鈴鹿を制するにはクルマの総合性能が必要
「クルマのバランスとドライビングのリズムが重要。1つのコーナーで失敗するとそれがあとまで響いてしまう」
鈴鹿サーキットの特徴をひとことで言うと、中高速のコーナリング区間が多い、ということになります。1~2コーナー、S字、デグナーがそうです。低速まで落ちるのはヘアピンとカシオトライアングルの飛び込みだけですね。あとは200km/h前後でクリアする区間が多い。
例えば、コーナーの後にストレートが控えていればそこで体勢を立て直すことができますが、S字はコーナーの連続ですから、最初でうまくいかないとデグナーまで影響が残ります。リズムがすごく大事です。ドライバーとしても挑戦のしがいがあるでしょうし、クルマにとってもバランスが大切になります。
「速度域は中高速がほとんどで低速区間はヘアピンとシケインのみ。マシンの総合力がなければ、安定して速さをマークすることはできない」
とにかく馬力があればいいとか、低速コーナーをうまく回れるとか、ひとつ突出した性能があってもだめなんです。どのコーナーも機敏にうまく抜けられなければいけません。そうは言っても、グランドスタンド前のストレートがありますし、スプーンから130Rにかけてはスピードが出ますので、最高速も出て中高速コーナーも上手にクリアできる総合性能が求められるということです。
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