NASCAR のレギュレーションの中でマニュファクチャーは、どなたでも?購入の希望があればシリンダヘッド粗材(中間加工品)を販売する義務があるんです。あー、もしご希望でしたら販売いたしますよー。(ってホントにリクエストがあったらどうしよう・・・)
これが中間加工状態のシリンダヘッド。あれぇーどこかでみたことあるよー!って方いらしゃるかも知れませんね。今年春の Motor Fan Illustrated Vol.30 に掲載していただいたんです。
この写真の粗材は日本のトヨタ自動車で製造していただき米国へ供給していただいているもので品質の高さが評判。Joe Gibbs Racing / TRD-USA 製レースエンジンのすべてに使われています。米国製の粗材もあるんですが、それは主に Nationwide / Truck シリーズに使っています。
一回で使い捨てじゃありません。ちゃんとマイレージ管理をして規定のマイレージに到達するまではエンジンをリビルトして使います。新品に交換する部品もあれば洗浄・検査をして再使用する部品もあります。えーっと Engine Build Spec Sheet をみるとシリンダヘッドは数回使うみたいですね。
NASCAR で使わなくなったシリンダヘッドはグラスルーツのミジェット・シルバークラウン・オフロードなんかに使われてゆくんです。ミジェットのエンジンは NASCAR のヘッドをひとつ使った4気筒エンジン。これはじめみたときは驚きましたねー。そんなんアリ?って感じ。しかも NASCAR と違ってインジェクター仕様だし・・・。(笑) っとここで思い立っていま写真を撮りに行ったのですがミジェット用はなくシルバークラウン用の8気筒エンジンがありました。みてください・・・このVバンクの中におさまりきれない角のようなインテークポート・・・ これもインジェクター仕様なんです。NASCAR よりも進んでる?
米国のモータースポーツは NASCAR を頂点として、車両・エンジンがドンドン下位のクラスに流れて使われ続けるんです。ホントすごいと思いましたよ。中古部品を使うことで少ない費用で参戦できるんですね。
イサカ [09.07.30 11:18]
m&msさん いつもコメントありがとうございます♪
リサイクル・・・表現が環境にやさしそうですね。今後使わせていただきます♪ 写真のシルバークラウン用エンジンは Truck シリーズに参戦した当初ローンチした Ph.9 というエンジンがベースなんです。ホントに息の長いエンジンですよね。当然いまは鋳物も手にはいりませんのでリビルトなんです。どなたにでも・・・というわけにはいきませんが、同じような仕様のエンジンは社外のエンジンチューナー経由で販売することもあるんですよ。
ピストンは・・・さすがにリビルト毎に毎回変えているみたいですねー。かなり大きいですよ。残念ながら形状がシークレットなので写真を載せられませーん。ナナハン単気筒って聞くと・・・かなり大きい!って感じですね。
MR2 No.6 [09.07.30 22:22]
Topから底辺まで、アメリカのモータースポーツのシステムは
”参加”する人にとっても、とても良く出来ているのに驚きます。
フレーム・シャシーのスタンダード構造があって、その
バリエーションで各レギュレーションに合わせ、さらにエンジンもリユースで下位クラスへ。
アマチュアの負担を少なくできて、しかも上位クラスと同等のパワーを
比較的安価で手に入れられる。。。本当に良く出来ていると思います。
日本でも以前はGrA/N1→C/SNC→フレッシュマンで車体ごと下位クラスへ流用という時期はありましたが。。。
イサカ [09.07.31 04:56]
MR2 No.6さん いつもコメントありがとうございます♪
ストックカーシリーズ入門クラスの負担が少なくなるようによくできていますよね。ホントに。
2008年に Sprint Cup に COT が全面導入されたときはそれまでの車両がたくさん Nationwide と ARCA シリーズに流れました。来年は Nationwide にも一部 COT が採用されるみたいですから、その車両がさらに下流に流れるんでしょうね。スタンダード構造のおかげで参加者は簡単にマニュファクチャを変えることができるのもまた魅力です。オープンホイール系ですと同じ車両で別のシリーズに参戦するというわけにはなかなかいきませんからね。
日本の昔は・・・恥ずかしながらあまり知らないのですが、全日本 F3 の参加者を増やすために N クラスを導入し参戦費用を下げたのは良いと思いませんか? ただ C クラスの参戦者がかなり減ってしまいましたねー。
MR2 No.6 [09.08.01 00:41]
F3のNクラスはそうでしたね。F3と言えば富士SWであった”GC21”思い出しました。旧型F3にカウルを被せ、若干デチューンしたエンジンで1年間メンテフリーにしたレースがありました。某芸能人が出ていたりしたのですが結局長続きしなかったのは残念です。
イサカ [09.08.02 00:40]
MR2 No.6さん いつもコメントありがとうございます♪
GC21・・・雑誌で読んだことはありますが見たことはないですねー。いまはないですよね?
お恥ずかしながら昔の富士SWってみたことないんです。改装されたいまの姿しか・・・。数年前に初めて鈴鹿・茂木なども行きました。サーキットデビューは遅め?(笑)
セルセタ [10.03.31 22:34]
つい先日こちらのサイトを知りました。こんなにNASCARの内側が、しかも日本語で読めるなんて感激です!今後ともよろしくお願いします。
さて去年の今頃、NASCAR Superstoreで使用済のコンロッドを購入しました。(リンク参照)
Tony Stewartがレースで使用した物で、'08シーズンの物と思われます。つまりJGR TOYOTAのエンジンではないかと。日本製だったりするのでしょうか?
イサカ [10.04.01 05:49]
セルセタさん コメントありがとうございます♪
NASCAR はなかなか日本語の情報がないですから、ここでできるだけの情報をお送りさせていただきたいと思っています! これからもよろしくお願いします。
リンク先拝見させていただきました、日本へも発送するんですね。'08シーズンの Tony でしたらトヨタエンジンになってからですね。Joe Gibbs Racing は TRD の基本設計を元にオリジナルの部品を組み合わせていますから、詳細についてはわからない部分があります。日本製ではないハズです。
m&ms [09.07.30 10:15]
リサイクルがしつかりしているのですね。
シリンダーヘッドはデカそうなので、廃棄処分のピストンだったら
買えそうです(笑) 1気筒がナナハンバイクですから
それでもかなりデカい!