運が良かったのかもしれません。ただしオリバーはかなりタイムを失ってしまい、続く2本のステージでドライバーたちはさらに激しい雨に見舞われました。それでも彼らの走りにはとても満足していますし、特にセブは素晴らしい走りを見せてくれました。明日はコンディションが回復し、再び全開で走ることができるでしょう。
<<エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)>>
今朝はまずまずのスタートを切ることができました。コーナーごとにグリップは大きく変わりましたが、ドライビングにはかなり手応えが感じられました。その後、午後から雨が降り始めましたが、2本目のステージではコンディションが悪化する前に走り、アドバンテージを得ることができました。その次のステージではスタート直後にかなり激しい雨が降り始め走行が困難でしたが、多くのドライバーにとって厳しい午後だったので、この順位で終えられたことを嬉しく思います。セブの走りは一日を通して素晴らしく、彼との大きなギャップを埋めるのは大変ですが、ラリーはまだ序盤なので、ベストを尽くし続けるのみです。
<<セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)>>
このようなラリーは、通常ごく僅かなタイム差で勝負が決まるので、今朝は攻めのプランでスタートしました。最初から良いリズムに乗ることが重要で、午前中は好調でしたが、それでもかなりの接戦でした。午後になって雨が降り始めると状況は一変しました。そこからはタイムロスを最小限に抑えつつ、そのようなコンディションで生き残ることに集中しましたが、リードを広げることができたので、うまく対処できたと思います。非常にポジティブなことですが、他のドライバーもプッシュしてくると思いますし、週末を通して激しい戦いが続くでしょう。
<<オリバー・ソルベルグ (GR YARIS Rally1 99号車)>>
かなりクレイジーな一日でした。午前中はなかなかパーフェクトなフィーリングが得られなかったので、無理をせず上位争いに食い込むように努めました。午後はだいぶ走りやすくなったのですが、直後に土砂降りの雨に見舞われました。降り始めたタイミングと、最も激しく降った時間帯については少しアンラッキーだったと思いますが、その後速さを発揮して挽回することができました。今日の結果にはかなり満足していますし、まだ何が起こるかわからないので戦い続けます。
<<勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)>>
フラストレーションの溜まる一日でした。午前中は自信を持つことができず苦労しましたが、チームと協力してセッティングを大きく変更した結果、午後はクルマのフィーリングが格段に良くなりました。かなり大きな進歩でした。しかし、残念ながら午後のループの3本目でフロントウインドウが曇り、前がほとんど見えなくなってしまいました。コースアウトしないことを最優先したため2分以上もタイムを失ってしまいました。かなり不運だったと思いますが、まだ2日間残っているのでプッシュし続けます。
<<サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)>>
午前中のループはまずまずでしたが、まだ改善の余地があったので、午後のループに向けてさらにレベルを上げようと試みました。午後最初のステージではベストタイムを記録し、雨が降り始めた2本目のステージでもセブとの差を数秒まで縮めることができました。しかし、3本目のステージで状況は一変しました。どのドライバーにとっても本当に厳しいステージでしたが、自分たちは何らかの理由で視界が著しく悪化し、タイムをかなり失ってしまいました。それでも依然として表彰台圏内に留まっていますし、戦いはまだ続いています。
<<ラリー・フィンランド デイ2の結果>>
1 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ GR YARIS Rally1) 1h03m47.4s
2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +16.3s
3 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +26.7s
4 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (トヨタ GR YARIS Rally1) +41.3s
5 マールティンシュ・セスクス/レナールス・フランシス (フォード Puma Rally1) +1m04.9s
6 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +1m24.0s
7 ジョシュ・マッカーリーン/オーエン・トレーシー (フォード Puma Rally1) +2m29.0s
8 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +2m30.7s
9 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +2m56.2s
10 ロバート・ヴィルヴェス/ヤッコ・ヴィッロ (シュコダ Fabia RS Rally2) +3m08.7s
(現地時間7月31日20時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)
<<明日のステージ情報>>
競技3日目となる8月1日(土)のデイ3は、サービスパークの南西エリアで「パルッコラ」「パイヤラ」「バスティラ」「レウストゥ」という定番の4本のステージを、ユヴァスキュラでのミッドデイサービスを挟んで各2回走行。パイヤラとバスティラについては進行方向が以前と逆になります。8本のステージの合計距離は125.70kmと非常に長く、リエゾン(移動区間)を含めた一日の総走行距離は595.62kmとなります。
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