メニュー

エキサイティングなバトルを可能とするメカニズム

 フォーミュラ・ニッポンに使用される車両は骨格とボディを合わせ持つ、モノコック構造が採用され、素材は諸外国の上級フォーミュラカー同様にカーボンを使用。2009年よりシャシーが一新され、出場全チームがスイフト社製のFN09というシャシーを使用する。足回りの構造に関して変更は許されないが、構成部品であるダンパー(ショックアブソーバー)やスプリングなどは交換が可能となっている。

 大きな空力的特徴としては、スイフトFN09がウイングカー構造であることが挙げられる。これは、車両側面のサイドポッド下面を流れる空気を利用して、車体が路面に吸い付けられる力を発生させる仕組みである。サイドポッド前方から流れ込む空気がその出口となる後端部分で勢いよく排出されると、サイドポッド下面の空気圧が低くなって路面に吸い寄せられる。

 エンジンは2009年より3.4リッターへと拡大された新型に変更され、トヨタ製のRV8KとホンダのHR09Eが供給される。V型8気筒で最高出力は600馬力以上。エンジン回転数を制御するリミッターが取り付けられ、最高回転数は10300rpmと規定されている。
 また2009年シーズンから新たな試みとして、オーバーテイク・システムが採用された。決勝レース中5回まで、ステアリング上のボタンを押すことで、20秒間に渡って最高回転数を10700rpmまで引き上げるもので、このシステムの使用状況はドライバー頭上のロールオーバーバーの「オーバーテイクランプ」に表示され、観客もその使用状況を知ることが出来るようになっている。