86/BRZ Race 第7戦岡山 決勝
小河 諒選手が初優勝を飾る
「GAZOO Racing 86/BRZ Race」の第7戦決勝が、岡山国際サーキットで9月7日に開催された。
突然の降雨によりウエットコンディションからドライへと乾いていった難しい路面状況だった予選。そこから一転して、決勝は晴天の元で開催された。
ポールポジションのNo.700杉原直弥選手と2番手のNo.17若杉将司選手は、まずまずのスタートだったが、それ以上に好スタートを切ったのが3番手のNo.97小河諒選手。
アトウッドコーナーでNo.700杉原選手を抜きトップに立つ。その後方では、6番手スタートのN0.906阪口良平選手も好スタートを切っていて、2周目にはN0.17若杉選手を抜いて3位へとジャンプアップ。トップのNo.97小河選手は、4周目までに2位との差を2.4秒まで拡げたが、5周目に5番手争いでクラッシュが起き、車両回収のためにセーフティカーが導入される。
No.97小河選手の作ったギャップは、セーフティカーによって失われたが、それでも再スタートを成功させる。2番手は、No.700杉原選手を攻略したNo.906阪口選手に変わる。ペースが鈍ったNo.97小河選手をNo.906阪口選手が追う展開になったが、0.7秒差で逃げ切りGAZOO Racing 86/BRZ Race初優勝を飾った。
「序盤にトップに立ってレースをコントロールできたのは望みの展開だったのですが、セーフティカーが入ってしまい、それまでの貯金がなくなりました。でも、冷静に再スタートが切れて、その後にギャップも作れました。後半はタイヤが厳しくなり阪口選手に追い上げられましたが、何とか勝つことができました」と初優勝の喜びを語ってくれた。
次戦の第8戦は、2週間後の9月20日(土)、21日(日)に富士スピードウェイで開催される。
GAZOO Racingチャレンジプログラムの初回が岡山からスタート
初めてレースに参戦する人でも安心してエントリーできるシステムが、GAZOO Racingが今回の第7戦岡山国際サーキットラウンドから始めた「GAZOO Racingチャレンジプログラム」になる。
ドライビングレッスンと車両とメカニックをセットにしたレース参戦支援の内容になっていて、ドライバーは装備品のみを用意すれば簡単にレースに参加できる。
毎戦、2名限定で募集を行なっていて、参加が受理されるとレース前にドライビングレッスンを受講しレースに備えることができる。レース会場と同じ岡山国際サーキットで行なわれたドライビングレッスンは、まず参加者のドライビングスキルを確かめ、それに合わせてコースの特徴やライン取り、タイムを詰めるポイントのレクチャーを行なう。ドライビングレクチャーでレースマシンに慣れ、当日を迎えられるので安心感が高い。
今回参加したドライバーは「レースウィークは専属のメカニックがしっかりとサポートしてくれるので安心して参加できました。最初は、費用が高く感じましたが、実際に参加してみると、費用以上のサポートをしてもらいました」とレースを安心して楽しんでいて、今後もこのような機会があればエントリーしてみたいとのことだった。
自動車専門学校の生徒がメンテナンスする86が新たにシーズンエントリーを開始
多くのディーラーやレーシングガレージが参戦しているGAZOO Racing 86/BRZ Race。そこに新たに参加するのが専門学校を母体にした「埼玉自動車大学校μ86」になる。
埼玉自動車大学校は、自動車整備の技術や知識を身につけるための専門学校で、そこのモータースポーツ科に属している生徒が、授業の一環として86のレースカーをメンテナンスする。
過去にはシビックインターレースなどに参戦したことがあり、生徒はドライバーとして耐久レースなどに参加することもあるそうだ。レースに専門学校がエントリーする意義を聞くと、レースの独特の雰囲気は現場でないと味わえない。また、セッティングなどの専門的な知識を得ることができるとのことだった。
「埼玉自動車大学校μ86」のドライバーを務めるのは、同校の卒業生でスーパーGTなど多くのレース経験を持っている松本晴彦選手。「まだ、上位陣と争うまでの速さがないので、チームとしても個人としてももっとレースカーを知って、メカニックを務める生徒に表彰台をプレゼントしたい」と語っていた。