TRDラリーチャレンジ Rd7 in 丹後半島レポート

雨の京丹後。大勢のギャラリーの中をラリーカーが駆け抜ける!

2015.08.31 TRDラリーチャレンジ2015

3連戦のカップ戦。大量ポイントのチャンスを掴め!

前戦、弘前ラウンドから一か月ほどの休息期間を経た8月30日。京都府京丹後市を舞台に、第7戦 TRDラリーチャレンジカップin丹後半島が開催された。大阪電通大チャリティーラリー「丹後半島ラリー2015」への編入となる本戦は、京丹後市を縦断する形で総距離103kmを走行するラリーとなる。 シリーズポイントランキングを争う上でも重要な本戦には全国から26台のラリーカーが集結したが、前日の午後から降り出した雨はラリー当日も降り続き、波乱の展開が予想された。
  • 早朝レキから、雨と霧に翻弄された参加者達。午後になると路面も回復してきた。
    早朝から、雨と霧に翻弄された参加者達。午後になると路面も回復してきた。
  • 当日は曇りのためはっきり見えなかったが、林道SSからは天橋立を望むことができた。
    当日は曇りのためはっきり見えなかったが、林道SSからは天橋立を望むことができた。

攻めがいのあるターマックステージ。

3つのSS(スペシャルステージ)を2周する構成となる本戦。SS1は、西日本最大の道の駅「丹後王国 食のみやこ」内を駆け抜ける300mほどのギャラリーステージ。小雨が降るにも関わらず、迫力の走りを一目見ようと多くのギャラリーが訪れた。 続くSS2・SS3は市内南部へ移動し、林道SSとなる奥寄線SS・大内線SS。日本三景の天橋立を望むことができる林道となる。どちらも中盤にかけて道幅が狭くなるうえ、下り区間やストレート区間が多く存在するため、スピードの乗りやすいハイレベルなステージとなった。
  • 丹後王国SSには、朝からの悪天候にも関わらず多くのギャラリーが訪れた。
    丹後王国SSには、朝からの悪天候にも関わらず多くのギャラリーが訪れた。
  • 台数が増えつつあるラリーアクア。今回は3台のアクアが疾走した。
    台数が増えつつあるラリーアクア。今回は3台のアクアが疾走した。

全日本ラリーストの実力と、若手の目覚め。

2015年シリーズも後半に突入し、ランキング争いも佳境に突入。激戦のE-2クラスには6台の86がエントリー。E-2クラスには、2015年シリーズ序盤に参戦し連続優勝した牟田・星野組がエントリー。2位以下に15秒差をつけての優勝となった。しかし、3位フィニッシュした茶谷・草間組も牟田組に決して劣らない走りを見せる。SS2でのミスで3位に沈んだが、モータースポーツを始めて1年という若手の今後の成長に期待が集まる。7台のエントリーとなったC-3クラス。ランキングトップの種治・坂井組だったが、前日にマシントラブルが発生してしまう。しかし、夜中までマシン復旧に奮闘したスタッフに応えるような走りを見せ、見事勝利を手にした。
  • エアコン操作のミスでフロントガラスが曇り大幅にタイムロスしてしまった茶谷組。今後に期待が集まる選手だ。
    エアコン操作のミスでフロントガラスが曇り大幅にタイムロスしてしまった茶谷組。今後に期待が集まる選手だ。
  • 前日の移動中にフロントガラスが割れてしまうトラブルに見舞われた種治組。最高の結果でクルーに恩返しした。
    前日の移動中にフロントガラスが割れてしまうトラブルに見舞われた種治組。最高の結果でクルーに恩返しした。

