一昨日にひきつづき TRD-Competition をもうちょっとご紹介させていただきます。
まずこれ↓がメイン会議室。 ここにはテレビ会議システムがあって、Costa Mesa, CA の本社(TRD-Baker)と接続して会議をします。 TRD-Competition には Lee White 社長やシャシ系の人が、TRD-Baker には本社機能やエンジン系の人がいるので、こうやってテレビ会議で連携をとるんです。 わたしも TRD-Baker にオフィスがあります。 よーくみると・・・壁にかかっているボードの下端の部分が Nationwide や Truck のリアスポイラーの形になっているんですよ。 このあたりの遊び心が面白いですよねぇ・・・。
そして実験エリアに入っていくと・・・これ↓がシェーカーリグと呼ばれる実験装置。 F1や他のカテゴリーでも多く使われている装置ですが、NASCAR ではその使用頻度がかなり高いのです。 つくった車両はかならずシェーカーで実験をして性能をたしかめてからレーストラックに持ち込むんです。 比較的大きな Sprint Cup チームは自前の設備を持っています。 Nationwide と Truck のチームは持っていないところがほとんどなので、TRD に来て実験をするんです。 写真で載ってる車両は TRD 所有の実験用の車両で実際のレース車両じゃないのでこんな色をしているんです。
これ↓はプルダウンリグと呼ばれるのですが、四つの四角い部分にタイヤを載せてボディを定盤(大きな四角の鉄プレート)に固定をします。 いまは上昇した状態ですが、四つの四角い部分が独立して上下することで車に静的な荷重をかけてサスペンション関係のテストをするんです。 これは比較的安い設備なので多くの Sprint Cup チームが持っています。
他にもまだまだ設備があるんですが、またチャンスをみつけて取材してきます!
イサカ [09.09.25 20:44]
Juraさん いつもコメントありがとうございます♪
外形形状はテンプレートで厳しく決まっているので開発をすることはできないのです。 風洞実験もしますが、それは外形形状を変えて効果をみるというよりもエンジンルーム内の空気の流れをみたり、車高による変化をみたりしています。 耐久試験はやりませんのでひとつのテストに多くの時間はかかりませんが、チームは一日単位でオンラインで設備を予約できるようになっています。 市販車でもこのシェーカーリグと同じような設備をみたことがありますよ。(10年前くらいですけど・・・)
Jura [09.09.25 14:43]
シャシー開発といっても、ウィングを作ったりするだけではないのですね。
このシェーカーリグやプルダウンリグではどのくらいの時間をテストしているのでしょうか?
レース分の長さ?丸1日?
市販車もこういうテストを経て作られるのでしょうか。