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Rd6. Grand Prix of Spain
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予想外のアクシデントに見舞われるなど、
レースは厳しい結果に終わる
パナソニック・トヨタ・レーシングのヤルノ・トゥルーリは厳しいレースとなったスペインGP決勝を10位でフィニッシュ。この結果、2006年シーズンのヤルノは未だ選手権ポイントがゼロのままとなった。
 
2006年5月14日(日)
 

予選6位のラルフ・シューマッハーと7位のヤルノ・トゥルーリは、ともにレースで上位フィニッシュしポイントを取れることを願っていた。スタートで出遅れた2人は、スタートダッシュを決め2台のTF106の間をすり抜けていったキミ・ライコネンの先行を許し、その後ホンダのジェンソン・バトンにも抜かれ、1周目を終えた時点で8位と9位になっていた。

16周目の1コーナーでラルフはヤルノを追い抜こうと試みたが、この際にノーズを損傷し、ピットインを余儀なくされる。予定では1回目の給油はずっと後のはずだったが--たとえばヤルノは27周を走り切った--この予定外のピットインによりラルフは最後尾まで順位を落としてしまう。そして結局は31周目に電子機器関連と見られるトラブルのためリタイヤとなった。

「もちろん、自分のチームメートと接触するなんて理想的なシナリオではない」と話すラルフ。「チームの雰囲気は常にポジティブに保っておきたいものだからね。だがトヨタはレースチームであり、ドライバー間にチームオーダーはないし、われわれには追い越しも許されている。残念ながら今日のレースではそれがうまくいかず、その結果、私は苦しむことになってしまった。今回は忘れてしまいたいレースになったが、とにかく私はスペインGPを過去のものにして、モンテカルロを目指したいと思う」

今回の接触に関してヤルノが説明してくれた。「レースではときとしてああしたことが起こってしまう。だが、もちろんその相手がチームメートだなんていいことではない。私としては、あのときも自分の通常の走行ラインを走っていた。ドアを閉めてはいないし、それに実際にはラルフが自分にぶつかったことすら私は気づいていなかった。私にわかっていたのは、彼の姿が私のミラーから消えてしまったということだけだった」

「最初のスティントではすこしペースに苦しんでいた。というのも、ユーズド・タイヤを履いていたため、摩耗がかなり厳しかったからだ。第2スティントはよくなったが、最後のスティントではまた問題が再発してしまった。それでもポイント獲得の期待を持ち続けていたが、残念ながらマーク・ウェバーとニック・ハイドフェルドに先行を許してしまった。2人とも私より第2スティントが長かったんだ」

レースではディフェンディング・チャンピオンのフェルナンド・アロンソが、母国の熱狂的なファンの前で初のスペインGP優勝を達成し喜びを爆発させた。またドライバーズ選手権では、2位でフィニッシュしたスクーデリア・フェラーリ・マールボロのミハエル・シューマッハーとの差を15ポイントへと広げた。3位にジャンカルロ・フィジケラが入り、ルノーは1-3フィニッシュを達成。いっぽうで2台目のフェラーリに乗るフェリペ・マッサは4位に入った。チーム・マクラーレン・メルセデスのキミ・ライコネンは5位となり4ポイントを獲得。その後ろにホンダのジェンソン・バトン、ルーベンス・バリチェロ、BMWザウバーF1チームのニック・ハイドフェルドが続いた。

トヨタのシャシー部門シニアゼネラル・マネージャー、パスカル・バセロンは今日のレースを次のように総括している。「今日の夕方はデータの分析で忙しくなると思う。スタートの出遅れがもちろん足を引っ張ったわけだが、われわれはその原因を解明する必要がある。われわれのクルマは長い第1スティントに向けて燃料を多めに搭載していたが、それでもグリッド前後のマシンより圧倒的に重かったわけではない。また、なぜヤルノがレース全体を通じてバランスの問題に見舞われペースに苦しんだのかも理解しておかなければならない。ラルフは当然ながらフロントウィングを交換したために順位を落としてしまい、その後、おそらくは電子機器関連の問題のためリタイヤとなった」

次回は、モンテカルロの超難関--5月28日にモナコ公国で開催されるF1で最も魅惑的なイベント--モナコGPを迎えることになる。

1 F・アロンソ
ルノー
2 M・シューマッハー
フェラーリ
3 G・フィジケラ
ルノー
4 F・マッサ
フェラーリ
5 K・ライコネン
マクラーレン
6 J・バトン
ホンダ
7 R・バリチェロ
ホンダ
8 N・ハイドフェルド
ザウバー
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スペインGP決勝
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