9月12日(土)、2026年FIA世界ラリー選手権(WRC)第12戦「ラリー・チリ・ビオビオ」の競技2日目デイ2が、チリ中南部ビオビオ州のコンセプシオンのサービスパークを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のオリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(GR YARIS Rally1 99号車)が首位を、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合2位を守りました。また、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(1号車)は総合3位に順位を上げ、TGR-WRT2からエントリーのサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は総合5位に、前日のデイリタイアを経て再出走した勝田貴元/ジェームス・フルトン組(18号車)は総合38位につけています。
ラリー・チリ・ビオビオのデイ2は、戦いの舞台がビオビオ川の西側へと移動。ビオビオ川と太平洋に挟まれたエリアで、前年大会と同じ3本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行し、6本のステージの合計距離は139.2kmと、3日間で最長の一日でした。デイ2は早朝気温が摂氏10度を下まわるなど寒い朝となりましたが、好天に恵まれ路面は概ねドライ。ステージは全体的にデイ1よりも道幅が広く、タイヤの摩耗に非常に厳しい路面での戦いになりました。タイヤに大きな負担がかかることから、各ループの最後に設定された今大会最長となる28.31kmのSS9/12「マリア・ラス・クルセス」を走行する前に、各車はリフューエルゾーンで、使用済みのタイヤと置き換える形で、チームのサポートカーによって供給される、最大2本の予備タイヤに交換することが許されました。
デイ1で2本のベストタイムを記録して首位に立ったソルベルグは、タイヤをケアしながら安定した走行を続けつつ、要所要所でプッシュ。デイ2序盤のSS7、8では4番手タイムでしたが、午前中最後のSS9ではベストタイムを記録。総合2位につけるエバンスとの差は10.1秒と、デイ1終了時点でのタイム差まで戻して午前中のループを終えました。一方、デイ1で総合4位につけたオジエは、1.7秒先行する総合3位のアドリアン・フォルモー(ヒョンデ)と激しい順位争いを展開。SS7ではベストタイムを記録して総合3位に順位を上げ、続くSS8でもベストタイムをマーク。総合4位フォルモーとの差を4.2秒に拡げ、総合2位のエバンスとの差を2.1秒まで縮めました。しかし、午前中最後のSS9ではフォルモーに逆転を許し、1.9秒差の総合4位に後退しました。
ミッドデイサービスを経てスタートした午後の再走ループでは、1本目のSS10でオジエがこの日3回目のベストタイムを記録し、フォルモーを抜き総合3位に復帰。オジエは続くSS11もベストタイムで駆け抜け、フォルモーとの差を2.5秒に拡大。総合2位エバンスに0.3秒差と迫りました。そして迎えたデイ2最終のSS12では、ソルベルグがベストタイムを、エバンスが3.7秒差の2番手タイムを記録。ソルベルグは総合2位エバンスとの差を19.1秒まで拡げて一日を終えました。また、SS12で3番手タイムだったオジエは、総合4位のフォルモーに対するリードを10.7秒に拡大し、明日の最終日デイ3では、1.3秒先行するエバンスと、総合2位をかけて戦うことになります。
一方、デイ1で総合5位につけたパヤリは、デイ2の全6ステージを5番手タイムで走行。フォルモーと44.4秒差の総合5位で一日を終えました。また、デイ1でのデイリタイアから再出走した勝田は、トップ6タイムを何度も記録しながら、総合38位まで順位を挽回してデイ2を走り切りました。
デイ1最後のSS6でアクシデントに遭遇し、病院に搬送されたTGR WRCチャレンジプログラムの山本雄紀は、検査の結果、怪我はなかったため退院しました。一方、コ・ドライバーのトピ・ルフティネンは、椎骨2箇所と胸骨を骨折していましたが、土曜日に行われた手術は無事成功しました。チーム一同、彼の完全かつ早期の回復を願っています。
<<ユハ・カンクネン (チーム代表代行)>>
本当に良い一日でした。トップ4のドライバーたちは一日の大半で接戦を繰り広げましたが、最終的に我々は今朝スタートした時よりも良いポジションにつけることができました。チーム全員が素晴らしい仕事をしてくれたと思います。オリバーは今朝、エルフィンのプレッシャーにうまく対応し最終的にリードを広げました。また、エルフィンも午後は素晴らしい走りを見せ、非常に速かったセブを抑え込みました。サミは速さを発揮しきれませんでしたが、それでも賢明なドライビングを続けています。そして、出走順が1番手だったにも関わらず、貴元が良いタイムを出してくれたことをとても嬉しく思います。
<<エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)>>
今日はまずまずでしたが、さらに良い一日にできたはずです。ミスはありませんでしたが、オリバーを牽制し、今夜の目標としていたタイム差を維持するためには、限界まで攻め切れなかったかもしれません。いくつかのステージで走りのリズムがあまり良くなかったか、タイヤの摩耗に厳しいステージでのタイヤマネジメントが慎重すぎたのかもしれません。いつものように最終日も最後まで戦い続け、できるだけ多くのポイントを獲得できるように頑張ります。
