火山帯の山岳地という起伏に富んだ地形を生かしたコースは、実は80年も前に建設され、今日まで基本的なレイアウトは変わらず「世界一過酷なコース」であり続けています。それ故、通常のサーキットでは見る事ができない規格外なセクションがあります。
その1つが「カラツィオラ カルッセル」。ニュルの北コースにある左に180度以上旋回する低速コーナーで、内側がコンクリートで舗装された斜面(バンク)になっています。なんと元々は排水溝だったのですが、その昔、ルドルフ・カラツィオラという選手が初めてコーナリングに利用したとされ、多くのドライバーが真似するようになり、その後に再舗装された際に公式に斜面付きのコーナーとなりました。斜面があるためイン側を通ってもある程度の速度を保って曲がる事が出来ますが、その反面、路面が水平ではなく非常にバンピーなため、車はいたる所を擦ってしまうリスクがあります。様々なアングルで写真が撮れるためカメラマンにも人気のあるロケーションの一つで、ニュルの代名詞的なコーナーですね。