昨年9月の岡山で初優勝を獲得してから1年。GAZOO Racing SPIRIT 86がついに今シーズン初めてトップでチェッカーを受けた。
10月25日土曜日、WTCCと併催となり、ST-4、ST-5クラスがグループ2として開催となった、スーパー耐久シリーズ第5戦グループ2決勝レース。
予選はなく、シリーズランキングが決勝のグリッドとなるため、No.86 GAZOO Racing SPIRIT 86は5番グリッドからのスタートとなった。
快晴の鈴鹿サーキットで12時30分に迎えたスタートでは、蒲生尚弥選手が1コーナーの飛び込みで4位に浮上。
蒲生選手の勢いは止まらず、2周目の1コーナーで3位、デグナー手前で2位に浮上すると、トップを走るNo.58 ウインマックス TEIN ワコーズKRP DC5の背後までも捉える。
しかし、トップを狙う蒲生選手とNo.58がともに飛び込んだシケインで2台が接触。
シケインのエスケープへと蒲生選手はスピンし、すぐにコースへ復帰するもポジションは4位へと後退。
接触の影響が心配されたが、大きな影響はなく2分23秒~24秒台と他車よりも早いペースでラップを刻むと、4周目には3位、6周目には再び2位へポジションアップ。
そして9周目にはついにトップに立ち、周を重ねるごとに2位以下とのマージンを開いていった。
33周目にトップで迎えた1回目のピットインでは、蒲生選手から、今季初加入となった松井孝充選手へと交代。
初めてのスティントとなる松井選手は、3位ポジションでのコースインとなり、先行する2台を追う形となった。
しかし蒲生選手から引き継いだタイヤでは先行車両をプッシュすることが難しく、タイヤを新しくして上位を狙うことを判断すると、38周目に井口選手へと交代し、3位でピットアウト。
この時点でトップの車両は、既定の2回のドライバー交代を1回しかしていないため、2位のNo.93 SKR ENGINEERING S2000が実質トップであり、実質2位の井口選手は、約8秒前を走るトップを狙ってプッシュを開始。
「トップが見えてるから話さないで」とチームに無線が届くほど、No.93を捉えるために集中して走る井口選手。
チームがモニタ越しに井口選手を見守るなか、残り17分にシケインでNo.93をオーバーテイク。ついにトップに立ち、今シーズン初の優勝を決めた。
影山正彦監督のコメント
前回の岡山では結果こそ残念でしたが、岡山から持ち込んだクルマのバランスがよく、セットアップもばっちり決まっていて、鈴鹿でも順調に仕上がっていました。
接触でトップに出かけたところで後退してしまいましたが、決勝のペースには自信があったので、リカバリすることができました。
接触の影響が少なく神様も味方してくれたこと、そしてチームワークもよく、最後まで諦めず心ひとつに戦い続けることができたことが、勝因だと思います。
クルマのバランスもよく、チームも非常にまとまりがよく、一人一人機能していますので、最終戦チーム全体の実力が発揮できればまた優勝を狙えると思います。
決勝の結果は以下のとおり。
1 No.86 GAZOO Racing SPIRIT 86
2 No.93 SKR ENGlNEERING S2000
3 No.41 UEMATSU TRACY SPORTS ings S2000
4 No.333 GLORY A-ONE FN2
5 No.73 オートバックス★OSU★A-ONE DC5
6 No.52 埼玉トヨペットGreenBrave
7 93 SKR ENGlNEERING S2000
8 No.18 Y's distraction 86
9 No.48 Snap-on DIJON Racing DC5
10 No.27 FINA ADVAN BRZ