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Rd7. Grand Prix of Monaco
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あと一歩でヤルノが表彰台を逃すも、ラルフが1ポイントを獲得!
チームとして今シーズン2回目の表彰台獲得に向けて3位走行中だったヤルノ・トゥルーリが全78周中の73周目にリタイヤとなり、モナコGPはパナソニック・トヨタ・レーシングにとって大きな落胆とともに終わりを告げた。
 
2006年5月28日(日)
 

ヤルノは予選で7番手(ルノーのジャンカルロ・フィジケラが降格のため)だったが、その後ミハエル・シューマッハーにペナルティが課されグリッド最後列となったため、F1で最も華のある今回のレースに向けて、ヤルノが6番グリッド、ラルフが10番グリッドからスタートすることとなった。

2人はともに新型のTF106Bシャシーをここモナコでデビューさせ、また、そろって1回ストップ作戦を選択していた。油圧系のトラブルによりヤルノがストップしてしまうと、チームのために何かを救済する役目はラルフに託された。最終的にラルフは8位となり1ポイントを獲得してくれた。

「今回は本当にがっかりだ」と話すヤルノ。「今年はすでにたくさんのトラブルに見舞われているが、今日は表彰台を獲得できそうに思えた。だが、2年連続でトラブルが起こってしまった。モンテカルロは、渋滞の中で長い時間を過ごさなければならないし、ポテンシャルをすべて発揮して走れるようなクリアラップもまったくなく、とてもフラストレーションがたまるレースでもある。今日の午後は、レースのほとんどで渋滞の中にいたが、終盤になるにつれてクルマの感触は良くなっていたし、トラブルに見舞われるまでは余裕を持って状況をコントロールできていた」

ラルフが続ける。「今回は難しいレースだった。新品タイヤをもう1セット残していたから、スタートで2つか3つほど順位を上げられればと願っていた。だが実際にはそうはならなかった。レースのほとんどを渋滞の中で過ごすことになってしまい、われわれの願いは台無しになってしまった。ポジティブな面として、すくなくともなんとか1ポイントを獲得できたのはよかったが、でも本当は今日のレースではもっと多くの成果を手にできると考えていた」

レースでは、キミ・ライコネン(チーム・マクラーレン・メルセデス)とレース後半まで激しい競り合いを演じた現ワールドチャンピオンのフェルナンド・アロンソ(マイルドセブン・ルノー)がモンテカルロ初優勝を飾った。ライコネンは結局リタイヤとなり、代わって2位の座はチームメートのファン・パブロ・モントーヤが獲得した。デビッド・クルサードはレッドブル・レーシングにとって初めての表彰台を獲得し、表彰台ではプリンス・アルバート侯の隣になんとスーパーマンのマントを羽織って立った! 4位はラッキーストライク・ホンダのルーベンス・バリチェロ、僅差の5位はピットレーンからスタートしたフェラーリのミハエル・シューマッハー、6位は2台目のルノーに乗るジャンカルロ・フィジケラ、7位はBMWザウバーのニック・ハイドフェルド、そしてラルフのTF106Bが最後の1ポイントを獲得した。

トヨタのシャシー部門シニアゼネラル・マネージャー、パスカル・バセロンは次のように今日のレースを総括している。「“落胆している”という表現はあまりにも控えめな言い方だろう。ヤルノのクルマには油圧系の問題が生じていたが、これについては詳しく調べる必要がある。ラルフに関しては運がなかった。われわれのスタートはよくなかったが、今後これの改善に向けて懸命に取り組むつもりだ。ただし2台とも1回ストップ作戦にしたのは正しかった」

これからF1選手権は2週間後のシルバーストーンで開催されるイギリスGPへと舞台を移す。今年は例年より1カ月早い開催となるため、イギリスにつきものの雨の危険がさらに増すはずで、また、2006年シーズンで初めてブリヂストンのウェットタイヤが必要となる可能性も高くなるだろう。

1 F・アロンソ
ルノー
2 J・モントーヤ
マクラーレン
3 D・クルサード
レッドブル
4 R・バリチェロ
ホンダ
5 M・シューマッハー
フェラーリ
6 G・フィジケラ
ルノー
7 N・ハイドフェルド
ザウバー
8 R・シューマッハー トヨタ
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