佳境に入ったシリーズランキング争い。

5台のエントリーとなったE-3クラスには3台のアクアが参戦。高山ラウンドにも参戦したマラソンメダリストのエリック・ワイナイナ選手が再びエントリーすることとなった。その親しみやすいキャラクターからすっかりラリースト達に馴染んでいるワイナイナ選手は、落ち着いた走りで見事3位表彰台を獲得した。クラス優勝は、危なげない走りで加藤・塩田組が勝ち取った。1台の参戦となったE-1クラス稲垣・福田組は、絶対目標を果たし見事完走。2015年クラス優勝をほぼ確実なものにした。7台のエントリーとなったC-2クラスには、昨年C-1クラスでシリーズ優勝を飾った桒村選手が参戦。今季初出場ながら、見事な走りで優勝を飾った。
  • 見事表彰台を獲得したワイナイナ選手。メダルを噛む仕草で笑いを誘った。
    見事表彰台を獲得したワイナイナ選手。メダルを噛む仕草で笑いを誘った。
  • 昨年C-1クラスチャンピオンの桒村選手が見事優勝。シリーズランキング2位につけていた浜選手は3位に終わった。
    昨年C-1クラスチャンピオンの桒村選手が見事優勝。シリーズランキング2位につけていた浜選手は3位に終わった。

限界を知ることで深さを増す「クルマの味づくり」。

今回GAZOO Racingチームからは、北川文雄選手・勝又義信選手がTGRラリーアカデミー86でエントリー。普段車両の開発等を行う北川選手は、「以前ラリーに一度だけ参戦したことがありますが、本格的なSSラリーは初めての参加です。次の世代、その次の世代まで『クルマの楽しさ』を伝えるため、まず私自身がドライビングを楽しんでみようと思います。とりあえず無理せず完走が目標ですかね」と語った。ラリー本番では、堅実な走りで無事完走を果たした。 次戦は一週間後の北海道豊浦ラウンド。初上陸となる北海道ラウンドのグラベル決戦に注目が集まる。
  • コ・ドライバーの勝又選手もまた、普段は車両テストドライバーを務める。「いつもとは違う緊張感がありますね」と苦笑い。
    午前はウェット路面のSSアタックとなったが、コドライバーの勝又選手と協力し難しい局面を乗り切った。
  • ジムカーナ等の経験もある北川選手。初のSSラリーに緊張気味だったが、無事フィニッシュを果たした。
    ジムカーナ等の経験もある北川選手。初のSSラリーに緊張気味だったが、無事フィニッシュを果たした。

クラス別順位結果(上位3クルー)

class - E-2
1位 ドライバー/コ・ドライバー
牟田 周平/星野 元
トヨタ 86
2位 ドライバー/コ・ドライバー
小倉 康宏/高田 高志
トヨタ 86
3位 ドライバー/コ・ドライバー
茶谷 圭祐/草間 亮太
トヨタ 86
class - C-3
1位 ドライバー/コ・ドライバー
種治 芳尚/坂井 理紗
トヨタ 86
2位 ドライバー/コ・ドライバー
増元 信彦/大矢 啓太
トヨタ 86
3位 ドライバー/コ・ドライバー
若松 仁/枝元 惇
トヨタ 86
class - E-3
1位 ドライバー/コ・ドライバー
加藤 英祐/塩田 卓史
トヨタ レビン
2位 ドライバー/コ・ドライバー
池田 みき/安藤 裕一
トヨタ セリカ
3位 ドライバー/コ・ドライバー
ERIC WAINAINA/山田 真記子
トヨタ アクア
class - E-1
1位 ドライバー/コ・ドライバー
稲垣 和也/福田 純子
トヨタ ヴィッツ
   
 
 
   
 
 
class - C-2
1位 ドライバー/コ・ドライバー
桒村 浩之/住友 哲郎
トヨタ ヴィッツ
  ドライバー/コ・ドライバー
白洲 剛/宮下 貴光
トヨタ ヴィッツ
  ドライバー/コ・ドライバー
浜 清志/麻田 学
トヨタ ヴィッツ

※C-1はクラス不成立。TRDラリーチャレンジのクラス区分はこちらを参照ください。