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Rd7. Grand Prix of Monaco
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長丁場のレースに向けて、ヤルノが8番グリッドを獲得
F1カレンダーの全18戦中、最も栄誉あるレースに向けて準備の進む中、ヤルノ・トゥルーリはモナコGP決勝を8番グリッドからスタートすることになった。
 
2006年5月27日(土)
 

ドライバーとチームの両方にとって、モンテカルロはレース・カレンダーのなかで最も挑戦しがいのあるレースのひとつだ。木曜日の最初のフリー走行からレースまで、コースコンディションは通常のサーキット以上に大きく変化するため、タイヤの選択とクルマのセットアップは“動く標的”を狙うよりさらに困難なものとなる。またトヨタのふたりのドライバーは新しいTF106Bのシャシーで初めてのレースに臨むことになる。

ラルフ・シューマッハーは予選の第2セッションで1分14秒398を記録したものの、このタイムは11番手にとどまり、あとわずかのところで最終セッション進出を逃した。チームは土曜日午前中のフリー走行でレース用セットアップに集中したため、ラルフとヤルノのふたりは熾烈な争いとなる予選の場で初めて新品タイヤを体験するという難しい仕事をこなすこととなった。

「ここモンテカルロで、これがTF106Bのデビューとなった」と説明するヤルノ。「午前中はレースに向けていいバランスを見つける作業に集中した。予選になれば大幅にタイムアップできることはわかっていたし、パフォーマンスのレベルはほぼ私が予想していた通りだった。モンテカルロの幅の狭いストリートコースが舞台ということで、新予選方式では大変な渋滞を予想していた人もいたが、われわれとしては特に問題はなかった。ただしイエローフラッグのためにフライングラップを1度途中でやめなければならなかったけどね。ここでは長くてタフなレースになるが、とにかく重要なのが集中力だ。また予想外のこともしばしば起こる。明日はポイントが獲れるよう、すべてを出し切るつもりだ」

いっぽうのラルフはこう話す。「モナコは新車のパフォーマンスを判断するには難しい場所だ。いずれにせよわれわれが期待していたのはおもにメカニカルな部分の小さな進化だし、ここではその恩恵を十分に受けることはできない。いくつかバランスの問題とタイヤの摩耗の問題を抱えていたしね。今朝、レース用のセットアップに集中することに決めたのはそれが理由だ。ここの予選でアタックするには、完全に自信を持った状態でなければならないが、わたしはあとすこしのところでトップ10を逃してしまった。レースに向けて新品タイヤが1セット余分に残っているし、願わくばスタートで1つか2つ順位を上げられればと思う。それに、明日のレースに向けて戦略は自由に選択できるからね」

2006年第7戦の予選ではミハエル・シューマッハーが議論を巻き起こす形でポールポジションを獲得。予選終了間際のこと、彼はコースの中で最も低速のコーナーでクラッシュしたのだ。そのときの彼はすでに最速タイムを記録していたが、ルノーの2台はフライングラップに入っており、彼のタイムを破りそうな勢いだった。レースのスチュワードはこの件に関して調査を行っている。

ミハエル・シューマッハーのポールポジションのタイムは1分13秒898で、また、フロントローには現チャンピオンのフェルナンド・アロンソが1分13秒932で並んだ。ウィリアムズF1チームのマーク・ウェバー(1分14秒082)は今シーズン最高の予選順位(3位)を獲得。その後ろにはチーム・マクラーレン・メルセデスのキミ・ライコネン(1分14秒140)が続いた。5番手は2台目のルノーに乗るジャンカルロ・フィジケラ(1分14秒396)で、次は2台目のマクラーレンに乗るファン‐パブロ・モントーヤ(1分14秒464)となった。ヤルノ(1分15秒857)より前のグリッドからスタートするもうひとりは、ラッキーストライク・ホンダのルーベンス・バリチェロ(1分15秒804)となった。

トヨタのシャシー部門シニアゼネラル・マネージャー、パスカル・バセロンは次のように述べている。「ここモンテカルロではタイヤのパフォーマンスがいつも以上に決定的な要素になる。フリー走行でレース用のセットアップに集中したのはそれが理由だ。渋滞の問題はわれわれが予想していたほどひどくはなかったし、8番手で通過したヤルノはいい仕事をしてくれた。いっぽうのラルフはわずかのところで最終セッション進出を逃し不運だった。われわれのレース戦略はかなりいいと私は思っている。モンテカルロは長いレースになるし、どんなことでも起こり得る」

1 F・アロンソ
ルノー
2 M・ウェバー
ウィリアムズ
3 K・ライコネン
マクラーレン
4 J・モントーヤ
マクラーレン
5 R・バリチェロ
ホンダ
6 J・トゥルーリ トヨタ
7 D・クルサード
レッドブル
8 N・ロズベルグ ウィリアムズ
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