6月24日(土)、カナダ・モントリオールのジル・ビルヌーブ・サーキットで、
カナダGPの公式練習3回目と予選が行われた。朝から好天に恵まれ、通常より
も1時間早い午前10時から、気温24度、路面温度34度というコンディショ
ンで公式練習が行われ、2時間のインターバルの後、午後1時に、気温は26度、
路面温度も48度まで上昇する中でノックアウト方式の予選が開始された。第1
ピリオドでは、パナソニック・トヨタ・レーシングの2台が先頭を切ってコース
イン。ヤルノ・トゥルーリが9番手、ラルフ・シューマッハーが15番手で第2
ピリオド進出を決めた。第2ピリオドでは、100分の1秒台の僅差の争いでラ
ルフ・シューマッハーが無念の敗退。明日は14番手グリッドから追い上げを図
ることになった。一方、ヤルノ・トゥルーリは7番手で最終第3ピリオド進出を
決め、第3ピリオドでは、チェッカー直前に4番手タイムをマーク。今シーズン
ベストグリッドとなる2列目4番手から決勝レースへ臨むこととなった。
ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー8
シャシー:TF106/08B
公式練習3回目 : 17番手 1分17秒503(トップと2.048秒差) 24周
予選第1ピリオド : 9番手 1分16秒455(トップと1.105秒差) 6周
予選第2ピリオド : 7番手 1分15秒506(トップと0.780秒差) 7周
予選第3ピリオド : 4番手 1分15秒968(トップと1.026秒差) 16周
グリッド : 4番手(暫定)
「私自身とチーム両方にとって格別な予選セッションとなり、とても喜んでいる。“TF106B”は本当に好調で、非常に良いラップをマークすることが出来た。これまで、あまり上位グリッドを予想してなかったが、今日は、G.フィジケラに行
く手を阻まれなければ、さらに速いタイムをマークすることすら出来ただろう。上位争いが出来ることは良いことであり、これは、チームがレースの現場やファクトリーで懸命な努力を続けている成果だ。午前中の公式練習でも、本来のポテ
ンシャルを見せずに、予選および決勝レースへのかなり良い準備作業を行ってくれた。決勝レースへ向けて良い状態にあり、戦略にも自信を持っている。第1コーナーが非常に狭いため、スタートは非常に難しいものとなるだろう。我々は最近レースのスタートで苦戦してきたので、明日はそれが改善されることを望んでいる。しかし、ここ数戦で我々は、より高いポテンシャルと速さをはっきりと示しており、さらに良い結果へと繋がるよう全力を尽くす。」
ラルフ・シューマッハー : カー・ナンバー7
シャシー:TF106/07
B
公式練習3回目 : 19番手 1分18秒212(トップと2.757秒差) 18周
予選第1ピリオド : 15番手 1分16秒702(トップと1.352秒差) 6周
予選第2ピリオド : 14番手 1分15秒888(トップと1.162秒差) 6周
グリッド : 14番手(暫定)
「私にとっては厳しい一日となってしまった。今日の午前中は、グリップ確保に本当に苦労し、バランスも見出すことが出来なかった。それらの問題は、予選でも続いており、本来あるべきポジションから大きくかけ離れた結果に終わってしまった。チームメイトのヤルノ・トゥルーリは良い予選となったので、明日の決勝へ向け、改善すべくデータを分析しなくてはならない。決勝レースは厳しいものとなるだろうが、戦略の自由度があり、全体として決勝レースでは上手くいけるだろうと期待している。ここジル・ビルヌーブ・サーキットは追い抜きのチャンスがあり、レースを戦うのに良いコースだ。サーキットの路面状況は良くなり、日曜日は、より高い気温が予想されるので、我々は前進できると期待している」
パスカル・バセロン : シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「ヤルノ・トゥルーリが非常に素晴らしい予選アタックで、今年これまで最高の予選グリッドを獲得してくれた。一方で、ラルフ・シューマッハーは、この週末、ヤルノ・トゥルーリと変わらないペースで走行していたにも関わらず、僅差でトップ10入りを果たせず、残念だ。しかし、両ドライバー共に決勝レースでよい仕事をしてくれることを期待している。今回もタイヤ選択は難しいものであった
が、2人が見せたペースには満足している。今日の午前中は、決勝レースの準備
の一部として、新品タイヤを使用しなかったため、最良のグリップが得られなかったことは、驚くに値しない。しかし、ブリヂストンタイヤは午後の予選で、非常に良いパフォーマンスを見せてくれた。明日は僅かながら降雨の可能性があ
るものの、より暑い一日を予測しており、そのコンディションは我々に適しているはずだ。明日の決勝レースを楽しみにし、良い結果を期待している」
新居章年 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「まず最初に、予選4番手を確保してくれたヤルノ・トゥルーリとチーム全員に感謝したい。ラルフ・シューマッハーは第2ピリオドで上手くタイムを向上出来ず、僅差で最終第3ピリオド進出を逃し、大変残念だった。明日の決勝レースに向けては、いつにも増して万全な準備を行い、悔いの無いレースを戦うべく全力で臨む」
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