<<セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)>>
全体的には満足できる一日でした。全力を尽くし、両ループの最初の2ステージでベストタイムを出すことができました。最後のステージは路面が最も乾いていて滑りやすく、加えて私たちの前からスタートするはずのクルマが数台リタイアしたため、クリーンなラインが十分できていませんでした。少しアグレッシブな走りをすることによって選択したタイヤを最大限活かすことができたと思いますし、今日は運転を楽しむこともできました。表彰台争いはまだ続いていますし、明日も長い一日なので、最後までプッシュし続けます。
<<オリバー・ソルベルグ (GR YARIS Rally1 99号車)>>
素晴らしい一日でした。今週末はここまで、リスクとリターンのバランス、タイヤのケア、プッシュすべきタイミングの見極めなど、良いバランスを見つけることができていると思います。今朝最初の2本のステージは少し慎重に走りすぎたかもしれませんが、3本目でタイムを取り戻すことができました。また、午後はリードを広げることができて良かったです。明日も引き続き難しい一日になると思いますが、しっかり準備を整え、良い仕事をして、最高の日曜日にしたいと思います。
<<勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)>>
昨日のハプニングの後、再び走れるようにしてくれたチーム、そしてサポートとアドバイスに感謝します。今はとにかくドライビングの感覚を取り戻すことに集中しています。出走順トップでステージに臨みグラベルを掃除しながら走るのは簡単ではありませんでしたが、今日のタイムはまずまずだったと思います。まだ改善の余地がありますし、より良いフィーリングを見つける必要がありますが、今のところ順調です。明日もこの調子で頑張り続けたいと思います。
<<サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)>>
自分たちにとっては、かなり難しい一日でした。今日の目標は上の順位の選手たちに追いつくことで、朝はわずか数秒の差でしたが、どういうわけか今回はそのためのペースがありませんでした。残念ですが、このスポーツでは時々こういうこともあります。なぜタイムを失ったのか理解することに努める必要がありますが、明日もプッシュを続け、多くのポイントを獲得できることを願っています。
<<ラリー・チリ・ビオビオ デイ2の結果>>
1 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (トヨタ GR YARIS Rally1) 2h17m09.5s
2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +19.1s
3 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1) +20.4s
4 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +31.1s
5 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m15.5s
6 エサペッカ・ラッピ/エンニ・マルコネン (ヒョンデ i20 N Rally1) +4m10.1s
7 ジョシュ・マッカーリーン/オーエン・トレーシー (フォード Puma Rally1) +5m18.2s
8 ヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン (ランチアYpsilon Rally2 HF Integrale) +6m54.6s
9 ロバート・ヴィルヴェス/ヤッコ・ヴィッロ (シュコダ Fabia RS Rally2) +7m52.6s
10 ガス・グリーンスミス/ヨナス・アンダーソン (トヨタ GR Yaris Rally2) +8m20.7s
38 勝田 貴元/ジェームス・フルトン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1h01m40.8s
(現地時間9月12日20時00分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)
<<明日のステージ情報>>
ラリー最終日となる9月13日(日)のデイ3は、デイ2と同様にサービスパークの南側、ビオビオ川と太平洋に挟まれたエリアが戦いの舞台となります。最終日はサービスの設定がなく、2本のステージを各2回走行。デイ2と同様、デイ3でも、リフューエルゾーンでの予備タイヤへの交換機会が設けられています。SS13/15はWRCでは初めて使用される新ステージとなり、SS14の再走となる最終のSS16「ビオビオ2」は今年も、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。4本のステージの合計距離は71.2kmと3日間でもっとも短く、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は314.66kmが予定されています。
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