WRC

2017シーズン インタビュー Vol.2

Jari-Matti Latvala

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team
ドライバー ヤリ-マティ・ラトバラ

“以前は安定感に欠けていたけど、今は違う。2018年はタイトルも可能だと思ってる”

「時間に正確な日本のチーム」

─あなたは日本のチームで初めて戦いました。日本人スタッフとの仕事はいかがでしたか?
「すごく良かったよ。例えば記者会見ひとつとってもうまく運営されていて、時間にも正確だ。日本の文化のそういうところが好きでね。他の国に行くと、あと5分、10分といった具合に遅れるからさ(笑)。時間に正確なのは大事なことだよ。あとは、チームにいるユキさん(ホスピタリティを担当している高橋由妃さん)の存在も大きかった。彼女は7年間もフィンランドに住んでいて、完璧なフィンランド語を話すし、もちろん日本語も話せる。彼女が日本人スタッフとの通訳をやってくれるから、すごく助かっているよ」

─18年は、新たにオット・タナクが加入します。チームの雰囲気は変わりそうですか?
「これまではドライバー全員がフィンランド人だったから、フィンランド語で会話ができていた。でも、これからはもっと英語を話すことになるだろうね(笑)。でも、言語が似ているから、エストニア人はフィンランド語を簡単に習得できるんだ。たぶんオットも少しくらいは分かるんじゃないかな。彼は他のドライバーが避けるようなリスクをあえて取ることができる。そして、自信に満ちていて恐れを知らない。とてもハートが強いドライバーだよ。それにとても落ち着いていて、エネルギーを無駄に使うようなことがないんだ」

─タナクとあなたでセッティングに違いが出そうですか?
「現時点では分からないね。でも、僕はエサペッカ(ラッピ)やユホ(ハンニネン)と、かなり近いセッティングで走っている。僕らの間でセッティングの違いはほとんどないんだ」

─それは同じ国の出身だからでしょうか?
「たぶんそうなんだろうね。説明が難しいんだけど、どんな時でも『違いが少ない』としか言いようがない。僕としては、マシンのセッティングが正しければ、どんなドライバーでも乗れると思っている。マシンが正しくセッティングされていないから、ドライバー間で差異が出てくるんじゃないかな。つまり、そういう時はマシンに問題があるということなんだ」

─18年、トヨタ、そしてあなたはタイトルを目指せるでしょうか。
「できると思う。今シーズンは多くのことを学んだ。次のシーズンに向けてエンジンは改善を進めているし、新しいサスペンションも投入される予定だ。マニュファクチャラーズ選手権を狙って戦えるチャンスはあると思う。僕個人としても、ドライバーズタイトルを狙わなければならない。確かに以前の僕は安定性に欠けていたけれど、いまは安定感がある。王座獲得も可能だと思っているよ」

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