今日の予選ではラルフ・シューマッハが10位、ヤルノ・トゥルーリが13位という結果となったが、チームは今回の蒸し暑いマレーシアでも再び試行錯誤のレースを余儀なくされそうだ。なお他チームで何台ものエンジン交換があったため、ヤルノは9番グリッドを獲得、いっぽうのラルフは予選第2ピリオド中のエンジントラブルのため最後列からのスタートとなる。
ラルフはノックアウト方式の予選第2セッション(15分間)で1分34秒586を記録し、トップ10を争う最終セッションに進めるはずだったが、不運にもエンジントラブルに見舞われてしまった。このため最終セッションを走行できずに終わっている。
フェリペ・マッサとデビッド・クルサードはバーレーンGPの後にそれぞれフェラーリ・エンジンを交換。1基のエンジンで2レースを走らなければならないレギュレーションに抵触するため、10グリッド降格のペナルティを受けている。またミハエル・シューマッハーもマレーシアでエンジンを交換。このため世界チャンピオンに7度輝いている彼もまた10グリッド降格となる。彼の予選タイムは4番手だったがこの結果14番グリッドからのスタートとなる。
「何の予兆もなくエンジンが壊れてしまった」と説明するラルフ。「バーレーンではかなりの距離を走ったし、今回もそれは同じだ。今年から金曜日にサードカーが使えなくなったし、開幕戦の結果を踏まえ、自分たちのクルマのパッケージについてもっとよく知りたいと思っていたからね。セパンはエンジンにとってかなりきついコースだし、残念ではあるけれど、こういったことは容易に起こってしまうものだ。ただしタイムがかなり接近してきたのはいい傾向だし、以前よりもわれわれのポテンシャルに近いレベルのパフォーマンスを発揮することができた」
トゥルーリが続ける。「タイヤの性能について理解を深めたお陰で、今回はバーレーンよりもパフォーマンスを改善することができた。これにはチームのみんなもうれしく思っているはずだ。明日はかなり気温が高くなって、長いレースになるだろう。クルマにとってもドライバーにとっても厳しい条件になるはずだけど、ポイント獲得を目指して走るよ」
ポールポジションはマイルドセブン・ルノーF1チームのジャンカルロ・フィジケラ(1分33秒840)だった。2位はホンダのジェンソン・バトン(1分33秒986)、3位はウィリアムズF1チームのニコ・ロズベルグ(1分34秒626)。以下、4位がフェラーリのミハエル・シューマッハー(1分34秒668)、5位がウィリアムズのマーク・ウェバー(1分34秒672)、6位がチーム・マクラーレン・メルセデスのファン‐パブロ・モントーヤ(1分34秒916)、7位は同じくマクラーレンのキミ・ライコネン(1分34秒983)、8位がルノーのディフェンディング・チャンピオン、フェルナンド・アロンソ(1分35秒747)となった。
シャシー部門テクニカルディレクターのマイク・ガスコインはこう述べている。
「ラルフは残念なことに10グリッド降格ではなく最後尾からのスタートとなってしまった。これはちょっとがっかりだね。また彼が最後のセッションを走ることができず、トップ6入りを目指せなかったのも残念だった。われわれはバーレーンよりは競争力が上がっているし、開幕前の予想とほぼ同程度の位置につけている。ヤルノはチーム側の判断の影響でセットアップの時間をすこし失ってしまった。したがってこれについての批判はわれわれが受ける!」 |